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突然!異世界ライフ~とりあえずのんびり生きていこうと思います~  作者: おる・かん
第2章・ラナード王国
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王都の街並み

俺達は今、お昼ご飯をご馳走になり、冒険者ギルドへ行く為に城の入口の少し開けた場所で待っている。

お城で用意してくた料理は、この国で普及している普通の食材も選べるという事だったので、折角なのでそちらをリクエストしてみた。

俺以外の人は皆、『やはり.....』みたいな事を言っていて、俺達がいつも食べている食材より味は落ちるみたいな事を言っていたのだが、俺にはさっぱり分からなかったよ。

全部、ウマいウマいと食べていた俺は、美食家になるのは無理らしい。

.....あっ、親父と母さんもウマいウマい言って食べてたな.....やっぱ家族だな.....


そういえば、リリーナ様が俺にグイグイきてる事について、嫁さん達がやけに静かというか、1人も反対しないのを不思議に思ってコッソリ聞いてみたんだけど.....


「反対?なんでじゃ?」

「複数の女性から好意を持たれるのは、男性の魅力の1つじゃないっすか?」

「.....普通は.....誇らしい事.....」

「だよね~。僕達の旦那様は、こんなに素敵なんだぞって事だしねっ!」

「はいっ!カズキ様がとても魅力的な証拠です!」

「まぁ、性格に難があるような人物であれば、妾達も反対じゃがな。あのリリーナは問題もあるまいて」


との事で、反対する処かなんか賛成っぽい雰囲気だった。

異文化ェ.....


俺がそんな事を振り返っていると、俺達の前に1台の車が止まった。

どうやらこれに乗って行くらしい。

俺達が中へ乗り込むと、そこにはリリーナ様とお付きのメイドさんらしき人が1人、既に乗っていた。

いや、知ってたよ?分かってたさ。

案内付けるって言われて、どうせこうなるって事は明らかだったからさ、分かるんだけど.....

リリーナ様、アグレッシブ過ぎない?

断ったけど諦めずにグイグイくるリリーナ様。

嫁さんズも反対する者はいなく、むしろ賛成っぽいので俺の味方はいなさそう。

となると、もっと強引に突っぱねるしかないのだが、俺は女性にそこまでの事が出来る気がしない。

いや、これが悪意を持ってとか、敵対してるとかなら全然イケるんだよ。

でも好意を向けられてそこまで出来る人って少ないんじゃないか?

なので俺は、すでに半分は諦めてもいる。

意志が弱いと笑いたければ笑って欲しい......

でも、まだ絶対にくっ付くと決まった訳ではない!

もしかしたら、リリーナ様にいいお相手も見つかるかもしれないしな!


リリーナ様は、車に乗り込んだ俺達の姿を確認すると口を開いた。


「お待たせいたしましたわ。案内は私が務めさせていただきますのでよろしくお願い致しますわ。あっ、こちらは私の側付き兼護衛のピコですわ」

「ピコと申します。姫様の御世話を仰せつかっておりますが、皆様も御用があれば遠慮なく仰ってください」


リリーナ様に紹介されたメイドさんは、そう言いながら頭を下げる。

俺達が座るのを確認すると、車はゆっくりと動きだした。

うちで乗ってた物がバス並の大きさのリムジンだとすると、この車はバス並に大きいキャンピングカーみたいな感じだ。

俺は興味深く車内を観察する。


「このお車は、お父様が開発されたお車で、街中の移動だけではなく、旅にも使用できるように作られておりますのよ?お手洗いと、小さいですが調理台も完備しておりますし、天井裏には就寝出来るスペースも確保されておりますわ。ただ、カズキ様のお屋敷にあるお車のようなスピードとパワーはありませんの。精々馬車よりも少し速い程度ですわね」


そんな俺の様子に気付いたのか、リリーナ様はそんな事を教えてくれる。

俺は窓から車の外を眺める。

道路はちゃんと車が走る事を考えて整備されている。

流石にアスファルトとかじゃないけど、ちゃんと綺麗に、出来るだけ凹凸の少ないように作られているように感じた。

.....んっ?


「リリーナ様、この横にある道はなんですか?」


今走ってる道とは別に、その横にも道路みたいなものがある。もしかして二車線とかなのか?


「そちらは馬車用の道ですわ。この王都ランドープでは、街中をこの2本の道路が走っておりますの。それにお車は、この国では限られた者、王家の許可がある者しか所持出来ない事になっておりますのよ?一応、お父様が国民の交通手段の為に、数台のバスを走らせておりますけど、まだまだ馬車での移動の方が主流ですわ」

「へぇ~、確かに車が増えると、馬車とかで生活費を稼いでる人達が苦しくなりますもんね」

「ええ、ですからお父様も、バスの運賃は馬車よりも割高にしておりますのよ。.....それよりもカズキ様っ!」

「えっ?え~っと.....リリーナ様、何でしょうか?」

「それですわ!それっ!その喋り方ですわっ!私の事はリリーナと呼び捨てにしてくださいましっ!それに口調ももっと普通に喋って欲しいのですわっ!」

「いや、流石にそれは恐れ多いと言うか、なんと言うか.....」

「お父様とはあんなに仲良さげではないですかっ!お父様だけずるいですわっ!」


いや、おじさんは雰囲気からしても近所のおじさんとしか思えないし、なんか王様って雰囲気でもないから話しやすいんだよね.....


