72 究極の武器
なかなかに怖い話ではあった。今後は気をつけるとのこと。
素材を剥ぎ取りだす冒険者たち。なるほど、上に行かなくてもここは素材が手にはいるのか。当然独占は出来ないけど。
王都ニックホッグへ。今後のことをギルドで相談していると、ルモナがアルベル王の使いと名乗る人から声をかけられた。
「アルベル王からの伝言です。神器や他強力な装備で身を固めよ、詳しくはグランスモでとのことです」
話を聞きグランスモへ。ギルドへ行き少しして声をかけられ、馬車に乗り城へ。
城では、アルベル王、精霊の大樹にいたライムが。彼女が何故ここに? 俺たちが椅子に座るとライムは部屋から出ていった。
「彼女は「話す神器」なんだ。更に特殊な能力を持っていてね。誰が、どんな神器を装備できるかわかるんだ。今後のことを考えて彼女にはリクの正体を教えようと思ってね、どうだろう」
彼女は神器だったのか。それにその特殊な能力は非常に便利だな。王の話に乗る。彼女を再度部屋に呼び、彼女に俺の正体を打ち明けることに。
「そうか、おかしな数字だと思っていたけど、優勝者のサイゴだったのか」
「おかしな数字?」
「精霊の館の小部屋にステータスを見られる細工をしてあってね。どうやってやっているかは秘密にしておくけど」
彼女には半分正体がバレていたわけか。後知っているのはメンチョだけだから安心してというライム。
それから砕け散った伝説の剣を見せる。彼女も目が飛び出しそうなほど驚いている。最近このリアクションを見るのが楽しみな自分がいる。案外性格悪いかも。
「聞いてはいたけどこんなことが……。本当は冗談だと思っていたけど。まあいい。うん、ミアのことだけど彼女はイリスの武器、すなわち剣になる予定だった」
彼女からミアが本来なる予定だった神器を聞く。イリスにそれ以上の剣を持たせられれば、もしくはミアプラスイリスで神器イリス以上なら問題はないかな。
それからライムはルモナの武器、日本刀の神器のようだった。これも俺の持っている武器次第ではライムにそのまま戦ってもらうってのも手だな。
俺が持っている武器を公開すると2人に話す。無限道具袋は秘密にしておきたいから日を改めて、と。
次の日、馬車に武器を詰め込み城にある闘技場へ。2人の前に武器を持っていってその前で装備をさせる。
まずはイリスの武器、「ライトソー」。刀身が光り輝いており、刃部分はよく見ると小さな円盤がついており、それが常に回転している。非常に殺傷能力が高い。ゲームの説明では神をも1撃で殺せる剣、だったかな。
次にミアの武器、「ゴッドフィスト」。一見薄いグローブだが凄まじい硬さ。ダメージを与えると魔物がたまに即死する特殊能力を持っている。
最後にルモナの武器、「ムラマサ」。非常に切れ味がよい。見た目が美しく、その作風からは覇気が感じられる。妖刀と呼ばれることもあるが特に呪われている様子はない。単純な攻撃力なら3つの中で1番上か。
伝説の剣を上に向かって投げる。イリスが空を飛び切りつけ真っ二つに、ルモナが飛び上がりすれ違いざまに4つに切断、ミアが落ちてきた4つの元伝説の剣を連撃で殴りつける。粉々になり、伝説の剣はこの世から消え去った。
ライムは充分な破壊力だと驚きながら「これなら問題はない」と話す。
「私も必要ないね。どこで手に入れたのやら。動きやすくなるからいいけど」
それから「話す神器」はミアを入れて全部で5本とのこと。北東の大陸ですでに2本が覚醒している。ミアが最後だったらしい。
メイン武器は決まった。これらの武器は強力だが、この世界では武器が壊れることもありえる。サブ武器も手に入れる必要はあるな。
ライムが闘技場から出ていく。入れ替わりでアクエルヌ王がこちらへ、話を。
「究極の武器を制作しようと思う」
強く叩けば叩くほど高度が増し強力になる「M金属」が発見され、その金属を使って俺用の武器を作ろうとの話になったようだ。
制作は簡単、俺が思いっきり杖で叩きつけるだけでいいとのこと。俺が叩いても大丈夫なら他でも使えるのではと提案したが量が非常に少ないとのこと。
2日後、制作現場へ。周りは平原、M金属の下には見たことのない鉱石が多数敷き詰められていた。
「その鉱石は衝撃が加わると、同じ力で跳ね返す特性があります」
通常の土台では壊れてしまうため、特殊な鉱石で土台の代わりを作ったようだ。さらにこの鉱石は1撃しか持たないため、1発叩き終わったら、また敷き詰めないと駄目だという。コイツは時間がかかりそうだ。




