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私たちは、あなたの輝かしい過去を一冊の本にし、夢を通してお見せします。  作者: 夢歌環めちあ


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24/31

24話 みんなで迎える朝

★主な登場人物★


・ベル (本名 ???)

現代人。鈍感な本の書き手/164cm

・来栖恭介

未来人。爽やかな医者/177cm

・百目鬼弓月

未来人。真面目な護衛兼リーダー/185cm

・七彩七海

未来人。チート級つよつよギャルの護衛/155cm

・服部半蔵

過去人。???/172cm

 ナナの寝顔を眺めて、起こさないように長い髪を撫でていると「ふにゃ……ベルっち……」って寝言でも私を呼んでいてくれた。嬉しい! あっモモの良い匂いもする〜! 

 昨日、あの後お風呂も入ったんだね。良かった。


 キョウが私が起きたことに気がついて、足音を立てずに控えめに手を振って側に来てくれた。私も手を振りかえす。


 男組はもう起きて着替えを済ませたみたい。

 今日のキョウは水色のパーカーにジーンズ、それから白衣を上から着てる。やっぱりパーカーなんだ!


 ベッドに頭だけ置いて、こそっと話しかけてくれた。


「おはよ、ベル。ったくナナめ……とてつもなく羨ましい」


 じろりとナナを見る目は本当に羨ましいやつだった!


「キョウおはよう。ふふっナナが羨ましいの? 今日こそ一緒に寝よっか?」


「やっぱりまだ無理だ! ごめんベル!」


 あちゃー! 真っ赤になって部屋を出てっちゃった! でもナナに気を遣って音を立てずに走ってった!


 今度はユヅさんが来てくれた。ナナが寝てるから、きっと護衛の面で私を一人にできないんだよね。


 今日も同じスーツだけど、ネクタイだけ違うみたい。ユヅさんなら同じものを好んで着てそう。


「おはよう。ったく……騒々しくなってしまったな。眠れたか?」


「ユヅさんおはよう。よく寝れたみたい。夢は見たけど……。ねえ、ナナって柔らかいね」


 ユヅさんはふっと笑う。


「最高の抱き心地だろう?」


 あ、この天使の抱き心地を知ってるんですね?

 把握しました!


「はいっ最高です。んー! ナナ大好き……ん?」


 こ、この二つのお山は……? 全乙女の夢なのでは……!


「ふみゅぅ……くすぐったいっスぅ……にゃっ? おっ! おはよっス!」


 私の腕からするすると抜けて、布団からばっと出るとしゃきーんと腰に腕を当ててドヤ顔した。


 朝に強すぎる!


「ナナ……その、あの、大きいですね……?」


 ピンクのヒョウ柄のパジャマ姿は、いつものスーツ姿と違ってナナのスタイルがよくわかった。


 その……ものすごく――


「ウチはロリ巨乳属性なんスよ! 戦闘の邪魔になるんで普段はサラシを巻いてるっス!」


 私の気になること全部言ってくれた! 属性が強すぎる!


「恭介はもう準備できてるから、二人も準備を頼むよ」


「はいっスー!」ナナはユヅさんに抱きつくけれど追い払われてた。でも、めげずにまとわりついて怒られてた。


 ナナかわいい……意外性が良い。オタク歓喜!


「朝ごはん楽しみ!」私も二人を追った。


***


 私は王子くんのオススメアドバイスをそのまま実行することにした。


 朝ごはんを食べてから、"本"を書く!


 ユヅさんとナナにも話したら、「それは予言に近いからその通りにしたほうが良いな」と賛成してくれた。


 ちなみに情報だけど、あの大量のディナーは主にナナが平らげたみたいで、綺麗さっぱり無くなってた。「余裕っス」だって。


 ナナ! どこに入ったの!?


 

 ――話している場合じゃないくらい、乙女の朝は忙しい。


 起きてお着替え!

 そして、保湿タイムとお化粧はナナと私だけの時間。


 サラシを巻くのをお手伝いしたけど、もう、もんんんのすごかった!


「ナナ……ブラ外したらやっば大きいね?」

「ベルっち! 触ってもいいんスよ〜〜?」

「えっサービスしすぎじゃない?」


 ナナが手を取って触らせてくれた。やあらかい! とてつもない! ヤバい!