「ズルいですわっ!」


そう言いながらズズイッと俺に詰めてくるリリーナ様。

あ~、イケません姫様。そんなに前屈になると、胸元から素敵な物がこぼれそうですよ!イケません姫様~。

そんな俺の視線に気が付いたのか、リリーナ様はニヤリと笑い、俺の横に座り直すと俺の腕を挟むように、むにゅっと俺に素敵な物を押し付けてきた。

その瞬間、反対の腕からもむにゅっと素敵な感触に挟まれる。

驚いてそっちの方を見ると、リロロが同じように俺の腕を胸で挟んでいた。

いやいや、対抗しなくてもいいからね?

しかしこれはマズい。非常にマズい。どこがとは言わないが大変よろしくない。

この素敵な両腕の感触のおかげで、俺の相棒も『おっ?試合開始か?』とばかりに主張してきそうである。

(このままではマズい.....何か別の事を考えるんだ.....そうだ!何か恐ろしいこと.....)


俺は夜の狂戦士モードのリロロを思い浮かべる。

ひぃぃぃぃ.....俺は思わず青ざめてしまった。

そのおかげか、俺の相棒も『ヒエッ』と怯え、防御を固めるかのように縮こまっていく。

今がチャンスだ。


「リリーナ様、その、胸を押し付けるとか淑女としてどうかと思いますよ?少しはしたないですよ?」


俺はやんわりと離れてくださいねっと伝える。

おいっ!そこのメイド!姫様、既成事実を作るチャンスですじゃね~んだよっ!


しかし、俺のそんな言葉を聞いてもリリーナ様は離れない。


「カズキ様が呼び名と口調を改めてくれたら離れますわ。それまでは離れませんわよ?」


そう言ってニンマリと笑う。


「いや、でも、しかしですね.....」

「離れませんわっ!」


俺は思わず天を仰ぐ。


「分かった!分かったから!リリーナ、とりあえず離れてくれ!」


俺の口調を聞いて、リリーナはしてやったりといわんばかりの顔で元の場所へ戻る。

なんか徐々に攻略されてきてない?大丈夫か俺?

くっ、これも全部おっぱいが悪いんや~。俺は悪くねぇ!


「リロロも離れような?一応人前だからな?ってか急にどうしたんだ?」

「いえ、カズキ様がリリーナ様の胸に嬉しそうにしていたのでつい.....」


あっ、俺のせいですね。すいませんでした。

俺がデレデレしてたから嫉妬しちゃった感じですね、はい!

申し訳ない気持ちはあるが、そんなリロロも可愛いな。


そんなやるとりをしつつも車は冒険者ギルドへと進む。

俺は窓から街並みを眺める。

ビルのような建造物こそ見当たらないが、白を基準とした建物が多く目に入る。

その数は多く、どの建物も規則正しく綺麗に建造されているのが伺える。

日本の街までとはいかないが、文明の高さを物語っているようにも感じた。

まぁ、これもおじさんの努力の成果なのだろう。

そんな風に街を眺めていると、ふと俺の目に大きい施設のような場所が目に入ってきた。


「あそこはなんだろう?」


俺の呟きにリリーナが答えてくれる。


「あそこはこの王都の東西南北に全部で4つある学院の1つ、王都南学院ですわ。この国ではお父様の方針で、7歳から学院に入学して、成人する15歳まで色々と学びますの。もちろん、飛び級など短期で卒業する優秀な者もおりますけど。年に1度、東西南北の学校が競う、大運動会という催しもありますよの?」

「へぇ~、学校なんだ。その辺りはさすが日本人って感じだね。ってか運動会もあるのか。だったら学園祭とかそんな行事もあったり?」

「はい。学院祭と言って、各学院で少し時期をずらして行っておりますわ。生徒達だけで色々な事を考え、企画し、それを実行する。皆と何かを成し遂げる経験をするのは素晴らしい事だとお父様も仰ってましたわ。もちろん私も在学中は参加いたしましてよ?」


(あぁ~、おじさんの言う事は分かるなぁ。

俺も学生時代の文化祭とかは、出店をしたり、ステージで何かやったりとか色々したもんなぁ。

楽しかったよなぁ....)

俺がそんな思い出に浸っていると、声を掛けられる。


「見えてきましたわ。あの白い建物が冒険者ギルドですわ」


俺はそう言われ、その建物に視線を向ける。

2階建てのその白い建物は、どこか市役所みたいな感じに思える。

冒険者ギルドをイメージすると、どうしても荒くれ者たちがひしめく酒場併用の場所ってイメージなんだけど.....


とてもそうは思えない。

逆になんか物凄く堅苦しそうな雰囲気を醸し出している。


.....ここ、本当に冒険者ギルドだよね?

俺は少し不安になりながらも、その建物の中に足を踏み入れるのであった。

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