表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の端末としてのんびりまったり縁を結びます  作者: 愚true
第2章 幼少期編
22/67

(21)  魔法師と魔法士


「……それにしても学園ですか。学園には、ヴァルトも後3年もすれば行くことになるでしょうから、それまでにしっかりと基礎を学んでおく必要がありますよ」


アーノルドとアイギスの姿が見えなくなったところで、グレウス兄がそう話しかけてきた。


「王都の学園っていうと、たしか10歳から入学なんですよね」


「ええ。10歳になって初めての春に入学し、5年間通うことになります。

 最も、基礎的な知識や技術はその前に身に着けていることが前提であり、基本的に入学時点の能力や学力でその後の指導方針や受講資格が区分けされてしまいます。そして入学前に最低限の段階まで知識や技術が届いていなければ、その時点で弾かれ、そもそも通うこと自体ができなくなってしまいますね」


つまりは、義務教育というより高校や大学みたいなものか。


「初代学園長を兼ねた王祖の遺志により、学園では貴族も平民も関係なく通えますが、本人の能力によって指導が受けられるかどうかが分けられてしまいます。入学前からしっかりと勉強をしておかないと、いざ学びたいと思う講義があったとしても、受講資格がないということにもなりかねません」


「むぅ」


「まぁ、ヴァルトの場合は三男ですからね。学園では勉学よりも、しがらみなく付き合える友人や仲間をつくることを目的として通うというのも一つの手ではありますが。……まぁ、私やアイギスがいろいろと在学中にやらかしてしまってますから、ヴァルトにはちょっと苦労をかけることになるかもしれませんので、能力は高く鍛えておいたほうがいいかと思います」


グレウスの後半のセリフに、思わずジト目で質問をしてしまう。


「……何をやらかしたんですか?」


「ひとつひとつはそれほどたいしたことじゃないはずなんですけどね。まぁ、それは行ってみれば自然と聞こえてくることになるかもしれません。もしも聞こえてこなければ、気にしなくていい程度のことばかりです」


すごく不安にさせられる。いったい何をしてきたんだ兄上たちは。


「ところで、午前はやたらと爆発音がしていましたが、勉強の方ははかどっているのですか?」


ツッコミを入れる前に、するりと話題を切り替えられてしまう。

そのまま問われるままに、午前のエスメファルティナとの講義内容について説明すると、グレウス兄は頭痛を抑えるように手で自らの頭を抑えてしまった。


「あの娘はまったく、魔法のこととなると研究バカというか……あとでお説教が必要ですね。

 ティアナさんもまだ慣れない環境で大変だとは思いますが、がんばってください。ヴァルトも、しっかりと支えてあげてくださいね」


「「あはは、お手柔らかに……」」


グレウスが一瞬出した黒いオーラに、ヴァルトとティアナは二人で声を揃えて若干引いてしまう。


「……それにしても、魔法式を魔法式で包んで実行させる、ですか。よくそんな方法をヴァルトは思いつきましたね」


「あー、うん。魔法の構造式ってのも事象の一つと思えば、それを魔法で制御するのは別にできないことなんじゃないかと思って」


ヴァルトがそういうと、グレウスが大きく頷いた。


「たしかに、そう考えてみれば可能な事柄かもしれませんね」


しかし、そこでグレウスの言葉は終わらなかった。食事を摂る手を停めて、ジッとヴァルトのことを見つめてくると、


「ただ、エスファは気づいていなかったようですが、ひとつ疑問があります。

 魔法を魔法式で包み込むという行為を行うとすれば、そのために必要となる制御用の魔法構文は未発見のものになるはずです。ヴァルトはその魔法構文をいったいどうやって発見したのですか?」


しまった、と思ってしまう。

かといって女神アスファリアのこととかを話すわけにもいかない。


「ゆ……」


「ゆ?」


「……夢で見て、試してみたんだ」


結果、ヴァルトとしても苦しすぎると思うしかない答えを返すことしか、ヴァルトにはできなかった。


読んでくださっている皆さまがどのような感想を持っていただいているか、些細なことでも結構ですので感想・レビュー等いただけると執筆の励み・参考になります。よろしくお願いいたします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