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アラフィフになったキョロ充、異世界に行く  作者: アカピロ
第三章 キョロ充、冒険者に就職する
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第7話

 前菜の盛り合わせが運ばれてくる。ワインを頼み食べ始める二人。


「それで、この間の貴族の使いの事だが」


 ドーラが話を始める。


「まず、ポーションだがどの程度効くものを渡した?数は?」


「そうですね、軽い擦り傷や切り傷程度ならほぼ直ぐに治ります。深い傷だと使い続けても数日は掛かると思います。本数は十数本ですかね」


「それは瀕死の者に使っても効果はあるのか?例えば無くなった手足が生えるような」


「そんな状態で使った事は無いですが、無理だと思います。祖母の話だと普通の薬草とか薬で治る傷の治癒の速度を上げる物だという事なんで」


 アニャのレシピと共に残されていた効果を告げる。


「そうか。だがそのポーションは市場に並べばかなりの高級品だ。それを理解しておけ。今持っているのか?」


「ありますけど、その」


「ああ、マジックバッグか。見せないようにしてるようだが気づいてる奴は気づいてるぞ。容量は小さいがある程度のランクからはそこまで珍しくもない。ハルキの田舎だとどうかわからんが」


「そうなんですね」


「 Cランクくらいからたまに持っている奴がいる程度だがな。それでポーションなんだが何本か預からせてもらっても良いか?」


「構いませんよ」


 鞄から取り出しドーラに渡す。ドーラは眺めた後自分の鞄にしまう。今更気付いたハルキだが、あの鞄のなかにもマジックバッグが入っているようだ。


「ハルキ、今のポーションとマジックバッグの話だけでもそうだが、お前は危うい」


「危うい?」


「ああ、危うい。田舎から出てきたばかりで世間を知らない。それは仕方ない事だ。だがそんな田舎者が価値の高い物を軽く扱う。周りから見れば良いカモだ」


「はぁ」


「なのにハルキ、この店に来ても高そうだとは言ったが普通に食事をしているな」


「ええ、まあ」


「まだ途中だが、今食べているコースは前菜が三皿、スープ、サラダ、パン、この後メイン二種にデザートも出てくる、一人いくらだと思う?」


 ハルキは考える。かなり良さそうなコース料理。普段の宿は一泊朝食付きで五千ジェニー、街の食堂で簡単に食べると五百から千ジェニー前後。元の世界だと千ジェニーで千円の感覚だ。そう考えてハルキは


「一人二万ジェニーくらいですかね」


と答える。


「この店はこの街では相当高級な部類に入る店だ」


「今私達が食べているのは一人十万の食事だ」


 ハルキの予想の五倍である。


「ハルキ、さっきも言ったが値段がわからないのは仕方のない事だ。だが普通はそんな奴がこの店に来たら落ち着いて食事など出来ない。そのアンバランスさが危ういんだ。その状態で貴族の前に出てどうなるか」


「この街の貴族はまともだが、とにかく余計な事は言わずにやり過ごす事を考え行動しろ」


「わかりました、ドーラさん。ありがとうございます。でも、なんでそこまでしてくれるんですか?」


「ウワノ村が世話になったし、父に言われているのでな。ギルドの者としてもルーキーは大切だ。ハルキのように実力の高い者は特にだが。後はその、あれだ。まぁ、その、あの」


 何故か顔を赤くしながらしどろもどろになっていくドーラ。


 その後も食事は進み貴族とのやりとりの作法などを教わる

 支払いの時になり、自分が払うという言い合いになるが最終的にはワリカンで話がついた。


 店の用意した帰りの馬車でハルキにくっついて寄りかかるドーラ。良い匂いがする。


 「南に戻ったらもう一軒行こうか」


 うなずくハルキ。街の南側の中でドーラは何故か女の人が付くお店に入った。


「ドーラさん、珍しいですね。若いイケメンなんて連れて〜。自慢しに来たんですか?」


「うるさいな〜、普通に接客しろ」


 嬉しそうに言うドーラ。席に着くと何人かの露出高めの女性が周りを囲む。


「ハルキ、女は嫌いじゃないんだろ?」


「えっ、そりゃ大好きですけど」


「街に慣れるには異性と過ごすのが一番だ。この店は信用できるオーナーの店でな、女達も若くて可愛いし」


「いや、ドーラさんが一番綺麗ですよ、色気もあるし」


 また赤くなるドーラ。


「ちょっとドーラさん、本当に自慢だけしに来たんだったら迷惑なんですけど〜」


「そうですよ〜ドーラさん。イケメン一人占めは犯罪ですよ〜」


 こうして二次会が始まり夜はますます更けていった。


 



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