24、小説講座
愚かな人物に賢明な小説を書かせる方法はあるのか。人は言う。頑張って、努力して、賢くなればいい。下手な人、初心者に向けて、上級者になろう、と仰る。正論だ、全世界の民草がこの正論を行えば地上の楽園、北朝鮮のような理想小説が誕生するだろう。
だが、我々は愚かしく、醜く、かわゆく、わがままで、短慮浅慮、すぐに泣く、小説作者なのである。弱い者が弱いままで強くなりたいと、そのニーズには聴こえないフリをして、お為ごかしに、君の為なんだよ、頑張ろう、などと小説の書き方、万歳、小説講座、万歳。
子供へ中年男性が、馬鹿、分からんのか、と怒鳴っている。彼は確か8年前にその子供の母と出会ったとき、「俺は賢い、賢さは遺伝、俺とすれば子は賢い」と論じていた人物であったように記憶しているが。賢さがチンチンではなく、頭蓋を渡るのだと判る。
彼がいかに賢いのか、そんな事は彼女にも彼女の将来の子供にも、関わりの薄いこって。あなたは馬鹿でもいい、どうせ寿命ですぐに死ぬ。子を賢くすることが出来るなら充分だ。これは小説にも言える。愚かな読者どもの行く末だ。優良小説などと担がれたところですぐに忘れ去られてしまうのだから。
アキレスが言う、一歩一歩がんばって亀へ近づけば、面白い小説が作れるはずだ。
面白い小説を書く為に、正論を座右に置いて、慢性万歳症のできあがり。
父を乞う子犬、子猫、人の子に、小説講座が紹介したのは、ただのパパ。




