46 口より先に手が
ミア、イリスが自己紹介。3人は熱い視線をかわし合っている。ルモナも強気なタイプだったな、平気な顔でギルドの人に喧嘩を売っていたし。そして訓練場へご招待、いつもの。
3人の手合わせと見る。ルモナが1歩抜けているかな。
戦闘終了、3人は固い握手をかわした。気が合いそうで何よりだ。
今後のことについて4人で話し合うことに。
まずは行き先。ルモナもチャンピオンファイトに出たいということで、彼女はバトルタウンに行くことに。
色々冒険してきたルモナに、良い場所がないか聞く。砂漠は魔物と出会いにくく修行には向かないとのこと。ただ1部の魔物は高級な素材を落とすから金策には良いようだ。
この国にある狩場はもう1つ。「世界の底」と呼ばれる場所で、かなりの地の底にある狩場だという。詳しいことは彼女も知らないようだ。
ルモナが狩りをしていた場所は隣国ニドウにある「鉄草の森」。通常の森とは生態系があきらかに違う場所。魔物は少ないが金策が安定しているらしい。
ニドウにはもう1つ「魔物の楽園」と呼ばれる1つの島がまるまる狩場になっている場所があるが、魔物が強くまだはやかった、とのこと。
気になった世界の底の情報を手分けして集めることに。有用そうな情報が手に入った。かなりの距離、魔物が強いという情報を得た。
ルモナのおすすめは、お金があるなら「精霊の大樹」、お金も同時に稼ぐなら鉄草の森が良いのではと。
お金はかなりあるな。セブンエデンで金策した分、国からの報酬、リリからの報酬。俺の手持ちだけでも十分お釣りが来るくらい持っているだろう。
精霊の大樹で決まりかな。ルモナは1位を取り次第、我々と合流することに。
次にここからの出発時期。もうじきアルベル王子の結婚式と即位式がおこなわれるだろうとのことでそれが終わってから出発ということに。
話を終え街を散策。街は復興と結婚式、即位式の準備に大忙しの様相。夕食を食べにお店へ。今からはルモナの歓迎会。彼女もお酒は飲めるようだ。
いやーしかし、女の子3人に囲まれて食事、お酒なんてすんごく幸せだなー。
「お店は現在満員でして……」
「かまわねーよ、空いてないならオレたちが席を作るだけだ。どけどけ、オメーラ、そこは俺たちに譲れ!」
酔っ払いの荒くれたちが1組のカップルを追い出して席を占拠した。
「センフォーの奴らだ。アイツラ好き勝手やりやがって」
「相手にするな、的にされたら厄介だぞ」
どうやらこの街では有名な悪党グループの奴らのようだ。周りの人たちは皆近寄らないようにしている。
それにしてもマナーが悪いってレベルじゃない。周りを睨みつけるは、ナイフをテーブルに突き立てるは。遂には注文を受けに来たウエイトレスさんにちょっかいをかけ始める始末。
「嬢ちゃん、相手してくれよ~」
「や、やめてください……」
手を伸ばしスカートを引きずり降ろそうとしている男に向かってルモナが首元に峰打ちを。
「女の子が嫌がっているじゃないか」
「な、なんだてめー!」
男の連れ2人が席から立ち上がる。その2人の後ろに人影が。イリスは盾で男の顔面を殴打。ミアはボディブローでもう1人の男を店外までふっとばした。
「俺達にこんなことをしてただで済むと思うなよ!?」
盾で殴った男がよろめきながら俺たちに啖呵を切る。
イリスはその男の胸ぐらをつかみ、凄まじい殺気とともに男に話しかけた。
「わざわざ意識を失わないようにしてやったんだ、さあはやくそのセンフォーって奴らのところへ連れて行け」
「ヒッ、ヒィ」
この日、1つの悪党グループがこの世から姿を消した。
飲み直しとばかりにその後はお店に戻り飲み食いを再開。いつものごとく長時間居座り、5日後ルモナが眠りだすまで飲み食いは続けられた。
それから3日後、結婚式。
街ではパレードが。アルベル王子とセリア王女を先頭に大きな塊となった団体が街を練り歩く。それにしても派手だ。ここのところ不幸なことが多かったからそれを払拭するためにだろうか。
その3日後に、即位式。この日、アルベル王子はスクアの王、アルベル王へと成る。
「兄さん……」
感極まったのだろう、涙を流すルモナ。
彼女にそっと、3枚のハンカチが寄せられた。
翌日、俺たちは王都から出て大樹へ向かう。
途中王都セブンエデンに寄る。案の定、賭け場では泣き崩れている人たちが多数。彼らを尻目に城の方へ。特に変わりなさそうだから行こう、とルモナ。
杖を作ってもらい、更に旅を続け大樹に到着。ここでルモナと別れた。




