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突然!異世界ライフ~とりあえずのんびり生きていこうと思います~  作者: おる・かん
第1章・ミーアゼルクの浮遊大陸
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おいでませ!ビークンの町へ①

俺は今、ビークンの町へ向かっている。

移動もちろん、前回も使った魔動車だ。特殊バス仕様の.....

今日はシャルミナ以外の4人が同行している。

シャルミナは屋敷の面々に指導を行う日の為に、今日は別行動なのだ。

そして移動中の今、俺は驚愕の真実を知らされたのだった.....


「へっ?ゲート?なにそれ?」


もちろんゲートって言葉は知っている。

場所と場所を繋ぎ、一瞬で移動できるという便利な機能の事だろう。

.....俺の知ってる漫画とかゲームとかの話であれば。


「.....その認識で.....合ってる.....」


フローラはそう言うと、更に詳しく教えてくれた。


.....なるほどね。

ここの人達が移動しやすいようにと母さんが各町に設置したと.....

通る為には少し高い料金を払う必要があるが、誰でも使う事は可能と.....

でも、防犯面での部分で移動制限や物の持ち込みなどのルールもあると.....

しかし、うちの屋敷の面々は制限なしで移動も自由らしい.....


「え?じゃあなんで今コレで移動してんの?ってかそんな便利な物があれば魔動車とか必要なくない?」


疑問をぶつけてみる。


「屋敷から各町までの道はカズキ様も覚えてた方がいいでしょ?それにこの大陸の見学も兼ねてるからこの特殊バスでゆっくり向かってるんだよ」

「はい。それにゲートは少し高いし制限もあるので、普段はバスで移動する方の方が多いんですよ?」


ミラーカとリロロがそう教えてくれる。

バスは家で管理しており、結構本数が各町を行き来しているらしく、無料なんだそうだ。

物資の運搬などは、貨物車のような魔動車があり、そちらを使っているらしい。


「もう少しで着くっすよ」


そうネルが言うと、すぐに町に着いた。

特殊バスでしばらく町の中を走り、目的の場所に到着した俺はバスから降りる。

降りた俺は、目に映る景色に困惑を隠せない。

酪農や畜産メインの町って聞いてたから、ほのぼのとした牧場みたいな場所を俺はイメージしていたのだ。

しかし俺の目にはそんなのどかな景色は見えない。

見えるのは、どう見ても工業地帯だろう....という感じの景色だ。

いやね、ある程度は俺も覚悟してたよ?

きっと俺の常識と違う部分も多いんだろうなっ.....てさ。

どう見ても工場だよ、工場.....


俺が少し遠い目をしていたその時、出迎えの為に外で待機しててくれた小柄で緑色の肌をした一団の中から、1人の男性が声を上げる。


「カズキ様。本日はお越し頂き感謝いたします。私はこの町の管理をジン様から申し付けられております、ゴブリン族のゴブロウと申します。我々一同、この日を心待ちにしておりました」


そう言ってゴブロウは挨拶をしてくれた。

ゴブリン.....

よく物語ではオークなどと並んで魔物として登場する有名な種族だ。

人々を襲い、女性を孕ませ、数をどんどん増やしていく。

そんなイメージが多いだろうか?

しかし、この世界のゴブリン族やオーク族は亜人に分類されるらしく、もの凄く友好的な種族である。

当然、意味も無く人々に襲い掛からないし、女性を孕ませもしない。

というか、彼等から見て他種族の女性は許容外らしく、性的興奮を覚えるような事は皆無なんだそうだ。

結婚や子作りは同族としか行わないのが普通らしい。

地球の感覚で言うのであれば、人間が獣に興奮するような感じか?

いや.....地球でも車に興奮するような猛者もいるから、絶対にないとは言い切れないけどさ.....


「盛大な歓迎、ありがとう。知ってると思うけど、俺は神代和希、カズキって呼んでくれ。ところで、早速聞きたいんだけどさ.....ここって加工工場か何か?」

「いえ、こちらの工場では、主に牛の肉を製造しております」


おっと.....早くも理解出来ない言葉が飛んできたぞ.....

牛の肉を製造ってなんだよっ!どんなパワーワードだよっ!


「ええっと.....それってどーいう意味?」

「そうですね.....少し言葉では説明し辛いので、見て頂いた方が早いかと。ではご案内致します」


なるほどね、言葉では説明できないような事が起こってる訳ね.....

