↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おれの彼女は、アイドルなのか?!  作者: とっぺん
④ももてぃんの秘密(闇闇ガールズ含む)
31/80

④-1 バレンタイン前夜祭

気がつくと、もう暦は2月。


あっという間に1月が過ぎて、俺は後期試験の準備にとりかかっていた。

4月になれば、大学4年になる。


黒山大学では教育実習が6月にある。

そして、教員採用試験は、7~9月までの間にある。


なかなかハードな1年になりそうだ。


まあ…大学院にすすみたい気持ちはないとは言えないが、ずっと親父1人で頑張ってきてくれたから、少しでも早く社会人になって親孝行したい、と思っている。

思うことは立派。行動も……伴えばいいんだがな。


杏奈とは、顔を合わせる機会が、めっきり減ってしまった。

月水金は塾のバイト、土日は短期バイトでちょこちょこ働いている俺とは、生活のリズムが合わない。


杏奈は朝早くマネージャーの車で静蘭に行き、帰りは帰りで「マリアンナ」のレッスンがある。土日は、ネットTVにもときどき出演しているようだ。


〇ちゃんねるや、いわゆる〇〇速報あたりで、「アンナちゃん!めちゃ美少女!天使!」や「アンナちゃんの枕になりたい」だの「アンナは俺の嫁!」だの、

一部の熱狂的なファンによる記事も、ちらほら見るようになってきた。

やや知名度が上がってきたようだ。


それをチェックしてる俺も俺だが……。


いまのところ、ストーカーまがいのファンはいないような…気がするから安心といったところか。


大学では、後期試験が終わりをむかえてきた。

妙な解放感があたりを漂っている。

赤西太一が、「ゼミの皆で、今度パーティーやろうぜ!」とか、なんだか盛り上がっていたが、俺と智毅のぐりとぐらコンビは、片隅で冷ややかにその光景を見ていた。


そんな折、ゼミで委員長タイプの飯村李加子さんが、俺に話しかけてきた。

飯村李加子さんは、幼稚舎から静蘭で、ここ近辺の大地主のひとり娘だという。

とても真面目で、いわゆるガリ勉タイプ。あんまり笑わないし、友達も少ないみたいだ。けど、なんにでも一生懸命で、俺は嫌いじゃない。


「持田くんは、どこの学校に教育実習に行くか決まってるの?」


「ううん。まだ」


「決まったら教えてね。そろそろ予定表組まなきゃって教授にも言われてるし」


「うん…?」


予定表を組む?聞いたことがなかったが、とりあえず「わかった」と言っておく。

かたわらの智毅はこの頃、リリカさんにすっかり骨抜きにされてしまっており、最近、箱根旅行まで行ってきたということだ。

その様子をブログにあげたら、アクセス数が1000を超えたらしい。


智毅がリリカさんの話をすればするほど、

俺はますますリアルなリリカさん、である、ももてぃんのことが言い出しにくくなってくる。

親友と思っている智毅に隠しごとをするのは、少し胸が苦しい。

言えるときがきたら、必ずするから。

ごめん、智毅…。


ももてぃんと俺は、実はあれから1回、2人きりで会った。

映画を見て、お茶をする。智毅とやってることと変わりがないのだけれど、

ももてぃんとすると、それはたちまち「デート」になる。



デート!!


21年生きてきた俺の人生で、この言葉を使う日がくるなんて思いもよらなかった。

ももてぃんはデートと思ってくれているのか、甚だ不安だが、

良く笑ってくれるから、楽しいと思ってくれていることは確かなようだ。

…良かった。


今回変身してきてくれたももてぃんは、やっぱり可愛くて、優しくて、

胸も…あいかわらず、大きかった。

すれ違う男たちがももてぃんの胸を見ていくのに、少し優越感を抱く。

いつかは俺の…この手に!!むはあ…。いかんいかん。思考がダダ漏れてしまう。


そんなこんなで、冬期休暇に入ってすぐに、ももてぃんと2回目のデートをすることに相成った。

日にちは…なんと、2月14日の夜! 

バレンタインだ!


クリスマスと同様、バレンタインなんて、滅んでしまえっ~~!!

と願い続けてきた頃もあった。

でもそれは昔の話…。今年は、期待しちゃっていいよな?!


それに……そのときに、告白…も考えている。

そしてOKが出た暁には、あのう…そのう…ホテルなんかに…も。


ホテル!!


俺の人生の中でこの言葉を使う日が来るとは!


ウッキウキで過ごす俺。

鼻歌を歌っている俺に、久しぶりに会った杏奈が「キモッ」と言ってくるが気にしない。


「そんなに浮かれてても、にいに、になんてチョコレート、誰もあげないんだから!」


杏奈がウキウキ気分に水を差す。


そんな言葉に、俺はにんまりと笑顔で返した。


「まさか…いるの?」

杏奈が驚いた顔で、俺を見た。


「ヒ・ミ・ツ!」


俺はワハハハハ~と声をあげてその場を立ち去る。


後ろで「キモッ! キモッ! キモッ!!!」

という声が追ってきた。


そして、ついに2月14日を迎える…!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。