マリーとジュディ
マリーさんが水色エルフさんの事を語ってくれた。
「――どこから話したらいいかしらね……。
彼、ジュディとは家が隣同士で家族ぐるみで付き合いのある幼馴染みなのよ。歳は丁度100違いなんだけどね。
ジュディってどうして女の子の名前なんだって思うわよね。
彼は男ばっかりの6人兄弟の末っ子でね、彼の両親は女の子も欲しかったんですって。でも続けざまに4人男で……諦めかけた時に隣の家に女の子――私――が産まれた事でやっぱり欲しくなったみたいで。
上の兄弟も『妹』が欲しいって言い出して、次こそは!って頑張ったのに男の子でね……諦めきれないで最後にもう一度って挑んで産まれたのが彼ってワケ。そしたら彼の父親が『この子は女の子だ~~!』って言い出してね……」
…………
ごめんなさい。さっきから脳内で『そばかす』がヘビロテ状態なので話がなかなか頭に入ってきません。
それにしても……ジュディさんのお父さんが『この子は女の子だ~~!』って言った時、雷がピシャーン!って鳴ったかは知らないけど、とんだ逆オ○カルだよね。
「まぁ50年程女として育てられたけどね」
「違和感無さすぎて誰も気づかなかったものね」
確かに中性的な顔立ちだし、髪も肩先まであるからスカート履いたら女性として通用すると思うなぁ。
「男らしくしようと髪を短くしても直ぐに伸びるんだよね。――コレばっかりは両親の呪いと言うか執念を感じるね」
「間違いにゃく執念にゃ~怖すぎるにゃ~」
「髪の事は諦めたけど、名前から変えようと思って。今はジュディオスと名乗ってるから、これからはそう呼んで欲しい」
「んにゃオスオス?」
「いや、そこはディディで!……ハッ」
「にゃふふ~認めたにゃ~♪ディディに確定にゃ~♪」
「うぅ~しまったぁ~~」
orzのポーズでうちひしがれるジュディ改めジュディオスさん。レベッカに完全に遊ばれてるなぁ。
「まあまあ、取り敢えずお茶でも飲んで落ち着きましょ。サチ、お茶菓子よろしくね」
◇◇◇
改めて自己紹介したり和菓子に驚かれたり、途中からモフ神様も加わって、マリーさんのダンジョンで見つけた薬草の話などで盛り上がりましたよ。
「……ところでマリー、約束の事うやむやにしようとしてないよね?」
「う″っ……」
話が一段落ついた時、徐にジュディオスさんが切り出した『約束』。そういやそんな事言ってたよね。
言われたマリーさんはというと……あれ?明らかに挙動不審になってない?しかも顔真っ赤なんだけど。
「マリーが出した『特級調薬師になる事』はちゃんと果たしたんだから、今度はマリーの番だよ」
「それはっ……いやでも!」
レベッカに聞いたら『特級調薬師』になるのは物凄く大変なんだって。世界に2人しか――ジュディオスさんで3人目か――居ないとか。あ、1人はマリーさんだって。凄い人が目の前に2人も居る!
「マリーが言ったんだよ『約束を果たせたら付き合う』って。そりゃ100年以上待たせたのは悪かったけど……」
「あ、いや、それは怒ってないし、ジュディの努力は否定しないわよ!でも私100歳も年上なのよ!貴方にならもっと見合う子が…「僕はマリーしか居ない!」…っ」
「マリー、マルグリッド僕と結婚してください!」
「~~~~!!」
真剣な顔をして片膝をついたジュディオスさんが言った途端、真っ赤になったマリーさんが逃げ出した――。
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