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キルロイド  作者: 武嶌剛
第三章 夏野丘星祭
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祭の果てに

 夏野丘星祭の騒動が終わって――秀一たちが姿を消した後、二人の若い男女が、そこに茫然と立っていた。

「なんだか大変だったね。まあ無事に騒ぎも終わったみたいで良かったよ」

「……」

 明るい調子の男に対し、女の方はまだ上の空のようである。

「織原さん? 大丈夫?」

 彼が心配そうに尋ねると、彼女はハッとしたように視線を戻して、慌てて答えた。

「ご、ごめんなさい――あの……申し訳ないんですけど、今日はもう帰っても大丈夫ですか? あんなこともあって、すっかり動転しちゃって……」

「あ、ああ……。そりゃもちろんだけど……」

 その声は少しがっかりしているが、彼女はそんな男の様子にはまったく気づかず、すっと一人で歩きだしていた。そして、

(……あれって、秀一……だったよね…………?)

 琴子は、頭の中でずっと、そう考え続けていた。


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