第22話
「とりあえず、一旦家に帰るつもりだったんだけど、二人は?」
「シオリの装備を見に来たんだけど、なんかあんまりピンとくる物がないらしくて」
剣も攻撃魔法も使えるとはいえヒーラーメインだと色々悩ましいらしい。とはいえハルキもシオリと組む事を認めてしまっているので放ったらかしにする訳にもいかない。
「それなら、家に来てくれる? 一緒に依頼受けてる二人にも紹介しとかないとだし。その後ギルドでも相談してみよう。
パーティー組んだ事ある人とかの方がわかりやすく教えてくれそうだし」
こうして三人は一旦ハルキの家に向かった。
「うーん、まだ帰ってないね。
ちょっと呼び戻すから待ってて」
雲切隼のクラウドに手紙を持たせてミーユ達に飛ばす。
「お茶で良い?」
ハルキの言葉に二人共頷く。
「ハルキ君、結構良い家に住んでるんだね。シオリも一緒に住ませてもらっちゃえば〜?」
「急にそんなことまで頼んだらパーティー外されちゃうよ、やめてよサヤ。ハルキ君、本気にしないでね」
「大丈夫だよ。それに今日から二人引っ越しして来るから部屋もいっぱいだし」
ハルキがお茶を用意しているとミーユ、エミリー、グウェンの三人が帰って来た。
「ただいま戻りました、ご主人様。お客様でらっしゃいますか?」
「ああ、今の所はお客さんだな」
スッとハルキから仕事を奪うミーユ。相変わらずよく出来た奴隷である。それに比べてエミリーとグウェンは迷う事なくすぐに椅子に腰を下ろしていた。
テーブルに身体を伏せながらグウェンが言う。
「引っ越し疲れたのです〜。ハルキにも手伝ってもらえばよかったです〜」
「ミーユがいたから大丈夫だろ? それにお前ら冒険者なんだから力はあるんだから」
「違うんだハルキ、聞いてくれるか。何故か片付けしてるのに散らかっていくんだ」
エミリーはどこまでも家事は苦手な様だ。
「それで、向こうの家は片付いたのか、ミーユ?」
「はい。処分する物以外は全部マジックバッグに入れて来ました」
「ご苦労様。ミーユも座ってくれ。エミリー、グウェン、お客さん二人を紹介するよ。こっちがサヤちゃん。南門で働いてる。で、こっちがシオリちゃん。これから冒険者になる。
で、色々あって今度からしばらくは一緒に依頼を受ける事になった。仲良くしてくれ」
「サヤちゃんは門で何回か見た事あるですね。シオリちゃんは初めましてです。よろしくなのです〜。グウェンというです」
「私もサヤちゃんは記憶にあるな〜。サヤちゃん、シオリちゃん、エミリーだ、よろしく」
「「よろしく〜」」
「ハルキ、依頼を一緒に受けるって言ったですが、私達はハルキと離れないですよ」
「わかってるよ、グウェン。今更そんな事する気はないよ。シオリちゃんはヒーラー系で単独だと厳しいだろうからね。困った時はお互い様でしょ」
「ヒーラー系ですか〜。ある程度の強さからは急にレアになるですよね。そうなると冒険者なんかより貴族に抱えられた方がお金になりそうなのです〜」
「へぇ、そんなもんなんだ。どの位からレアなんだろう」
「ハルキは間違いなくレアです。後、ミーユちゃんも結構凄いのです〜。
今日手を少し怪我した時にミーユちゃんに治して貰ったですけど、すぐに治ったですから」
「ふーん、ミーユか。ミーユは生活魔法はサクッと使えるからなぁ」
「ご主人様、私は最近魔力が上がった様な気がします。ご主人様に仕えてから、少しずつですが」
「そうか。まぁスライム達もいるし、魔力はどれだけあってもありがたいよ。これから新しい魔道具も増える予定だし。
本格的には次の家に移ってからになるけどな」
「私達今日から住むのにもう引っ越すの?」
「元々一年で出る予定だったからね。ワイバーンとかの素材でお金も入ったから、良い所見つかったら改装して引っ越すよ。
新築するかもだけど。
ランラプトルもいつまでも預けてる訳にもいかないしね」
「ハルキの行動は目まぐるしいのです〜。サヤちゃん、シオリちゃん、早目に慣れないと色々大変ですよ」
「「うん!!」」
全員の顔合わせか終わり、シオリの装備の相談が始まったが、結局ギルドで聞いた方が早いという結論に至った。
エミリー達が荷物を片付け出したタイミングでハルキはシオリとサヤを連れてギルドに向かった。




