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魔の増す間に  作者: 負けうさぎ
異世界生活の始まり

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19.悪いやつをぶっ飛ばします

ボックさんにエリを任せた俺は男を追い扉をくぐりまた通路を走った俺はすぐに別の扉にたどり着きそこを開くとおそらく中庭のようなところに出ていた。


丸い月の光が庭園を青く照らしている。


十メートルほど離れたところに先程の男がおり足元には子供たちが何人も並んで寝かせられている。子供たちが寝ているところには魔法陣がありそこで何かをしているのは明白であった。


「ほほほ、あの狼族は放置してこちらを追ってきましたか。存外冷静じゃないですか。ほほ」

「お前はいったい何を企んでいるんだ?」


こちらに気づいた男は軽い口調で話しかけてくる


「何度も言っているではありませんですか。世界中の人々を亜人に統一し世界を平和へと導くことです。ちなみに私はおまえなどという名前はしておりません」


男はそう言うと丁寧に腰を落とすと仰々しく自分の名前を名乗る


「私の名前はウルバ・グエフン 後の世に名を残す偉大な魔法使いでございます」

「お前の名なんかどうでもいい、エリを元に戻す方法を早く教えろ。それだけがお前の生き残る道だ」

「物騒なこと言いますね、それも既にお答えしてます。そんなものはないと」


その返事を聞いた途端俺はウルバに向け火の玉をいくつか飛ばしていた

しかしウルバはなんともないように風魔法を使い火の玉を切り裂き無効化した。


「あなたもそれほどの魔法を使えるのであれば分かっているのでは?戻す方法なんてもうないと」

「そもそも普通の子供を亜人にするなんて、どんな方法をとったんだ?」


獣族を人間にする方法なんてないのはわかっているが事実この男は普通の女の子を狼族に変えている。その方法を知れば逆に直すことだって出来るかもしれない


「ここまで知っている以上生きて脱出させることは出来ないので冥土の土産に教えてあげますよ。あの子たちにはね満月の日に魔獣からとれた魔石を入れた飴玉を渡していたんですよ。」


ウルバの口からでた方法は衝撃の一言だった


「当然中の魔石には特殊な魔術を込め子供が呑み込めるよう細かくしてはいましたけど、魔石との相性なのか完璧にできたのはエリ一人だけでした、ほほほ」


他の子供たちが変身させられずエリだけが狼族となっていた理由がわかった。


エリだけが魔法を使えるようになっていたというのは取り込んだ魔石との相性が良く、元々あった魔力と魔石の魔力が混ざりあった結果出来たということらしい。


「人を亜人にかえる術式はお前が考えたものかのか?」

「残念ながら私ではありませんよ、とある方から研究費と一緒に頂いたのですよ」

「とある方?そいつは一体誰なんだ?」


どうしてこの手のやつはいちいち含んだ言い方をしてくるんだ?すっと言えと毎回思う


「そこまでは冥土の土産にしてはあげすぎですね、残念ながらそろそろお話は終わりにしましょう。他の誰かが来る前に私もここから姿を消さねばなりませんので」


男の体から魔力が溢れだしてくる


「あいにくお前はここから逃げられないぞ」

「ほほ、魔法の腕に自信があるのでしょうが無駄です。私が自身を亜人に変えてないと思いますか?」


確かに、デメリットがなく亜人になれるのではあれば戦闘力だけを考えれば格段に上がる。


こいつが自分自身にしない理由はたしかに無さそうだ


「私はね、亜人の中でも随一の魔力と戦闘力をもつ魔人となったのですよ、ほほ。あなたも魔法を扱う以上子供であっても魔人という存在耳にした事あるのでは?」


魔人?こいつが?


目の前のウルバから溢れ出ている魔力は人としては多いが師匠どころか俺と比べても少なく見える。

もちろん魔力操作で上手く隠しているのなら分からないが、こんな自信に満ちた顔で魔力を隠すのだろうか


わからん……本気でこの魔力量なのか隠しているのか


「おや、震えて動けなくなってしまいましたか?可哀想に、今楽にしてあげます。ほほほほ、『ファイアーボール』!」


そう言うと判断に困っている俺に向けてウルバは火球を先程俺が出したものより大きいものを二十個程浮かばせるとこちらに向かって飛ばしてくる


俺は飛んでくる火球を氷魔法で打消しすぐさま後ろに飛び距離をとる。


「ほほ、流石に下がりましたね?この火球の数に恐れましたね。もう諦めなさい!『ファイアーボール』!」


また同じ数の火球が飛んで来たので同じように氷魔法で対処する。


この程度であれば問題ないが相手が魔人を名乗っている以上固有能力【ギフト】の有無で状況は変わってしまう


そう、もしあいつが師匠の【停止】のような能力を持っていた場合が危険だ。迂闊に近づけない


男は建物にもかまわずどんどんと火球を打ち続けてくる

「大体ずっと不愉快だったんですよ!あのストーカーのボックとかいう男も!私の腕を認めない冒険者たちも王国も!この実験結果さえあればきっと貴族の連中が私を放ってはおかないでしょう!」