「私も大きくなりたいなぁ……」

「ウチとしてはベルっちのこのサイズ感もたまらないっスよ?」

「きゃーっくすぐったいよナナーっ!」


 不意に揉まれてびっくりしたあ!


「うるさいぞお前ら! 恭介がまた倒れた!」


 扉越しにユヅさんの怒号が飛んでくる。


「むきゃー! パイセンのえっちー!」


「僕じゃない! 恭介がえっちなんだ! ビュッフェ間に合わなくなるぞ!」


 キョウがまたうつ伏せくんになっちゃったのー!? ありゃりゃごめーん!


 二人でやばーって急いで着替えてメイクをした。


 ナナはグレーのパンツスーツに、昨日とは違うピンバッジをいっぱいつけてた。髪にはまたヘアピンをこれでもか、とつけてるけどすごく似合ってる!



 そしてそして私の今日の服装は、ナナのチョイス!

 パステルピンクのワンピースで、ボタンはハート型になってた。細かなところのこだわりは高級なブランドゆえだろうなあ。

 しかも、袖や襟のフリルがさりげなくて大人かわいい!

 カーディガンはカジュアルめの薄いニットを合わせてくれた。キラキラの繊維が編まれてるけど、派手じゃないし寧ろ美しい。


 「靴もかわいいっスよ!」って見せてくれたのは、ピンクのサテンのリボンが靴紐になっている白のスニーカー。


 敵はもういないはずだけど、"本"を書くから念には念を入れて走りやすいもの選んでくれたみたい!


 お次は髪のセット。


 髪の担当は我らの恭介くん。待ってましたとばかりにドレッサーにリボンや櫛、ヘアオイルまで置いて待っててくれた。


「今日はいよいよ"本"を書くから、邪魔にならないのがいいよな。リクエストあるか?」


「んー迷っちゃう……お任せしてもいい?」


 キョウは見事にハートの三つ編みを作ってくれて、所々パールのピンをつけてくれてキラキラにしてくれて気合を入れて仕上げてくれた!


 ベルベットの赤いリボンは小さめのもあるみたいで、両方につけてくれる。


「かっわいー! 変身したみたい!」


「ベル、ビュッフェの時だけでもこれをつけてみたらどうだ?」


 なんてったって芸能人や政治家御用達のホテルだから、朝ごはんとはいえ、衣装に気合いが入る。


 キョウは私の手を取って、ハートのパール風イヤリングを乗せてくれた。


「わっハートでかわいい!」

「だろ? 店がもう開いてたから、さっきちょっと買ってきた」

「嘘! プレゼント!?」

「そんな大袈裟なものじゃないけど、喜んでくれて嬉しいよ」

「ありがとうっ! もーキョウ大好き!」


 しまった、心の声を出してしまった!


「聞こえなかったからもう一度言ってくれるか?」


 あ、余裕な時のいたずらっ子恭介くんだ!

 にこにこってして悪い顔してるー。


「今日はいじわるさんなの?」

「まあな」

「いじわるさんにはお仕置き!」


 抱きつこうとしたらユヅさんが来てお叱りを受けました。


「後でイチャつけ! このバカップル! 混み合うと護衛しにくいんだ! 早く行くぞ!」


 キョウが急いでイヤリングをつけてくれて、走った。



***



 いっぱい小さなお店が並んでいるような、贅沢な空間が広がってた! 端から端まで見て回りたい!


 ナナは各コーナーからいっぱい取ってきてて、いっぱい食べてて胃袋どうなってるの? って不思議だった。


「あのギャルよく食べるね」

「すごいわあ! 大食いタレントかしら?」


 通りすがりの人が驚いてる。どこかで見たことがあるけど名前が出てこない……!


 大食いだけど、ナナって上品に食べるから見てて気分が良いんだよね。キョウもユヅさんもだけど、大人になっても「いただきます」と「ごちそうさまでした」が言える人は好き。それに、食べ方も雑じゃないし、よく噛んでるし。


 まだまだ知らないことがあって、知っていくたびに嬉しくなる。


 私はキョウと好きな食べ物の話をはじめてできてた! 一緒に選んでいくと、一緒のを選んじゃうことが多くてびっくり!


 ちなみに私もトマトが苦手。でも体に良いから頑張って食べようってキョウと腹を括って、一つだけミニトマト付きのサラダをを取ってきた。


 ナナが合図で「せーの!」って言ってくれて、二人で頑張って食べた。う〜……! 


