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71 ただいま修行中

 イリスに飛んでもらって大地の偵察を。元の世界で言うとギアナ高地に近いだろうか。

 そして大地は非常に広い。窪地がいくつかあるようだ。

 中心部に水が流れる大きな川があることがわかる。途中から地下に入り込んでいるとの話。帰るときはこの川を下り、一気に下の世界に戻る。


 滞在期間は1年ほどを予定。今までの狩場とは違い、補給のために街に戻るなんてことは出来ず、完全サバイバルな狩場となる。


 まずは水の確保、きれいな水が湧き出しているところを探し出した。次に安全そうな場所。逃げ込むには丁度いい洞窟を見つける。奥に魔物が居ないか確認、安全を確保しここにテントをたてる。


 肝心の魔物はキマイラクラスまで居る模様。キマイラ以上は聞いたことがないのでこの世界ではこのクラスが最強の魔物なのかもしれないな。


 多数の魔物や動物が何かから逃げるように鳴き声を出しながら移動しているところに出くわす。森の奥の方から木々をなぎ倒しながら巨大な魔物が姿を現す。頭が6つあるトカゲ「エレメンタルリザード」。頭ごとに炎、水、雷などを操る魔物。早速キマイラクラスの登場だ。

 俺も交えて難なく片付ける。使えそうな部位は取っておいたほうが良いとアドバイスされていた。我々くらいの強さになると今後、武器防具の材料を自力で集めることが多くなるからだとか。そのためここに出る魔物の勉強に時間を使った。

 切り剥がした物は洞窟の奥へ。引き続きここでのサバイバルの準備を。


 と、ほどなくして次の魔物が。こいつもキマイラクラスだ。

 ここは狩場としてはかなり優秀なのだが、激しく出没するため案外人気がない狩場とのこと。すぐジリ貧になり、はやいうちに川へ飛び込みここから逃げ出す人が結構多いようだ。

 だけど彼女らのような修行好き、戦闘好きには最高の場所だろう。それに俺も居るしね。


 食料は基本現地調達。自生する野草や魔物の肉等で食いつなぐ。調味料は大量に持ってきた。

 それにしても皆手慣れたものだ。食べられそうな野草や動物など即とってきて、調理を。あっという間に大量の干し肉が出来上がる。

 すでにこういった経験は豊富だからな。野宿は当たり前、ルモナなんて会う直前まで自給自足してたんだっけ。むしろ俺が足を引っ張っている感じではあった。俺1人だとここで住めそうにないな。彼女たちには感謝しつつ、食べられるものを教えてもらったりしながらここでの生活をエンジョイするとしよう。


 ここには特殊な場所がある。なんとそこではお酒が湧き出しているそうだ。情報屋に聞いておいた場所へ向かう。しばらく探してアルコールの香りがする湧き水を発見。

 早速試飲。うん、癖がなくほぼアルコールといったところか。これはキツめだね。しかし彼女たちには評判が良かった。


 半年ほど経過、想像以上に魔物が大量に出没、おかげで洞窟の中に入り切らないほど魔物の素材を手に入れた。とりあえずはもう1つ洞窟をみつけそこにアイテムを移し、岩を押し込み封印。

 問題は帰る時。さてどうやって持って帰ろう。

 皆と相談、筏のようなものを作ることに。ただの筏ではなく、素材を入れられるよう箱型にした筏。ほぼ船かな、コレ。何度か素材を載せ、水に浮かぶか実験を重ね完成させる。


 更に半年、狩りを終え地上へ帰ることに。

 もう彼女たちは1人でキマイラクラスを倒せるほどに成長。そして俺も含めスキルをいくつか覚えた。


 4つの筏に素材、酒の入った樽を乗せ、地上へと向かう。内部は思っていたよりも緩やかな流れ、最後だけ滝になっていて、一気に下に落ちる。

 こうして地上に戻ってきた。この場所は侵入した村とはまた違うところ。

 大きな滝は観光資源として使われていた。


「ここは大滝の街リュウガだ。この国で2番めに危険な場所だとされているね。まれに強い魔物が流れ落ちてくるからここには強い冒険者や強力な兵士たちが常に控えているのさ。1番目? そりゃ天上の大地だ」


 強い冒険者と聞いて身体がうずき始める彼女たち。……残念ながらもう気軽に戦える人は居ないだろうな。彼女たちは強くなりすぎた。


 夕食を食べていると滝の方からものすごい音が。

 どうやら魔物が落ちてきたようだ。ここは滝が見える位置にあるお店。少々苦戦しているようだ。ミアたちが走って応援へ駆けつける。


 彼女らの活躍により魔物はあっという間に片付けられた。


「ありがとう。入れ替わりのタイミングだったんだけど手違いがあってね。強者が居なかったんだ。そんな時に限って来るもんだよな、滅多に来ないんだけど」

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