鳥の大群
3発目になる銃弾は、一度に2匹の岩石鳥を落とし、サリミラのキルスコアを4にした。だが、射撃音に気付いた岩石鳥達は一斉にこちらへ向かって飛んでくる。
「逃げられなくてよかったな」
「……でも数が多すぎない?」
遠目で見ても数が集まっているのはわかったが、ここまでの群れだとはメンバーの誰も思っていなかった。まだ遠いが50匹近くいるように見える。
「敵モンスターの上限数とかねえのかよ運営ー!」
『ありません』
ダングルスの叫びに反応してヘルプ機能が返答を返してきた。ピロリ、と視界の下側に文字が表示される。
そうしているうちにも岩石鳥の群れは一直線にケイディア達に向かってくる。
岩石鳥は翼が岩になった鶏のような見た目をしており、どうやって飛んでいるのかその翼は岩と同等の硬さと重さがあり、主な攻撃方法はその質量と飛行速度を活かした突撃である。あの数に突っ込まれれば、4人ともただでは済まないだろう。
「とりあえず少しずつでも削ろうかねー」
「あ、ちょっと待ってくれ。思い付いたことがある」
「んー?」
再び銃を構えたサリミラをケイディアは止めた。
「どうするの?」
「下向きに突風を吹かせれば……お、できそうだな。『基本詠唱表示』」
ケイディアの言葉にシステムが反応し、スキルの獲得を通知する。続けて唱えたのはゲームシステム上の機能で、スキルの威力を上げるための詠唱文を表示するものだ。表示されるのは詠唱文の一例であり、これにアレンジを加えたり、全く違うオリジナルの詠唱でもスキルが不発になるということは無い。
「天は我らが領域なり。仇なすものを地に落とせ『ダウンバースト』!」
突如として垂直に吹き付けた突風が、高速で向かって来ていた岩石鳥達にのし掛かる。そして急な下向きの力を加えられた岩石鳥はその勢いのまま、
「「グギャッ!?」」
短い悲鳴のような鳴き声を上げ、地面に叩きつけられた。自慢の速さと重さが全て自分に返ってくる。後続に押されて止まることも出来ず、次々と地面に突き刺さっていった。
「うわっ、えぐいな。『ファイアボール』」
「えぐいと言いながら追撃加えるのも大概だよー?」
地面に叩きつけられてなお息がある岩石鳥に火の玉をぶつけるダングルスに、サリミラは肩をすくめる。
ケイディアの策により過半数を落とし、残りも叩きつけられることは逃れたが、強風によりバランスを崩して地面に降りるか、強風の圏内に突入することを免れ遠巻きで眺めることになった。
そして飛んでいない岩石鳥など絶好の鴨だ。岩石鳥は鴨ではないが。
「さーて、今まで仕事が無かった分、頑張りますか!『アタッカーブースト』!」
翼に硬度があろうとそれは岩並でしかなく、現実世界とは違い、岩程度なら拳で簡単に砕ける世界である。意気揚々と拳を構えるクローベルの前に、十数匹の岩石鳥の命運は決した。
書きたい構想はあるけど、そこに行くまでが大変という。初心者パーティにしなければよかった……?
忙しくても今年中にもう一回は上げたい(目標が低い)




