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モフ神様と森の中  作者: 南人
16/32

マルグリッドさん

「たっだいま~!」


 火の月も終わろうかというある日、漸くこの家の主であるマルグリッドさんが帰ってきました。


「レベッカ見て見て!新種の薬草があれから更に見つかったのよ!1つは鎮痛効果、もう1つは解毒効果がある薬草よ!直ぐにここでも育つか試さないと!他にもヒーリン草やマナ草、シビレ茸の群生地が1階と3階と4階に見つかったし!あそこは初心者の薬草採取にもってこいのダンジョンになりそうね!後、25階に体力爆上がりになるタケイ草!階層ボスのマッチョキメラのドロップだったから骨が折れたわよ~あとあとニチリン草にアラマ草にヤツタテ草!あそこの29階はダンジョン薬草の宝庫よ!」


――空色の瞳を輝かせてほぼノンブレスで言いきったマルグリッドさんは、光の加減で黄緑に見える金髪をひと括りにして後ろに流し、セクシー過ぎる身体のラインにぴったりフィットした濃紺のドレスに赤いショールを羽織った美エルフでした。


 ……この世界の女性はけしからんお胸が標準装備なのかしら?


「相変わらずの薬草バカじゃの」

「あら、精霊王!久しぶりじゃない!レベッカから聞いたけど珍しく加護を与えたんですって?」

「この子がそうじゃよ」


 モフ神様に言われて私の存在に初めて気がついたマルグリッドさんに慌ててお辞儀をする。


「初めまして。ここでお世話になってます天野幸恵と申します。名前が幸恵です。サチと呼んでください。後、このスライムはもっちー。私の従魔です」


 最近のもっちーは私の左肩が定位置になってるのよね。ペコリと私を真似て挨拶するもっちー。

――和む。


「アラアラご丁寧な挨拶痛み入るわね。私はマルグリッド。マリーって呼んで頂戴な。……ウフフ……精霊王が気に入る訳だ」

「エエ子じゃろ?」


 モフ神様を始め、皆さん『イイ子』だって言うけど……私そんなデキた人間じゃないんだけどな。


「ウフフ、オーラというか魂が綺麗なのよ。分かる者には分かるのよ。貴女のは優しくって一緒に居て心地イイの☆」


 マルグリッド――もといマリーさんからウィンク付の麗しい笑顔を戴きました。眩しすぎる!


「ところで、薬草畑の周りが随分様変わりしたのね」

「あぁ、ソレに関しては実際に試してもろうた方がエエじゃろ。サチ、ちと早いがおやつにしようかの。今ある和菓子を出してくれんか」

「あ、ハイ」


◇◇◇


 用意したのは白玉クリーム善哉におはぎ――この2つはモフ神様とレベッカのお気に入りだから常備してあるのよね――餡ころ餅、みたらし団子。どら焼はパンケーキが無かったから今回は無し。


「見たこと無いお菓子ばかりね」

「サチサチの手作りにゃ!美味しいにゃよ~」


 おはぎを頬張るレベッカに釣られてマリーさんもおはぎを一口。


「こっ…これはっ!なんて上品な甘さなの!中に入ってるのもモチモチしててとても美味しいわ!しかも疲労回復の効果もあるじゃない!」

「んにゃ、やっぱりそうにゃんだ~」


 前からそんな感じかするって言われてたけど『鑑定眼』の持ち主のマリーさんのお墨付きを貰ってしまった。是非とも研究材料に使いたいって。流石モフ神様の小豆。


「この『リョクチャ』も凄いわ。解毒効果もだけど美肌効果もあるなんて!今日から飲み物はコレに決まりね!う~んこのお菓子にも合うわね~」


 マリーさんのお口にも合って何よりでした。一番のお気に入りは餡ころ餅。滑らかな舌触りが最高☆なんだって。


 ……また常備する物が増えたよ……。

閲覧ありがとうございます。

気に入って戴けましたら感想の程よろしくお願いします。

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