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おれの彼女は、アイドルなのか?!  作者: とっぺん
⑧静蘭と闇闇ガールズ
78/80

⑧-8

「い、いい、飯村さん?」


そこに立っていたのは、

俺と一緒に現在教育実習中で、クラスメイトの飯村さんだった。


「わ、私も…参加していいですか…?」


消え入りそうな声で、顔を真っ赤にしている…。

とっても…恥ずかしそうだ。


いやいやいやいや!

何の冗談だよ!飯村さん!


俺は立ち上がって、飯村さんの方へ向かおうとしたそのとき、

つんのめってその場で転んだ。

ンギギギギギ…

足が動かない。しかも「…ァ」口を動かすものの、声が出ない。

首をやっと上に動かして、大石のババアを見ると、

俺を見て、くすくす笑っていた…!


ま、魔法にかけられたのか…? クソッ!


「あらまあまあ、あなたは確か飯村さんよね…?

教育実習にきてくれてる大学生さんだなんて、はじめてだワ。

うふふ…うれしいワ」


おっとりふんわり言うその姿に騙されて、

飯村さんはおろかその場にいる他の女の子たちも、

大石のババアを見る目が温かい。

ほわ~ん、とその場が和やかになってしまっている。


(..> <) みんな騙されてるよー!


叫びたくても、肝心な声が出ない。


「いまちょうど棄権者が出たものだから、今すぐオーディションできるわよ」


「ハイ」


「じゃあ、こちらいらっしゃい」


飯村さんはコクコクとうなずくと、

転がっている俺に一瞥をくれて、驚いたように二度見する。


俺は必死の思いで、顔をしかめて首をふるジェスチャーをするが、

どうやら飯村さんは、正反対のことを思ったらしく。

胸の前で、両手を握りしめグッとガッツポーズをした。

胸がぷるんっと震える。


照れくさそうに、顔を赤らめたまま…舞台へ向かっていった。


いかーん!


そう思うのに…。

ちょっと…意外に? けっこう良いかも…。と頭をよぎった俺は最悪なのかもしれない。


「じゃあ、さっそくはじめましょうか」


「ハイ」


スーツ姿でメガネをかけて、生真面目に返事をしている姿は

まるで面接しているようだ…。


「お名前は?」


「飯村李加子、21歳の大学生です」


その後も無難に質疑応答がされて、全部にハキハキと答えていく飯村さん。

飯村さん、なんでだよ。

君は、立派な教師になりたいがために大学に進学して、こうしてようやく教育実習しているんだろう。

俺と一緒に…!

なんで、こんなところに…きてるんだよ!


と思いつつ、俺の頭にはさっき見た、飯村さんのぷるんぷるんおっ○いの残像が残る。

ぷるりんぷるりん…って、ゆれてたなァ…。

はっ、いかんいかん!


「えーっと、特技は何かある?」


「……」

はじめて飯村さんが口ごもる。


「私は…この年まで……えっと、勉強が趣味で、

それも両親みたいな立派な教師になるっていう夢だけしかなくて。

これといった特技もなくって…えっとえっと」

体が震えだす飯村さん。


「でも、好きな人ができて、その人がアイドル好きだって」


好きな人…? 誰だ? まさか赤西太一か…?


飯村さんはそういうと俺の方をちらっと見る。

そうか、やっぱり赤西なんだな。

(言わないでね)と確認したげな目だったな。

くそ、赤西の野郎め!

こんないたいけで真面目な女の子まで毒牙にかけやがって。

俺はいまだに動かないからだの中で、メラメラと赤西太一への憎悪を高まらせた…!


「だから…! 脱ぎます!」


へ?


その場にいた人全員が、ポカーンとしていただろう。


「わ、私の特技は…ありません。

だから…体しかないんです…。

だから…好きなように使ってください…!!」


なああああああに、言ってんだよおおおおおおおお!

俺は(たぶん)充血してただろう目で、飯村さんに向かって、心の中で叫ぶ。


飯村さんは、スーツのジャケットに手をかけると、

おもむろに…。

脱ぎ始めてしまった…!!!


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