俺達は案内され、工場の中へと足を運ぶ。

やはり食品を扱う工場だからか、入口には殺菌室みたいな部屋があり、そこで何か魔法みたいなものを掛けられ中へと入って行く。殺菌と消毒の効果でもあるのかな?

中に入った俺はあんぐりと口を大きく広げ、茫然としている。

奥からドンドンと肉の塊がコンベアに乗って流れている。

そのコンベアは、なにやら巨大な倉庫のような建物と繋がっており、どこにドンドンと運ばれていっているようだ。

その倉庫の下にある入口らしき場所から、複数の人が肉を取り出してどこかへ運んでいた。


「あの奥にミリア様が設置してくださった魔法陣があります。そこからドンドンと肉が出てきて、あのマジックコンテナの中に運ばれていっております。そしてその中の肉を必要な分だけ取り出し、切り分けてから必要な場所へと送っているのです」


.....ヘェ~


「肉の品質には多少の違いがあり、他のラインから流れてくる肉は別の品質の肉となっております。それぞれのラインの肉の品質はミリア様のお力により一定に保たれております。料理人によっては解体から自分で行いたいと言う者もいるので、そういった者には切り分ける前の肉を届けております」


.....ソウナンダ、スゴイナー


「この工場は牛だけですが、他にも豚や鳥、羊など様々な肉の工場がこの町にはあります」


.....何やってんの!?母さんっ!

ちょっと自重なさすぎじゃない?食べ物関係に本気出し過ぎだろっ!

そんなに食いしん坊なキャラだったっけ!?

くっ.....なんて恐ろしい.....まだ1つ目なのに俺の頭はパンクしそうだぜ.....




ゴブロウの案内は続く。

お次は養鶏場のような場所らしい。

建物の中へ入ると、ガラス張りの壁の向こう側は外になっており、そこに鶏?に似ていなくもない少し大きい、1mぐらいの鳥っぽい生き物が沢山いた。

なんと言うか.....見た目はどこかの取調室っぽい雰囲気だ.....


「あの鳥はコカトリコッコという名で、少々危険ではありますが、とても栄養価が高く、濃厚で美味な卵として有名なんです。このガラスはマジックミラーになっておりますから、あちらからこちらは見えなくなっております。石化される心配は無いので、ご安心ください」

「え?そんな危険な生物の卵を取って大丈夫なの?ってか世話したりする職員の人は危ないんじゃ?」

「ご安心を!常に石化解除薬を常備しておりますので問題はございません」


ご安心できねーよっ!石化前提の職場って!問題大ありだよっ!


「あっ、丁度卵回収の時間ですね」


ゴブロウがそう言うと、複数の職員らしき人達が中へ入っていく。

ねぇ....卵の回収だよね?なんでみんな武装してるの?

そう思っていたら、武装した職員達は一斉にコカトリコッコに攻撃を始めた。

突然の攻撃を受けたコカトリコッコ達はご立腹だ。

当然、反撃の為に集団で職員へと襲い掛かった。

その時、もう反対の入口からこっそりと侵入した職員数人が、さっきまでコカトリコッコ達のいた場所へ行き、卵を回収して、また出て行った。

卵の回収を確認した武装職員達はそのまま撤退していった。


なんでだよっ!なんでそこだけそんな原始的な方法で回収してんだよっ!

今までみたいになんか、こう、アレだ!

もっと理不尽な不思議な感じでやりようがあるだろうがっ!

俺は大声で叫びたい気持ちをぐっと堪え、誤魔化すようにゴブロウに質問をする。


「でも、毎回こんな事してたらさすがに警戒されるんじゃないか?」

「それは大丈夫です。コカトリコッコ達は数歩歩けば忘れますからね。ほら、あのように」


ゴブロウに言われ、視線を向けると、コカトリコッコ達は何やら不思議そうな感じで元の場所に戻って行っていた。

いや、鳥頭にしても程があるだろうが.....




ゴブロウの案内はまだまだ続く。

次はどうやら牧場の方を案内してくれるみたいだ。

でも油断はしない。

いや、油断しないでおいてもあんまり意味はなさそうな気がするけど.....

心構えは大事だもんな、うん!

そう自分に言い聞かせる。

この町の案内に、俺はまだまだ気を抜けないようだ.....

★5評価、ありがとうございます!

思わず飛び上がって喜んでしまいました。

この調子で頑張っていきたいと思いますので、今後もどうかよろしくお願い致します。

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