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おれの彼女は、アイドルなのか?!  作者: とっぺん
⑧静蘭と闇闇ガールズ
75/80

⑧-5

ため息をはきながら、廊下に出た俺。


(そうだよな…杏奈は義妹なんだよな…)


初対面のとき、階段から降ってきた少女…。

そう…まるで「ラピ○タ」のシータが空から降ってきたシーンのように、

キラキラ光を放っていたな。


こんな美少女見たことねー!ってくらい…可愛くて…。

まさかこんな可愛い子が、俺の妹になるなんて夢にも思わなかった。

口は悪いし、泣き虫だし、性格も…決して良くはない…けど。

泣いてると、守ってやりたくなる。抱きしめたくなる。

もう少し出会いが早ければ、

男女を意識せずに…普通の兄妹でいられたかもしれない。


俺は、今さら思ってもどうにもならないことを、つい考えてしまう…。


そりゃあ…モテなかった中高時代、しいては大学時代。


可愛い彼女がいたらいいのに…と思ったことは何回もあったけど。


こんないっぺんに…モテ期はきてほしくなかった(涙)

ももてぃん…に、あの猫娘の猫村タミー…。そして…杏奈…。


なんでこんなに…一気に慕われはじめたのか。

よくわからない。

大石のババアが、変な魔法をかけたとしか思えん。キー!


てか、そもそも…杏奈は俺が好きなのか微妙だけど。

あの写真の男に、俺を重ねているだけかもしれない。

だから…。

俺はただの兄貴だ!!

そう思いこもう!


最後に、ふぃ~と盛大なため息をついた後、

よし!と気合を入れて歩きだそうとした…。

すると…。

廊下にポスターが貼ってあるのが…目に入ってきた。


黒影になっている5人が中央に並んでいる。

黒抜きとはいえ、皆ミニスカートを履いているのがわかる。

女の子だろう。

そして…隅っこにいる…猫の耳を生やした女の子…。そして首が伸びている女の子。

ん? なんか…既視感があるぞ…。


そして目を落として、ポスターの下部を見ると。


「大人気アイドル大募集!! 

~あなたもあのグループの一員になれるチャンスだよ!^^~」

と蛍光色で書かれている。


あのグループって、もしや。いや、もしかしなくても。

闇闇ガールズじゃないか??


あかしろトマトちゃんの抜けた穴を埋めようとしてるんじゃないか??


でも何もこんな…どこかのキャバクラのような書き方せんでも。

それに…伝統ある女子高で…アイドル募集していいのか?

しかも、普通のアイドルじゃないんだぞ。

魔法かけられちゃうんだぞ!


俺は口をあんぐり開けて、その場で立ち尽くす。


…とそのとき。後ろから声が聞こえてきた。


「ふふふ…どんな獲物がかかるんだろうね」


ゾクリと背筋に震えがくる。


この声は…!もしかして、もしかしなくても、大石のばあさんだ!


振り向くと案の定…。

大石のばあさん(表向きは大石理事長)が立っていた。

高級ブランドスーツに身を固め、人のよさそうな笑顔で颯爽と立っている。


俺はそのまま歩きだそうとするが、足がつっぱってしまって動けない。


魔法だ!魔法だ!魔法かけられてるよ!怖いよぅ~(><)。


ぶるぶるぶる…と震えてしまう。


「これこれ、お待ちよ。とって食いやしないよ。ククク」


そう言いながらも、大石のばあさんは、背後から赤い爪を俺の頬に沿わせる。


「これはお前のためなんだよぉ。持田瞬。

桃子の奴が…過労で倒れそうだって直談判しにきたんだからねえ。

だから追加メンバー募集しろって。

アイツもなかなか我儘な女だからね」


大石のばあさんは続ける。


「それでね、いいことを考えたんだ。この学園から追加で募集しちまおうってな。

今の段階で6人の募集があるんだよ。お前の教育実習中には決めてやるからな」


パチンと指をならした途端、魔法がとけて俺は前につんのめった。


「けっこういいラインナップだよ。みんな桃子よりも若いし、可愛いしで、間違いなく闇闇ガールズを背負って立てるだろうな」


「…俺には関係ない」


プンと横を向くと、大石のばあさんは

あひゃひゃひゃ…と、まるで入れ歯が抜けた人のような笑い方をした。


「はたして、そう言ってられるのかね。この6人のなかには、マリアンヌの2人もいるんだぞ」


まりあんぬ…? マリアンヌ?!


ってことは、杏奈とまりあか!


俺は目を見開き、「なぜだ!!」と声を張り上げた。


「…なんで、あいつらが…」


「まりあが勝手に応募したのさ。アイツは、お嬢様のくせに上昇志向が強いからね。

地下アイドルのトップに立ちたいらしい。

ちなみに希望するモンスターは

…砂かけばばあ、だそうだ!

2人で砂を撒きたいんだと。

あひゃひゃひゃ…バカだよねえ。せっかくの美少女たちが砂かけばばあだってさ。

ひー。笑いがとまらないよ」


ま、まりあ…お前は一体…なにを考えてるんだ~~~!!!


「というわけで、明日の放課後にオーディションすることにしたから。

持田瞬、お前も絶対来いよ。ももてぃんも呼んでやるからよ。

久しぶりの再会で、ハグぐらいは大目に見てやるから」


「あ、杏奈は今、体が弱ってる。オーディション受けられる体じゃないぞ」


「関係ないさ。そしたら、不在でも合格にしてやるよw」


「や、辞めろ…」


「辞めさせたかったら、止めてみろ、持田瞬。

砂かけばばあになったマリアンヌを…見たくなかったらな。

あひゃひゃひゃ…!」


大石のばあさんは高笑いしながらその場を去っていく。


一難去って、また一難…。


お、俺はいったいどうしたらいいんだ~!!!











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