 目がバッテンになっちゃう。トマトって見た目はこんなにかわいいのにぃ。


 キョウも目をバッテンにしてた。私の彼氏かわちい!


 ナナとユヅさんが「トマト食べてえらいっス!」「頑張ったなお前ら」って拍手してくれた。


 ちょっと恥ずかしいけど、ありがとう!



 目移りして色々食べたかったし、こんなとこ泊まれないからナナみたいにいーっぱい食べたかったけどもう無理〜……。


 でも、どうしても最後に発見したチーズタルトを食べたくて無理矢理食べようとしたら、キョウが「俺半分食べるよ」って引き受けてくれた。


「ん。これ美味しいな! 俺、もう一個食べたい。取ってくる」

「それ、見つけにくいからついてくよっ」

「さんきゅ。行こう」


 か、彼氏がいると……半分こ、とかできるんだ……! 感動しちゃう。


 みんなのお食事を振り返ると、性格が改めて良くわかった!


 ナナは肉! 肉! 肉! だったけど、キョウもユヅさんも野菜とお魚、お肉にご飯とバランスよく食べてた。

 ユヅさんが「野菜も食べなさい」ってナナにサラダをあげてたのが完全にママで笑っちゃた。


 男組は、意外と食べる方みたい。ナナのオススメで食べたくなったらしくて、二人ともさらに一人前の海鮮丼とミニラーメンまで食べてた! 二人とも線が細いからとっても意外!


 一番食べてたのは言わずもがな。ナナだけどね。


 男の人ってよく食べるって聞いてはいたけど、こんなに食べるの?


 後で聞いてみたら、二人ともちょっと無理してたみたい。


「今日は特別だ。美味しくて食い意地張っちまった……」


「僕もだ。アイスは飲み物と七海につられてソフトクリームを三つ食べたら、腹八分目どころか十分目になってしまったよ」


 そこまでして食べなくても!?


 でも私も最後のソフトクリームはどうしても食べたくて食べすぎちゃったかも。反省。でも美味しかったからいいよねっ!



***



 ホテルの部屋にお腹をさすりながら到着すると、ナナはソファに寝そべって占拠しちゃった。かわいいからいいよ!


 キョウはそのソファに寄りかかって、私も隣に座った。

 ユヅさんは私たちの前に椅子を持って来て座る。


「これから、ベルは"本"を書く作業に入る。読み手の恭介と話し合い内容を決めること。そして、誤字脱字を見るのも恭介の仕事だ」


 うわー緊張してきた!


「ベル、どこで書きたい?」


 ユヅさんが聞いてくれる。どこでもいいの?


「じゃあ、みんながいるところがいい……ここ、使ってもいい? みんな、気を遣わなくていいからね?」


「護衛の面では助かるが、集中できるか?」


「うん。書き始めたら止まらないし、冷蔵庫とお手洗いが近いところが良い」


「なるほどっス! じゃあウチはいい子に静かにするっスね」お腹をなでなでしながらナナが答える。


「七海、普段はうるさくて静かじゃない自覚があるのか」


「はいっス! あ」


 キョウはばっと振り返ってほっぺをつねってた。ユヅさんも飛んできて、ぐりぐりとゲンコツを喰らわせる。でも、二人とも手加減してるから、遊んでるみたい! いいなー! 私もツインテールをゆらゆらしてみる!


「はあ……ナナのせいで朝から疲れた。じゃあ、ベル、このメモの通りに唱えてくれ」


 キョウが差し出してくれたメモを私は読み上げる。几帳面な字だなぁ。


「私、"書き手"の――――は、高城レナ様の輝かしい過去を一冊の本に書き上げます」


 万年筆が光って、ステッキが現れた。


「あれ?」

「およ? ベルっち、ステッキで書くんスか?」

「ううん。まさか。万年筆で書こうと思ったのになんでだろ」

「この万年筆は"本"を書くための必需品なんだ。なんでだろうな……」


 キョウが頭を抱えてる。ユヅさんを見ると「上に訊いてみる」と電話を持って寝室に向かった。


 ええっ私、"本"を書けないの!?



トマトのシーン激カワで萌えました。

拍手するんかーい!ですが頑張ったことに対して

しっかり評価してくれるみんなです!


お星様にて応援頂けますと嬉しいです!

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