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アラフィフになったキョロ充、異世界に行く  作者: アカピロ
第三章 キョロ充、冒険者に就職する
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第25話

読んで頂きありがとうございます。PV、ブックマーク、評価、叱咤激励、全て励みになります。感謝です。

「ああ、それとパーティー組んでるって訳じゃないんだけど今一緒に依頼受けてる冒険者が二人いる。エミリーとグウェンていう若い女の冒険者。また近いうちに紹介するからよろしくね」


「はい、ご主人様」


「じゃ、今日はこの辺にしとこうか」


「はい、ご主人様。大変豪華な食事をありがとうございます」


「よし、部屋戻って寝るか〜」


 ミーユは考える。今日ハルキ様を連れてきたのはあの蒼飛竜のドーラ様だ。女の自分が見ても見惚れるほど、恐ろしく綺麗だった。そして一緒に行動しているのも女性二人。

 ご主人様は自分を選んだ時好みと仰った。確かに自分も細い割には胸もある。そういう行為に及んだ事はなくとも多少の知識はある。

 ご主人様に好みと言われて選んで頂いたのは素直に嬉しいがあのドーラ様と比べると若さ以外では敵うはずもない。更にお二人のお仲間。

 自分でご主人様は満足されるのだろうか。あの時アンディ様の店にいた女性を全員見る程女好きであろうご主人様が、自分ごときに。



 会計を済ませて部屋へ戻る一行。


「ご主人様、お着替えを」


「あ、うん」


 ハルキの服を脱がせるミーユ。ハルキの肌に時折触れる指先が少し震えている。

 ハルキが下着だけになった時、


「失礼します」


と声をかけてミーユがスルスルと服を脱ぎ出した。ミーユも下着だけになり、その透き通る様な肌の殆どが露わになる。

 ミーユがハルキ手を取り、そっと自分の胸に当てて言う。


「何分初めてですのでご主人様がどこまで満足されるかわかりません。ですが一生懸命尽くさせて頂きます」


 少し上擦った声で、だがしっかりとした声で。


 ハルキの手には柔らかな感触と熱く、そして早い鼓動が伝わっていた。ミーユはそのままハルキに身体を預け、二人はベッドに倒れ込む。

 ミーユの情熱的な、少しぎこちなく動く唇ががハルキから離れた時、ハルキが口を開く。


「ちょっと待って、ミーユ。さすがにこれ以上は我慢出来なくなる」


「な、何か失礼がありましたでしょうかご主人様」


「失礼なんかないよ、ミーユ。俺だってミーユとそういう事したい気持ちもあって選んでるから。ミーユを見て、どっかの変なオッサンに取られるなら俺がって。昔大好きだった人に似てたし。でも、ミーユは本当はどうなのかって考えちゃって」


「ご、ご主人様が奴隷の気持ちなど考える必要などございません。ましてや我慢など。奴隷はご主人様の道具ですので」


「でも、もっと好みの奴がよかったとか、あるかもしれないし」


「ご主人様そんな事を仰らないでくださいませ」


 急に真剣な目になるミーユ。


「ご主人様、私はそういう行為が有りという事で自分を売りました。ご主人様も契約の際に確認されているはずです。

 先程お話ししました様に、私は母の延命の為にお金を借りました。母はそのおかげで二年程長く生きる事が出来ました。

 母が亡くなったらすぐに自分は奴隷になり、そのお金を返す約束だったと」


「ああ、そう言っていたね」


「ご主人様、ご主人様は確かに若く、見た目も整っておられます。冒険者としても有望な方です。

 お会いした瞬間に奴隷の分際で素敵な方だと思いました。

 ですがご主人様に買われず、ご主人様のいうところのどっかの変なオッサンに買われていたとしても私は同じ事を迷いなくしています」


「なんでミーユはそんな風に思えるの?」


「私は母の治療の為に奴隷になる事を決めた時に覚悟をしたのです。母の命が一日でも伸びるなら十年くらい何でも出来る、と。

 どんな事をされてもその方が母との二年を私にくれた方なのです。順序は逆ですが、私を買ってくださった方は私の恩人なのです。

 もうご主人様に買って頂きましたのでもしもの話など無いのです。ご主人様こそが私の、私と母の恩人なのです」


 ミーユの言葉を聞いて胸が締め付けられるハルキ。確かに買ったのは自分だ。だが感謝されるとは思っていなかった。他の奴に買われるより良かったとこれから思われる様にしようと思った程度だ。

 中身はアラフィフだというのに15才の女の子の覚悟、その数十分の一も自分には無かった。

 情けなさで涙が溢れそうになるのを必死に抑えてハルキは声を出す。


「ミーユ、今日はもう自分の部屋に戻ってくれ。俺が悪かった」


「ご主人様が悪い事など何もございません。ですので我慢などせずに私をお使いください」


「いや、すまない。今日は一人になりたいんだ。でもいつか俺に買われて良かったと思われる様に頑張るよ」


「もう思っております」


「いや、もっと、もっとだ。俺以外の主人が考えられない程だ」


「もう考えられませんが」


「あーもう、そういう事じゃないんだよ。もういい、明日朝食の前に部屋に来てくれ。

 後、俺に買われてくれてありがとう。本当にありがとう。

 おやすみ」


「かしこまりました、今日はこれで失礼いたします。明日、朝食前にお伺いします」


 頭を下げ素早く服を着て部屋を出るミーユ。


 ミーユが去った後、ハルキはずっと考えていた。


 元の世界


 この世界


 自分


 周りにいた人


 覚悟


 覚悟


 覚悟


 キョロ充


 キョロ充


 キョロ充…


「クゥーン」


 バニラが慰める様に鳴き、ライムはハルキにピタリとくっついた。


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