第14話
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街への帰り道、三人は雲切隼を空高く飛ばしたり、周囲の様子を見させたりしてみた。
エミリーもグウェンもハルキ程ではないが自由に扱え、感覚共有も少し出来る様だ。
「いやー、凄いねやっぱり。なんか一流のテイマーになった気分だよ」
「そうなのです。雲切隼なんかテイムしてる人見たことないです」
嬉しそうに話す二人。もう少しで街だという所でハルキが言う。
「どうする?このまま街に連れて入るか、それとも高い所飛んでもらって姿隠しとく?」
「うーん、一応テイムした魔物を街に入れるの見せといた方が良いかな。ナァナァな所はあるんだけど」
「そうです〜。一応見せて、その後高く飛んでもらって、ギルドには連れて行かない方が良いです〜」
「じゃあそれで行こう。みんな一旦戻って〜」
あっという間にハルキ達の真上に戻る雲切隼。そのまま門で一旦見せて従魔として中に入る。
「後で呼ぶからしばらく上空で遊んでて良いよ〜」
ハルキの指示の元空に姿が見えなくなる。他の二人も同じ様に。
「ハルキさーん、おかえりなさい」
天然の受付嬢がカウンターで元気良く話しかけてくる。周りを確認して採集した花を出す。
「えっ、こんなにあるんですか?」
「私達もいたからね、なんとか」
「ちょっとドーラさん、これどうしましょう?」
どうやらギルドの依頼総量を少し超えた様だ。
「あぁ、構わない。その位なら問題ないよ、ハルキ達に振った時点でそうなると思ってたしな。
で、他にもあるんだろう?」
「はいあるです〜。まずこれがレッドマントヒヒの討伐証明の尻尾ですぅ〜。他にもあるんですが、残りは裏のが良さそうです〜」
「わかった、裏に行こう。じゃあ、こちらの分、査定しといて」
「はーい」
カウンターで渡した分の査定を天然娘に任せたドーラはハルキ達と一緒に裏の解体所にまわる。
「じゃじやーん、これですぅ〜」
嬉しそうにスネークバードを並べるグウェン。
「お前ら、ちょっと予想してたより多すぎだよ。ハルキの従魔が全部やったのか?」
「花とスネークバードは全部ハルキの従魔ですね。私達はレッドマントヒヒだけです」
「もう少し抑えた方が良かったですか?」
「いや、ハルキには、ランクを上げてもらわなきゃだしな。まぁ、ハルキの強さなら目立ってもなんとかなるだろう」
「そうですか。それでドーラさん、ドーラさんって従魔います?」
「昔は連れてた事はあるが今はいない。何故だ?」
「今日テイムした魔物がいるんですが、ちょっと多いんで一羽どうかなと思って」
「一羽って、鳥の魔物か?スネークバードならお断りだが」
「違いますよ、今呼びますね」
音もなく上空から四羽の雲切隼がハルキの肩に降りてくる。
「この子達なんですが、雲切隼、一羽どうですか?」
「お前、雲切隼って簡単に言うけど、そんなの良く…」
「いや〜、うちの従魔は優秀なんで。相性良さそうな子を一羽どうぞ。エミリーとグウェンも二人とも一羽ずつテイムしてるので」
「わかった。言うだけ無駄だな。折角だから一羽頂いておこう」
ドーラが四羽の中から一羽選び、ハルキが解約してからテイムする。
「ありがとう、ハルキ。折角もらった雲切隼だ、大事に育てるよ。後、依頼なんだが正直な所、ニ、三日は持つかと思ったんだがな、本当は。
また明日から違う依頼を回す様にするよ。エミリー、グウェン、このままハルキとしばらくやってくれるか」
「わかりました、ドーラさん」
「はいです〜」
清算を終わらせてエミリーとグウェンは驚愕する。本日の買取額の総額が150万を超えているのだ。
「じゃあ三等分で良い?」
ハルキが軽く聞く。
「いやいや、ちょっと待ってハルキ。私達二人のこれまでの最高が二人で三十万だよ。それも結構ヤバい思いして。今日なんて殆どなんもしてない上にテイムまでさせてもらってるのにそれはちょっとおかしいよ」
「そうです〜。私達の今日の働きなら一人十万もあればウハウハですぅ〜」
「ドーラさん、どう思います?」
「うーん、Dランク数人で五日はかかる位の仕事量だからな。ハルキの従魔のおかげって所がかなりあるからハルキが六、二人が二ずつって所じゃないか?」
「まだ俺の取り分多いと思うんですが、わかりました。それで二人とも文句ない?」
「無いない、バチ当たるよ〜」
「私もです〜」
「それじゃ、今日は二人の歓迎会だ。それは当然俺が持つよ。ドーラさんも来ませんか?」
「ありがとう、だが今日はやめておくよ。まだ仕事もあるしな」
「そうですか、わかりました。また今度行きましょう」
「そうだな。また誘ってくれ。だが明日も依頼を受けるつもりなんだからそこそこにしておけよ。無理は禁物だ」
「はい、気をつけます。じゃあエミリー、グウェン、一旦帰って着替えてから水月荘で良い?」
「了解です〜」
こうして二人の歓迎会はハルキの宿である水月荘で行われる事になった。




