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31 精霊の大樹

 ナイゾラに到着。村という割にはそこそこの規模、大勢いる観光客らしき人、たくさんある宿、ギルドまである。観光地になっているようだ。

 精霊の大樹の情報を得るためギルドへ。何人かの冒険者に聞くとそれらしき情報が。


「精霊の大樹? 村西側にある「精霊の館」で聞くといい」


 情報通り村の西側へ。そこには一本の木をそのまま使った建物が。看板に精霊の館とかいてある、ここだな。俺たちは建物の中へ入った。

 中は博物館のようになっていた。多数の精霊の人形が、説明付きでケースに入っている。

 それにしても精巧に作られているな。活き活きした質感、色、本物のように見える。


「キュキュキュ」


 声まで、しかも動き出したぞ。これを作った人形師はすごい技術を持っているな! 興奮する俺をよそに、「コレ本物じゃない?」と冷静に言うミア。

 ……やっぱりそう思う?


「おや、グリー。疲れたのならお仕事やめて休憩するかい?」

「キュ!」

「ははは、まだいけるか。ほいじゃがんばりな。いっらっしゃいお客さん、ワシはこの館の主メンチョ。ゆっくりしていってくれ」


 奥から老齢の女性が。もしかしてコレ全部本物なのか、気になって聞いたところ、主の答えはイエスだった。

 精霊は基本死ぬことはないが、力を保つために何らかの「食料」が必要になるという。その食料を得るために精霊たちはここで仕事をしているのだとか。


 それからメンチョさんはここの主だという話なので、精霊の大樹についてなにか知っているのではと思い聞いてみた。

 するとメンチョさんは大樹のことを知っている、進入路も知っている、入るためにはそれなりの資格、手続きが必要になると説明してくれた。

 中に入るのは3人揃ってからと考えているが、一応おためしで資格があるかどうか試すことに。俺は「弱い」という設定にしたいので基本彼女たちに守ってもらっている、大樹の魔物を狩って修行したいのは彼女たち、と先手を打ってメンチョさんに説明しておいた。

 館の奥の部屋に通されそこでもあっているように言われる。


「こ、これは!?」


 館のどこからか、大きな声が。さっきの精霊を見た観光客かな? ハハハ、あれは知らないとびっくりすっるよね。

 それから少ししてメンチョさんが部屋の中へ。彼女の手にはカードのようなものが握られていた。それをテーブルの上に置くメンチョさん。


「待たせたね。いくつか質問させてもらうよ。2人は何故大樹に入りたいんだい?」

「修行です」


 その後もいくつか質問をするメンチョさん。質問が終わり今度は、大樹についての話をしてくれた。

 大樹は聞いていた通り雲くらいまでの高さを誇り、その幹、葉は鉄よりも硬いようだ。

 常時、魔物に見つからないよう精霊の力で隠しているのだとか。光の屈折を利用しているようだ。それでも鼻の良い、感知力が高い魔物は大樹に入ってきてしまうという。

 大樹の説明が終了、次はさきほどのカードを俺たちに。


「20枚ある。カードを見て気に入ったカードを3枚テーブルに、絵の方を伏せて出してくれ。これは資格があるかどうかを試す試験みたいなものだ。もちろん、どれが正解等、答えになることは教えられない。さあ、選んでくれ」


 カードの絵を見る。食べ物、建物、魔物などが描かれている。

 どういうことだろう。カードに仕掛けがあるのかな。特殊なカードで資格者が持つと光ったりするとか? いろいろ試したが何も変化は起きなかった。となると絵の組み合わせ? 何の脈絡もなさそうなんだよな。

 正直お手上げだった。ということでメンチョさんの言う通り、気に入ったカードを3枚テーブルに置いた。ミアはすでにテーブルに3枚置いたようだった。


「はい、カードを受け取った。悪いけどまた待ってて」


 カードを持って部屋から退出。これは駄目かな。いや、運だけなら受かると思うけど、ステ的に。

 少ししてメンチョさんは戻ってきた。


「2人とも合格だよ」

「なんで合格なのかは教えてもらえないと」

「そうだ」


 なんとも煮え切らないが合格したのなら良しとしよう。

 今度は入る前の説明。


 ・ここに入っても報酬はなし。ドロップ品は持っていっても良い

 ・魔物の数に限りがある

 ・1度入ったらしばらく従事してもらう、最低30日以上


 後は実際狩場で説明してくれるようだ。大樹の管理者が何人かいてその人達の誰かが説明してくれるらしい。


「さてどうする、行ってみるかい?」

「今回はやめておきます」

「わかった」


 なかなか出られないようだからイリスと合流するまではやめておくことにした。

 館から出る。入れ替わりに女の子が入っていった。観光客の子かな。

 そろそろお昼、昼食を食べるため村へ。


「なんかとんでもない人が来たんだって?」

「耳がはやいね。本人は隠そうとしているようだった。それから関係者以外には言うんじゃないよ? 他の問題も起きるから」

「そりゃわかってるさ」

「あの女の子も強かったけど、問題はその連れさ。ステータス全部が100以上、HP、SPにいたってはわけのわからない数字だから何度も確認しちまったわ」

「あの部屋で調べたなら間違いないだろうけど、凄まじい数値だね」

「カードは意味がないってことは気がついていなかったようだけど。まあまた来そうだしそのときにでも見てみ」

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