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アラフィフになったキョロ充、異世界に行く  作者: アカピロ
第四章 キョロ充、男になり目標を目指す
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第15話

読んで頂きありがとうございます。更新バラバラで申し訳ありません。これからもよろしくお願いします。

 次の日から三日経っても雲切隼を見つける事は出来なかった。最初にハルキ達が雲切隼をまとめて六羽テイムする事が出来たのは本当に運が良かったのかも知れない。

 そして四日目の朝。


「バニラ、今日こそ雲切隼をテイム出来るかな?」


「ワン」


 今日は自信ありそうな返事をした。昨日までは今一つな返事しか返さなかったバニラ。いくら能力が高くてもいないものはどうしようもないのだ。

 だがその間にスライムは着実に増えて、今ではハルキが五〇匹、エミリーとグウェンが二〇匹、そしてミーユにも追加で一〇匹で合わせて百に届いていた。時々魔物や獣も狩りながらである。

 バニラにも何か考える事があったのか、初日は東門、次の日は東門から出て北へ、昨日は南門から出て西へという、三日間毎日違う場所を探していた。


「ハルキ、おはよう」


 エミリーとグウェンがやって来て、ミーユの見送りで家を出る三人。後ろからはぴょこぴょこと沢山のスライムがついてくる。


「バニラ、今日は?」


「ワン」


 ついて来いとバニラが向かった先は西門だった。西門を出てそのまま南西へ。


「ワオーーーン」


 一時期ほど移動した後バニラが突然遠吠えをした。


「バニラ、どうした?」


「ワン」


 気にするなと返事をして今度は北西へと向かう。どうやらハルキ達の雲切隼とも何か連動している様だ。


「バニラ、この前から西の方へ追い込んでるのか?」


「ワン」


 そうだよと返事をするバニラ。


「グウェン、雲切隼はどうしてる?」


「自由にさせてるですけど、バニラの言う事聞いてる感じはあるです。呼べば来るですよ」


「私もそんな感じだと思う」


 二人の雲切隼も協力している様だ。


「今日は今までと違うな。バニラも自信ありそうだし、雲切隼に会える気がしてきた」


 その後北西でまたバニラが遠吠えをしてそこからは西に進む。

 正午も過ぎて休憩を挟んで更に西へ。


「この辺りまで来るのは久しぶりだね、グウェン」


「そうなのです〜。村から出てきた時にサノの街への道で、最後に休んだ辺りなのです〜」


「そうか、二人は西門から王都側の村出身だったよな。ここから後どのくらい?」


「今だと朝早くにここを出たらなんとか夜には着くですかね〜」


「多分そのくらいだね。久しぶりに帰りたいね」


「ガッツリ稼いでお土産持って帰るですよ〜」


「ハルキと組んでから一気にお金も貯まってきたからね。ハルキの家に引っ越して落ち着いたら一度帰ろうか」


「そうするです〜」


 この世界では成人で冒険者とはいえ、まだ十七才の女の子だ。まだまだホームシックになる夜もあるのだろう。


 それまでずっと道なりに進んでいたバニラが小さく吠えて山へ入る。

 ハルキ達の前にスライム達が出て草木を掻き分けて道を作る。


「流石にこれだけいると違うな」


「ハルキ、普通のスライムは数がいてもこんな事出来ないから」


「そうなのです。空き時間になるとバニラやライムに鍛えられてるからか、気がつくともう強いのです〜」


「もちろんライム程じゃないけど、明らかに普通のスライムとは次元が違うよね」


 ハルキは逆に普通の人にテイムされたスライムを知らない為、違いがわかっていない様だ。


 そのまま山の中を歩き、見晴らしの良い場所にたどり着いた。


「ワン」


 バニラがそこで待っていろと吠えた。


「ん?俺らはここにいれば良いのか?」


 スライムを半分程連れて更に山を登るバニラ。残りのスライムはハルキ達の近くで散り散りになった。


「バニラ達、ここまで追い込むつもりかな?」


「多分そうです〜。それにしてもバニラは誰の従魔でも関係ないです〜」


「確かにね、グウェン。ハルキの従魔だってそもそもバニラの配下って訳じゃないもんね」


 やはりエンペラーウルフの持つ力なのか、バニラは特に気にせず誰の従魔でも言う事を聞かせている様だ。


「ワオワオワオーーーン」


 かなり遠くからバニラの声が聞こえた。


「ハルキ、グウェン、来るよ」


「エミリーわかってるです〜、でも何すれば良いです?」


「確かに。エミリー、グウェン、とりあえず俺らは待機してれば良いんじゃない?

 ポーションだけはすぐに使える様にしといて」


「「了解〜〜」」


 ハルキが周りを見渡すとスライム達はそれぞれ木に登ったり、重なったりして高さを出している。

 その横から助走をつけた数匹が飛び上がった時、一斉にスライム達が広がった。


「パパッ、バスッ、バババババスッ、バスバス」


 急いで近寄るハルキ達。数匹のスライムに合わせて十数羽程の雲切隼が突き刺さっている。


「エミリー、グウェン、慌てなくて良いから順番にテイムしていって」


「わかってるです〜」


「もうやってるよ、ハルキ」


 この数日でスライムを立て続けにテイムした二人はサクサクと雲切隼をテイムしていく。

 三人で全ての雲切隼をテイムし終わり、数を数えると一三羽いた。


「よし、これで領主の依頼も完了だね、エミリー、グウェン、お疲れ様」


「三日間一度も雲切隼を見かけなかったのに、いきなりこんなにテイム出来るなんて…やっぱりバニラは凄いね」


「私達の雲切隼やスライムも頑張ったです〜。だからみんな凄いのです〜」


「あれ、そう言えばバニラ達帰って来ないな?」


 追い込みを成功させたバニラやライム、半数のスライム達がまだ帰って来ていなかった。


「クラウド、来て」


 ハルキはクラウドを呼び寄せる。


「バニラ達に帰って来いって伝えて。俺達が行く必要があるなら呼びに来て」


 すぐにクラウドは山の上を目指して高く飛び上がった。



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