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突然!異世界ライフ~とりあえずのんびり生きていこうと思います~  作者: おる・かん
第1章・ミーアゼルクの浮遊大陸
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真摯に請えば想いは伝わる

今回は会話が多めです。

5人に想いを伝えて数日後、ローテションも2周りを終えた頃、俺は今5人の目の前で綺麗な土下座を披露している。

別に何かをして怒られている訳ではない。

もっと深刻な....そう、命に係わる事を必至にお願いしているのである。


「お願いします!もっと手加減してくださいっ!このままじゃ死んでしまいますっ!せめて休みを!10日に1日、いや、5日に1日、2日に1日でいいんです!休みをっ!休みの日を是非っ!」


連日の彼女達からの猛攻に、俺は命の危機を感じていた。

フローラとシャルミナはまだ問題ない。

.....いや、それでも最低3回戦は求められるのだが.....

ミラーカも3回戦ぐらいなのだが彼女は別の意味で危険だ。

ミラーカは興奮が絶頂に達すると、俺の血をチューチューと吸ってくるのである。

そう、普通に失血死してしまう恐れがあるのだ。というか1回死に掛けた。

そのおかげで彼女との日には俺の手元に大量の即効性の増血剤が装備されるようになった。

しかし、彼女達はこれでもまだ優しい方なのだ。

問題はリロロとネルである。

彼女達はまさに捕食者であった。

こちらを一滴も残らずに絞り取ろうとしてくるだけではなく、そこから更に絞ってこようとするぐらい激しい。

まさに夜のバーサーカーである。

なんなの?獣人系の人達ってみんなこんなに苛烈なの?

おかげで俺はミラーカの爺から贈られてきた精力剤に頼っている。

あの時は殴るなんて思ってごめんよ.....今はそのおかげで命を繋げているのだと感謝している。

薬のおかげでなんとか凌げてはいるが、もう限界だ。いや、とっくに超えているのかもしれない。

心は幸せでも、俺の身体はボロボロだ。

だからこうして真摯に訴えているのである。

.....それとは別に、リロロのワンワンプレイとネルのにゃんにゃんプレイは素晴らしいという事を大きなお友達の皆には伝えておこう。


「言わんとする事は理解できたが、なんかしれっと休みの要求を増やしておうるのぉ.....」


ジト目で俺を見ながらシャルミナが言う。


「ふむ.....確かにカズキ様が倒れでもするほうが問題じゃな。ちとみなで相談するのでしばしお時間をおくれ」


そういって5人は俺から離れ、コソコソと相談し始めた。


「リロロ、ネル。お主等もっと手加減をせぬか.....あのカズキ様を見よっ」

「.....物凄くゲッソリしてる.....可哀想.....」

「いや~、あの、えへへ.....」

「面目ないっす。つい、燃え上がっちゃって我慢できないっす」

「ミラーカもじゃぞ?種族的に仕方ないとは言え、我を忘れぬように気を付けねば、カズキ様を殺しかねんぞ?」

「んぐっ、それは僕が悪かったと思ってるよ....でもさ、シャル姐やフローラだってそんな現状を知ってても手加減なんてせずにやる事やってるんでしょ?それで僕達だけ責めるのはちょっとずるいよ」

「そうっすね。やる事やってるんすからそこは同罪っす」

「そうです。シャルミナお姉ちゃんやフローラちゃんもしてるんですから」

「むっ、それを言われるとそうなんじゃが.....」

「.....カズキ様が相手で.....興奮を抑えるのは無理.....燃え上がるのは普通.....」

「それで、どうするんですか?」

「カズキ様はお休み出来る日が欲しいって事だよね?」

「うむ、しかしそうなると自分の番が回ってくるのが更に遅くなるんじゃぞ?カズキ様の要求は、最後には2日に1日とか言うておったしのぉ」

「.....それは拷問.....わたし達が我慢できなくなる.....」

「でもそうなるとカズキ様がって事になってくるよね~。今は爺から貰った薬で誤魔化してるみたいだけど」

「うむ、それもそろそろ限界なのじゃろうな」

「ならお休みの日を作るんですか?」

「もっといい方法があるっすよ」

「ネルお姉ちゃん、いい方法って?」

「ミリア様にお願いすればいいんすよ」

「「「「おおっ!」」」」

「ミリア様に頼んで、カズキ様の精力を上げてもらうっす」

「なるほどのぉ。それならばなんとかなりそうじゃな」

「.....名案.....」

「あっ、それならついでに僕が血を吸っても平気なようにもして欲しいな」

「ミリア様にお願いすればきっと大丈夫ですよ」

「急に血を吸われても平気になれば、不信に思われんかや?」

「.....そこはいくらでも.....なんとかなる.....減った血を即座に補給できるようになる薬とでも言って.....何かを飲ませれば.....多分.....平気.....」