ウルバが火球を飛ばしてきながら叫びだした。

その時後ろにある先程でてきた建物の屋根から大量の魔力が吹き出してくる


「魔力の噴出?あれは一体……?」


ウルバはあそこで何が起きているのかさっぱりのようだが俺にはわかってしまう


あれはきっとボックさんと狼となったエリの魔力だ。

あんな勢いで魔力を放出したら二人とも死んでしまう。


急がないと……!


「おい、お前と遊んでる暇はなくなった。単刀直入に聞くぞ、お前の固有能力【ギフト】はなんだ?」


すんなり教えてくれるとは思えないがどちらにしろ時間が無い今もうこの男を正面から突破するしかない


「は?ギフ...一体何の話をしているのですか?そんな話題替えもはや無駄ですよ!いい加減死ね!『キャノンボール』!!」


先程の数倍は大きい火球が三つほどこちらに飛んでくる

しかし良かった、固有能力【ギフト】は持ってなかったか...


俺が使えないため相手に使われていたら魔力差はあるとはいえ少し厳しい戦いになるかもしれないと考えたが、そうか【ギフト】はなしか


じゃあお前どの辺が魔人なんだ?


そのまま火球は俺の体に直撃するとそのまま庭諸共周辺を焼き焦がした


「ほほほ、ようやくやりました。しかし凄いこの魔力。さすがに魔人と言うだけありますね、この力さえあれば、ほほほほほほほ」


ウルバはどうやら俺が今のでやられたと思い大きな声で独り言を話している


俺はそのまま周りにある煙を払い男の方へ歩く


「なぁ、お前の一体どの辺が魔人なんだ?教えてくれよ」


「ほほ、この力ならわざわざ一旦逃げる必要も……は?ちょっと待てお前なぜ生きて?」


俺が生きていることに心底驚いてるみたいで動向が開いている。が、こちとら転生数日目に師匠から耐久テストと言われ今の火球なんか比にならないくらい魔術を何発も受けさせられたこともある。


あの地獄に比べればこんなものどうということは無い


「俺がなぜ生きてるのかそんなことはどうでもいいだろ?教えてくれ。お前にその魔術を押してたのは誰なんだ?」


男に歩みよりながらそう質問をする、こいつはさっきあの魔術と金を貰ったと言っていた。ならこいつに魔法を教えたものを抑えなければボックさんが命をかけた意味がなくなってしまう


「偶然避けれたんだな!運のいいガキだ!ほほ、今度は確実に当てます『キャノンボール』」


再度、火球を打ち込んで来るので今度はそれを風魔法で木っ端微塵にきざむと男の顔が青色になっている


「なぜ、そんな、私の魔法が……ありえん!どんな小細工を」

「俺がずっと大きい魔法使わなかった理由を教えてやる、どこに子ども達がいるかもわかんないのに建物壊すような魔法使えないだろ?」


「ありえん……ありえん!私の魔法が破られるなどありえぇん!『キャノンボール』!」


先程までより少し大きくなった火球がでるがこのレベルの変化正直変わらないな


俺は先程と同じように風魔法で打消しその男の元へ一気に駈ける、ウルバは急なスピードに対応できず懐へ入ってきた俺に驚くことしかできていなかった


「魔人なんだろ?このくらい耐えるよな?」

「まっ...!」


ウルバが何かを言おうとしたが無視しそのまま男の腹に拳を打ち込む、ウルバは口から血を吐きながら後ろの塀にぶつかるまで吹き飛んでいた。塀とぶつかったあとは何度かバウンドして静かになる


俺はすぐに子供たちが寝かせられている魔法陣を解析する、まだそこまで魔法陣について学びきれてはいないがどうやらその魔法陣魔力を月の光を浴びることで増幅させるものだったようで人体そのものにこれといった影響を与えるものでは無かった。


その事に安心し念の為魔法陣は破壊して子供たちを魔法を使い浮かせ塀のところに寄せておいた。


あとはギルドの人や衛兵がこの子達を見つけてどうにかしてくれるだろう。


それよりも先にボックさんの方を見に行かないと


さっきの魔力、頼むからエリもボックさんも無事でいてくれ……


俺はそう願いながらウルバを土魔法で縄のようなものを作り締め上げ引きずりながらエリたちのいた部屋に走って戻る



今回も読んで頂きありがとうございます。

どんな評価、感想でも励みになりますので良ければお願いします。

次回も是非よろしくお願いします( ´ ▽ ` )

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