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地雷パーティになりました。  作者: 滝津原
ドラゴン狩りに行こう
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乱獲タイム

「ひゃっはー。汚物は消毒だー」

「……『ハイヒール』」


 火山の一角で火を吹いているのはドラゴンではなく銃口だった。対物ライフル『ローアイン』を振り回すサリミラは、道すがらレレドベを見つけては一撃で屠(ほふ)っていく。


「びっくりするほど効率がいいな『ウインドヒール』」

「ほとんど回復しかしてないのにね……『ヒール』」

「『クイックリロード』、からのもういっちょー」


 道中では火炎狼(バーンウルフ)や火炎蝙蝠(フレイムバット)なども出現したが、少し登ったこの辺りはレレドベの生息地らしく、そういった小型モンスターも見かけない。

 今のドラゴンは3体で群れを成していたにも関わらず、先制で1体が倒され、残った2体も手早く仕留められた。


「これ以上離れるとパーティ扱いされなさそうだし、戻るか?」

「そうだねー。弾ももう少ないよ」

「こっちもMP尽きかけてるわよ」


 そう言って3人はもと来た道を引き返していく。そしてその先には杖を手にレレドベと向かい合うダングルスの姿があった。


「……どうだ?懐(なつ)いたか?」

「んー、『お手』!」


 そうやって付き出されたダングルスの左手をレレドベが噛み砕こうとする様子を見て、ケイディア達は揃ってため息をついた。


「無理だなぁ。レベルとかが足りないのかねぇ」

「人望じゃねぇの?」

「ぷふっ」


 今、ダングルスが行っているのは所謂『調教』である。すでにレレドベの動きは完全に覚えたようで、悠々と攻撃を避け、その隙にポコポコと杖で殴っている。


「よっと……『スイングスパイク』」


 爪の攻撃をかわしながら剣スキルを叩きつける。だが、得物が杖だからか、剣を使っていたときよりもダメージは少ないようだ。


「これだけやって変化ないんだから、調教(テイム)するのは無理なのかもな」

「30分近くもよくやるよ」


 ケイディア達が周囲を探索してレレドベを狩っている間、ダングルスはずっとこのレレドベと戦っている。時間にして30分、その間にケイディア達が狩ったレレドベは11匹である。


「終わりにするか『エンチャントエクスプロード』、『ブレイドスマッシュ』!」


 上段から叩きつけるように降り下ろした杖が、レレドベの頭部に直撃し爆発する。先の一戦と同様に爆発の余波でダングルスのHPが少し削られた。


「グゴアアアアァアァ!」

「……すまん、削りきれなかった」

「しょうがないなぁ!」


 衝撃に仰け反るレレドベに肉薄したのはクローベルだ。ずっとサポートに徹していたので鬱憤が溜まっていたのだろう。


「『パワーアップ』、『剛鉄拳』!」


 ドゴン、とクローベルの拳が突き刺さり、瞬間、少しだけだがレレドベの体が浮き上がった。


「グゴアァアァァ……」


 呻くような声を上げながらレレドベは絶命した。その様子を見てケイディアは、苦笑を浮かべながらもポツリと呟く。


「……なんか可哀想だよな。散々いたぶってからトドメ差すのって」

「んー、ゲーム上なら経験値上げも乱獲も普通のことだからバリバリやってるけど、こうやって目の当たりにするとねー」

「あんた、散々撃ち殺しといて何言ってんの?」

「あいつは俺のなかで生き続けるのさ。経験値として」


 ダングルスはレベルが上の敵と戦うことで剣スキルの経験値がかなり溜まったようでホクホクである。


「結構狩ったから素材の量としては十分集まったな」

「お、ほんとだ。だいぶ溜まってる。何匹狩ったんだ?」

「えっとー……12発撃ったから12匹だねー」

「1発外してたでしょ」


 ストレージから代わりの杖を取り出しながらダングルスが確認する。少し離れて狩りをしていたが、パーティ補正でダングルスのほうにもちゃっかりドロップは発生していたようだ。

 乱獲は1発だけ頭を狙った弾が避けられひやっとした場面があったが、それ以外は概ね順調だった。


「無事素材も集まったし、帰るとするか」

「結局サリミラの独壇場だったな」

「ふっふっふー」

「素材欲しがってたリーダーが一番さぼってるってずるくない?」

「そのうち埋め合わせはするって」


 わいわいと下山に向けて歩き出す。来るときは馬車だったが、モンスターが出てこないセーフティエリアまで行けば帰還のクリスタルを使って一瞬で町まで戻れる。目指すは麓のセーフティエリアだ。

 そうして歩き出した4人だったが、その足はすぐに止まることになる。その原因は突如として響いた咆哮だった。


「グオオオオオオオオォォォォォォン!!」

「ひゃっ!?」

「な、何?」

「!!……あっちだ!」


 ダングルスが指さした方向に見えたのは1匹のレレドベだった。岩山の高い位置からこちらを見下ろしている。そして翼を広げる姿に、ケイディアはふと、違和感を感じた。


「でかくね?」

「レレドベは飛べないって言ってなかったっけー……?」

「心なしか鱗の色も鮮やかなような……」

「はっはっは……まずいぞ」


 大地から巨体を浮かせ、そのドラゴンはまっすぐにケイディアたちに向かって滑空してくる。口を開き、その口内が赤く光った。ケイディア達は確信した。


「「「「レッサーレッドドラゴンの成体だあああああ!?」」」」

更新がものすごく開きました。多分今後も開きます。(惰弱)

次はレッサーレッドドラゴン戦です。

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