「いくらなんでもすぐ嘘だってばれるんじゃないですか?」

「.....ミリア様が作ったと言えば.....大丈夫.....」

「なるほどのぉ。カズキ様は頭を抱えそうじゃな、まぁ、信じるじゃろうな」

「うん、物凄く遠くを見るような目になると思うけど、信じると思うよ」

「それで、結局お休みはどうするんですか?なしのままですか?」

「いや、それだとさすがにバレるっす。なのでまずは最初、カズキ様の要求どおり、2日に1日で休みの日を作るっす」

「え~.....」

「まぁまぁっす。急に精力が上がった事がばれない為っす。精力が上がったカズキ様は物足りなく感じてくるはずっすから、そうしたら少し休みの日を減らすっす。それを続けていって、気が付いたら毎日って感じにもっていくっすよ。あくまでも徐々に、カズキ様の精力が少しづつ上がっていってるって思わせるんす」

「ふーむ、それじゃと妾達は我慢する事になるが.....まぁ、そこは少しの辛抱じゃという事じゃな?」

「うん、僕もそれぐらいなら我慢するよ」

「私も頑張ります」

「.....幸せな未来の為.....少しの辛抱.....耐えてみせる.....」

「じゃあそういう事でいいっすね?要求を吞んだ振りして今日の夜からお休みにするっす。それでカズキ様がお休みしたら皆でお願いにいくっすよ。昼の内に、誰かミリア様に伝えてくるっす」

「それだったらそのままお願いしたらいいんじゃないの?」

「皆の話っすからね。皆で行くべきっす。それにウチは今日当番なので、昼にウチが行くのは無理っすからね」

「そうじゃな。それにミラーカ、お主上手く説明できるかや?」

「う~ん、あんまり自信はない?かも.....」

「.....じゃあ後で.....わたしが行く.....夜に皆で相談があるって.....伝えとく.....」

「ネルお姉ちゃんがいた方が分かりやすいから、私もそれがいいと思います」

「じゃあそういう事に決まりって事でいいっすね?」

「うむ」

「うん」

「はい」

「.....うん.....」

「じゃあ早速、カズキ様に伝えるっすよ」







しばらく皆で集まってコソコソとしているのを眺めてみたのだが、どうやら話し合いは終わったらしい。

なんだろう。皆の笑顔を見ると物凄く不安になってくるんだが.....

そんな俺の不安を他所にネルが口を開く。


「カズキ様の要望通り、休みの日を作る事になったっす。とりあえず今日からって事でいいっすかね?後は2日に1日って事になったっす」


そんなネルの言葉に、俺の心はパァァァァァっと明るくなっていく。

『勝訴』と書いた紙を持って、走り回りたいぐらいだ。

やはり人間、真摯にお願いしてみるべきである。

きっと俺の真摯な想いが、彼女達の魂にちゃんと届いたのだろう。

.....だよね?


「ありがとうございますっ!いや、俺の事をそこまで求めてくれる皆の気持ちは嬉しいんだよ?嬉しいんだけど、俺も普通の人間.....人間?半分.....まぁ、いいや。人間だから性欲も精力も普通なんだよ。身体が限界だからね.....皆の事が嫌とかじゃないからね?ちゃんと愛してるからね?そこは誤解しないでね?」


皆にお礼の言葉を伝える。

どこぞの主人公のように性欲も精力も何故か最初から化け物並にある人物と違って俺は普通なのである。

1晩に3回戦とかめちゃくちゃ頑張らないと俺には無理だからね?

怪しげな薬のおかげで今までなんとかなってたに過ぎないからね?

俺は要望が通った嬉しさと、今日の晩はゆっくり休めるという安堵感に浮かれていた。

休みがもらえたという事は、彼女達のローテンションが遅くなり、順番が減るという事。

それなのに上機嫌でニコニコとしている彼女達の表情に俺は気付く事なく今日という日を過ごしていくのであった。

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