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伯爵令息転生女子  作者: くるみ
第4章
188/229

8 この世界(エド王子視点)

記憶を取り戻した風子から、

この世界が乙女ゲームというものの世界だと聞いた。


乙女ゲーム…という言葉を知らなかったが、少女マンガみたいな内容らしい。

てっきり、俺はRPGかと思っていたのだが。

魔物が出て、戦えば、どんどん強くなる。

この世界には、女子が好む世界観とはまた違う側面も存在する。


俺はゲームの中の主人公と恋に落ちる、攻略対象者の1人だそうだ。

攻略対象者として聞いた名前から察するに、イケメン揃いだ。

なるほど、俺もモテるはずだなと納得した。


でもヒロインが見当たらないんだよなー。

いや、いいんだけど。

俺は好かれて追いかけられるより、追いかけたいタイプだし。


まぁ、そう言ったら、風子は

『追いかけてくるようにモーションをかけるゲームだ』

と、言っていた。

なるほどな。

女ってそういうのが好きなのか?



風子のことは、最初にレベッカになっているのを見てから追いかけた。

嫌がってたなぁ、あいつ。

追いかけられて嬉しそうには見えなかったがな。

ゲームと現実は違うってことか。



でも考えてもみろ。

この世界で、元カノが男になって現れた。

王子である自分にも遠慮はせず、自分らしくいようとする。

マイペースなやつ。


それがある日突然、女になった。

とんでもない美少女に。

体を電撃が走るような感覚だった。


気づいたら口説いていた。

手に入れたくて。

彼女しか見えなくなっていた。


そして、逃げられ、余計に追いかけてしまった。



ストーカーと思われそうだが。

いや、途中からは俺なりの節度を持ってアプローチしていたはずだ。

ヒナタという防波堤もいたからな。




途中から、風子の気持ちは俺に傾いていたと思う。

でも最近の風子は、再び、ヒナタとも仲良くしている。



女子寮に潜入し、ヒナタとのやり取りを立ち聞きしてわかったのは、

あいつは男としての人生を送ろうと思っているということだった。

阻止しなければいけない。


そもそも、風子が何故そうなったのかといえば、

俺が彼女に手出ししたために、ヒナタと二股状態になり、悩んだからのようだ。


年末のダンスパーティーで俺とは終わろうとしていたそうだ。

そうキャロルが言っていた。


なんだ、結局また俺のせいかよ!




ヒナタと一緒にいる風子は、いつも自然体だ。


俺といるときと何かが違うと思っていた。

それがすごく気にかかっている。



記憶を取り戻してからの風子は、さらに態度を変えていた。

俺に対して、別人を見るかのような感じに変わった。

好きオーラ出てない?

めちゃくちゃ好きそうな顔で見てくるから、

これはチャンスと思ってキスしようとしたら嫌がられたけど。


嫌というよりも、ゲーム上の設定とかあるみたいだな。


よし、これを利用してやろう。

彼女が言う『乙女ゲーム』とやらの、理想の王子を演じてみようじゃないか。


雰囲気を変えて。

あまり普段のように喋らない方がいいか…

彼女の持ってる王子のイメージと、俺は違うみたいだし。

口数は減らして。


油断させてから、雰囲気を変えるのもいいかもしれないな。


彼女が雰囲気に流された所で一気に畳み掛けるんだ。




………でも。

いざ実行してみたら、やっぱり、レベッカの身体だからダメだと拒まれてしまった。

くそー。理想の王子が何だって言うんだ。

この世界では俺が本物なんだぞ。

何で落とせない?


そういや、ヒナタと『処女を奪われるな』とか話していたな。

初めてって、やっぱり特別なものなんだろうか。

……前世では、あいつ、泣いてたしな。


しょうがない。もうちょっと待ってみるとしようか。



とりあえず、

『コリンと入れ替わってこい』と言ったら、

もう、王子を見るキラキラした目じゃなくなっていた。

正直なやつ。


そんなところもまた面白いよな。

俺にとってのあいつは、わかりやすい女なんだ。


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