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突然!異世界ライフ~とりあえずのんびり生きていこうと思います~  作者: おる・かん
第4章・樹海国家ユグドレフィア
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宝樹祭はどんな祭り?

フローラの祖父母に会い、フローラのおかげで長年いがみ合い続けてきた2人の争いも終わり、一件落着となった後、俺達はシロさんが用意してくれていた家でのんびりとしていた。


「そういえば.....宝樹祭っていつから始まるのかな?」


俺達がユグドレフィアに来てから少し経つが、祭りの準備をしているような雰囲気はない。


「本当に宝樹祭ってあるんだろうか?」


俺は内心不安になってくる。


「勿論あるよ?宝樹祭はあと1週間後ぐらいから始まる予定さ」

「それにしては準備とかしてる様子とか無いんだが?」


シロさんの言葉に俺は思わずそう聞き返す。


「宝樹祭に準備とかはいらないよ?」

「えっ?祭りなんだよな?ってか、そもそも宝樹祭ってどんな祭りなんだ?」

「収穫祭ってあるだろ?収穫祭を少し大げさにしたような感じで、4年に1度盛大に祝うのさ」

「それでも準備とかはいるだろ?祝うってどんな事をするんだ?」

「準備って言われても.....せいぜい料理を作り続けるぐらい?そのぐらいだよ?祝い方は簡単さ。ただ飲んで食べて、歌って騒いでを繰り返すぐらいさ」

「ちょっと待て!.....宝樹祭って確か、1月ぐらい続く祭りなんだよな?その間、ずっと飲んだり食べたりするだけか?何か催しみたいな事をしたりは?」

「特にないよ?ただ食べて飲む。それぐらいだよ?」


ただの大宴会じゃねぇかっ!!


「何で宴会に1月もかけるんだよっ!!宝樹祭って名前はどこから来たんだよっ!!」

「たった1月だよ?」

「.....えっ?」

「それに言っただろ?収穫祭よりも大げさにしてるって。フフフッ、期待はしておいていいと思うよ?」

「.....お、おう?」


どういう事だ?ホワイ?


「.....カズキ様.....エルフ族の感覚だと.....1月は.....カズキ様で言う.....数時間ぐらい.....の感覚.....」

「あぁ、そういう事か。カズキはまだ不老になって浅いんだっけ?まぁ、その感覚はおいおい慣れていくと思うさ。それに妖精族や精霊族の子達の出し物なんて他じゃ見られないよ?」


フローラの説明の後にシロさんはそう言う。


「なるほど.....いや待て!その感覚で言うなら、4年に1度なんてエルフからすれば結構な頻度で行われてる事になるんじゃ.....」

「.....皆騒ぐのが好きなのさ」

「なるほどな.....」


まぁ、別にそこは大した問題ではないしな。

日本にも飲み会が好きで頻繁に飲み会している人もいるぐらいだし.....


「とは言っても後1週間も先なのか.....流石に時間を持て余しそうだな.....」


そんな訳で、俺は皆にある提案をしてみた。


「折角自然が豊かな場所なんだしさ、皆のノンビリとピクニックがてら森の散歩にでも行ってみないか?」

「.....賛成.....きっと楽しいと思う.....わたしは.....行きたい.....」


フローラはエルフ族なだけあってやっぱり自然が好きなんだろうか?

俺の提案にノリノリで行くと即答してくる。

その顔は、どこかしら楽しみで仕方がないって雰囲気だ。


「いいですね。頑張ってお弁当作りますね?」

「いいねっ!僕も手伝うよっ!」

「リロロとミラーカだけでは大変じゃろう?妾も手伝うのじゃ」


どうやらリロロとミラーカとシャルミナはお弁当を作ってくれるらしい。

3人でどんな物を作るのかと楽しそうに相談している。


「じゃあウチは何か遊べそうな物でも用意しとくっす」

「私もネルさんをお手伝いしますわ」

「向こうで寛げるような物なども必要なのではないでしょうか?」


ネルとリリーナとピコさんは、出向いた先で必要になりそうな物を準備してくれるみたいだ。


「ふぉぉぉぉっ!と、友達とピクニックだってっ!?な、何て楽しそうな言葉なんだっ!そんな事初めてで私はワクワクが止まらないよっ!これが友達と遊びに行くってやつなんだね!?」


えっ?シロさんも付いて来るつもりなの?

.....いや、別に良いんだけどさ。

初めて出来た友達と遊びに行くって事にはしゃぎまくってる姿を見ると、断り辛いしな.....何より、ぼっちを拗らせすぎて、こんな事で大はしゃぎしている姿に少し涙が出そうになるから何とかしてあげたいって気持ちも沸いてくるしな。

まぁ、それにシロさんが居ればこの森で困るような事はないだろうし.....うん。


「カズキカズキッ!私は何をすればいい?皆で準備してお出かけなんて.....何て楽しいんだっ!」

「あ~.....えっと.....そうだな.....」


どうしよう.....何も思い浮かばない。

頼むからそんなキラキラと期待を込めた目で俺を見ないで欲しい。

ここで『特に何もないけど?』なんて言ってしまえばシロさんは酷く落ち込んでしまうだろう。

何とかシロさんに役割を.....


(くそっ.....考えろっ!考えるんだ俺っ!..........駄目だっ!何も思い付かんっ!)


いい案が何も浮かばなかった俺は、フローラに縋るような視線を向けると、タスケテっと目で救援を乞う。

俺と視線の合ったフローラは、コクンと頷きながらシロさんにある提案をする。


「.....宝樹様は.....わたしと一緒に.....行先を決めましょう.....この森の中なら.....宝樹様が1番.....詳しい.....まさに.....適任.....」

「なるほどっ!任せてくれっ!素晴らしい場所を提案させてもらうよっ!是非期待していてくれ!」


フローラの言葉に、シロさんは『あそこが良いかな?いや、でもあそこも捨てがたい.....あそこも良いな!フローラ!ここなんてどうかな?』等と言いながら嬉しそうに場所を選び始める。


ナイスだフローラっ!


確かにこの森の中でシロさんが知らない場所なんて無いだろう。

きっと綺麗な場所や静かで落ち着ける場所、珍しい場所など良い場所を沢山知ってる事だろう。

シロさんがどんな場所を俺達に教えてくれるのか、今から楽しみだ。


俺はシロさんから見えないように、フローラにグッと親指を立ててサムズアップする。

フローラも同じようにシロさんにバレないように俺に返してくる。


こうして俺達は、宝樹祭の始まるまでの間の暇つぶしとしてユグフォレシアのピクニックに向かう事となったのであった。


異世界の森でピクニックか.....どんな場所なんだろうか?

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