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頑張りすぎた俺たちは、今度こそ異世界でのんびり暮らしたい!  作者: 花藤 歩


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仲良くなる2人

朝、目を覚ますと隣にはイケメン皇帝が眠っていた。

 腐がつく女性たちなら発狂しそうだが、幸いここには俺とオズしかいない。


 こっそり写真でも撮っておくか?


「ん、勇斗起きたのか?」


「ああ、おはようオズ」


 くっ、タイミングを逃したか。

 仕方がない。次のチャンスまで待とう。


 そして俺たちはどちらから言うでもなく気付けば外に出て、身体を動かしていた。 長年染み付いた癖というのはそう簡単に抜けないらしい。


 朝食を食べたあとはオズの家造りだ。

 当分は一緒に食事をするので竈門などは共有にして、俺の家と同じものを造っていく。


 1度造り方を覚えてしまえば作業は早いもので、空いた時間などは簡単な椅子やテーブル、棚などを作ってようやく家らしくなってきた。


「勇斗、手伝ってくれて助かった。ありがとう」


「俺たち2人しかいないんだ、困った時はお互い様だろう?」


 そして1週間でオズの家は完成した。


 気付けば俺たちの距離は近くなり、今ではふざけた冗談も言い合える仲である。

どちらかが家造りを始めればもう1人は森で肉を狩りに行く。どちらかが疲れて眠いと言えばもう1人も一緒に昼寝をする。


そんな1週間を過ごしていた。


「オズ、せっかくだから家の前に立ってくれ。記念に写真を撮ろう」


 俺はオズの寝顔を撮ってからことある事に色んな物の写真を撮っていた。


 せっかくだからこの新しい世界の景色や物事、住民たちの笑顔やちょっとしたこなど全てを残しておきたいと思ったからだ。

 そしてそれをすることが出来るスマホが俺にはある。


 本当は現像出来れば1番いいのだがそれは仕方ない。


「うむ、せっかくの記念だからな。そのスマホとやらで撮っておいてくれ」


 オズはそう言うと自分のアイテムリングから王冠を取り出し頭に乗せた。

 ところでその王冠は持ってきてよかったのか?


「うわ、王様みたいだな」


「うむ、そうだろう。我は皇帝である!」


「この異世界でも皇帝をやる?」


「死んでも嫌だな、すでに1度死んでいるが。ハッハッハ」


 俺も笑っていいのか悩む発言はやめてほしいが、オズが楽しそうにしているからそれでよしとしよう。


「じゃあ撮るぞ。はいチーズ」


「ところで前から気になっていたのだが、なぜチーズなのだ?」


「それは俺も知らない」


 こんなくだらないやり取りをしていると女神様からの念話が届き、3人目の住民がやって来ることが知らされた。


「ふむ、勇斗のところの神様は綺麗な女性だったのか」


「え、オズのところは違ったのか?」


「うむ、我らの世界は龍神様でな。小さい頃からそれは素晴らしくてかっこいい神様だと聞かされておったのだが……なんというか小さい蛇みたいであったな」


「それ絶対本人の前では言うなよ?」


 仮にも龍の神様だ。小さい蛇みたいだと言われれば威厳が失われ、せっかくこの世界に転移させてくれたのに失礼だろう。


「初めて会った時に蛇型のモンスターかと思って討伐しかけたのだが、許してくれた心優しい神様であった」


「すでにやらかした後だったか……」


 それよりも新しい住民は結構な頻度でやってくる。

 このまま行けば家を造り住民が増える。その無限ループの可能性があるのだが、どうするべきだろうか。


「うーん」


「どうしたのだ勇斗」


 俺は悩んでいることをオズに説明した。


「ふむ、そうだな。今はまだ人も少なく材料も少ないから仕方ないが、そのうちどこかの世界から家造りスキルの特化した人が来るのではないか?」


 そんな都合のいい人が来るのだろうか?

 いや、ありえなくはないか。俺たちの知らない魔法があるかもしれないし、アニメや物語では有名なドワーフなんかが来るかもしれない。


 この大変な家造りの時間はある意味今だけの楽しみということだな。


「もしかしたらアイテムリングに大量の家を持ち歩いている人が来るかもしれないぞ」


「それはない」


 その時、目の前の地面が光り輝き出し、新しい住民の降り立ちの瞬間に俺たちは立ち会っていた。


 俺はオズの時のような失敗はしないと意気込み、オズも心なしかワクワクしているのが見てわかる。


 そして光が収まったその場所にはローブを着た若い女性が立っていた。

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