17 賭け勝負
ナンバー10を倒した。これからはその上と戦っていくことになる。駆け足で駆け上がってきたおかげで1~9の情報は殆ど持っていない。まずは情報からだな、今後はいきなり勝負を仕掛けず様子見をするようにしよう。
そうだな、闇雲に歩き回って探しても見つからないことも多い。街も広いからな。お金はかかるが情報屋から仕入れるとするかな。
「ナンバー9以上の情報か。高いぜ?」
「かまわない」
酒場で情報屋を見つけ交渉。
主に教えてもらった情報はよくいる場所、クラスや使う技、人柄など。ここで稼いだ分が全部吹っ飛んでしまったがそれ以上に価値ある大きな情報を仕入れることができた。
情報をもとに上位陣を探す。そして早速この酒場によく来るというナンバー9、シルバーを発見。ここの料理にハマっているらしい。
(焼肉美味しい)
身軽な格好に短剣の2刀流。短剣使い。逃亡者という異名を持っており、とにかくはやいという話だ。戦闘を見ておきたかったが誰も声をかけない。食べ終わると外へ出ていった。俺としてはとりあえず様子見。ここは戦わず他の人を見に行くとするか。
次は、そうだな。教会が近い。そこにいるナンバー3、ハーンを見に行ってみよう。この街にはいくつか教会がある。それぞれ神様が違う。ハーンが仕える神は女神リアーナ。
教会を見つけ中へ。祭壇の前に大男が。ナンバー3の数字を吊り下げている、彼がハーンか。神父さんがよく着ている黒服を身軽に動けるように改良したような服を着ている。ハーンは体術使い、戦う神官だ。
彼が街に出ると参加者は逃げ惑い海が割れるように道ができると聞いた。たしかに何度か人が逃げて道ができていたところを実際見ている。ただ見た所非常に温和で慈悲に満ちあふれている顔、態度や振る舞いに険がなく落ち着いており、とても危険な人物には見えない。もしかしてあれかな、神々しくて戦えないといったところだろうか。
「お客さんですか。今は取り込み中でして、しばしお待ちを」
ハーンの前には1組の家族が。俺は椅子に座り彼らのやり取りを眺める。家族は教会に初めてきたといった風だった。ハーンが色々と教えている。子供が女神に祈りを捧げようとしたが、ハーンはそれを止めた。
「その手の組み方はいけません。指を交互に組んだ状態で敵に攻撃を加えると、指のほうが潰れてしまいます。組み方は利き手の方を握り、それを反対側の手で覆う。これならば攻撃しても大丈夫です」
熱心に教義を説くハーン。ん、敵? 攻撃?
「正しい祈り方は立って顎を引き、目を大きく見開くように。そして先程の祈りの手。目を閉じ頭を垂れて祈っていては敵にいつ攻撃されるかわかりません。女神様はスキを見せるのを嫌うのです。常在戦場、いつ戦闘が起きてもよいような心構えを!」
あっけにとられる家族の人たち。俺も襲われる前にそっと教会から出た。
昼食後、今度は賭博場へ。ナンバー7のアマシカがここに居ると聞いてきたが。居た、コインを積み上げ大儲けしているようだ。
遠間から見ていたが彼にみつかり絡まれてしまった。
「ナンバー10、サイゴか。今なら暇だから勝負を受け付けるぜ。今が好機ってやつだ。次回とかだと気が変わっちまうかもよ」
こう言われてしまっては勝負をせざるを得ないな。彼に勝負を申し込む。
「ハザードでどうだね」
ハザードはサイコロゲームの1つ。
情報屋からも聞いていた、ギャンブルで勝負をしていることがあると。戦闘ではなくとも認められるらしい。ちなみに戦闘も7位相当の強さと聞いた。
一応ハザードのルールは知っている。ゲームにもあったからね。しかしわざわざそれを提案してくるということは余程の自信があるからだろう。ここは断るべきだな。そうだ、単純に運だけの勝負でいこうか。
ゲームのルールを提案。サイコロを2つ振って合計値が多いほうが勝ち。これなら単純に運だけだ、知識、技術介入はないだろう。もう一工夫欲しいとのことで、サイコロ2つを3回投げその合計を競うルールを提案してきた。俺はこれを容認した。
審判員を呼んで勝負を開始。まずは俺から。3投して合計33。いきなり大きな数字を出したな。次はアマシカの番3回振って25。なかなか大きい数字だったが俺の勝ちだ。「やるじゃないか」とアマシカ。決着がはやいから何度か勝負することに。
(運が良いじゃないかサイゴ。この俺に早速敗北を贈ってくるとは。ただ俺は運のステータスが普通の人よりも多い。そう、ハザードを提案したのは運勝負にさせるためのいわば餌。嬉々としてこちらから運勝負を仕掛けたら警戒するだろうからな。クックック、悪いが勝たせてもらうぜ)
その後20戦、彼とサイコロ勝負を。結果は。




