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異世界旅行7日目最終日 ヒューバート

最近、恋愛脳が何処かに行ってしまい、ファンタジー脳になりました。これはいけないと思い恋愛脳にする為に恋愛小説読み老けてます。

最近更新が遅いのこれが理由……遅れてすみません!!途中脱線モードに入って文が変になってるかもしれないです!すみません!!もっと魔法バンバン使いたい!!今日この頃

 困った。昨日殿下は、リアはきっと婚約者とも異性とも出掛けたことが無いだろうからお前がエスコートしてやれ、と仰っていたが、俺も初めてなんだが…。護衛が終わり宿舎に戻り、同僚などに女性の案内は何処へ行けばいいかと聞いたら、回答は得られずむしろ、質問ばかりで良い答えは無かった。とりあえず2人だが向こうは誰かメイドが付いて3人になるかもしれない。それに親しいわけでも無いのでここは馬車で出掛けるのが一番だと思い、馬車の手配をしてハスーラ様の屋敷に向かった。


 ハスーラ家での案内は以前リア殿に頼まれて一緒にモデル?だったか?まぁ、そのときのサリア殿だった。この方なら何か良い案がないかと思い聞いてみた。そしたら先ほどまでと違いとても可愛らしい笑顔で色々教えてくれた。女性が好む食事処やリア殿がよく見ていたお店や買われたものなど…シャシンとやらは苦手のようだが人はとても良いとのことだ。ま、それはこの間の時にそうだろうとは感じていた。

 庭で寛いでいる彼女が立ったときにサリア殿がリア殿に声をかけた。


「本日殿下のお使いでヒューバート様がいらっしゃり直接渡したいとのことでご案内させて頂きました」


 それを聞いた彼女はとても嫌な顔をした。困った。兎に角殿下からの手紙を渡して読んでもらった。


 …非常に怒っている。淑女がするような行動……いや初めてお会いしたときからそんな淑女らしい様子は無かったようにも思うが、今はもう心のゆくままにしてらっしゃる。そりゃ、こんなガタイがよく顔も麗しくない奴と誰も出掛けたくは無いよな…何だか心が痛んだが、今日は殿下のお礼でデートをしなければならない。俺では役不足ならば別の誰かを連れてこよう、と踵を返して来た道を急ぎ足で戻っているとリア殿に呼び止められた。心の焦りか、後ろから追いかけられているのに気が付かなかった。呼び止められてぱっと後ろを振り返ると、リア殿がぶつかってきた。カメラを構えているときは本当に存在感があって近寄りがたい方で気が付かなかったが結構小さい方なんだな。私の胸より少し上くらいか?鼻をさすって痛そうだったので謝罪と急いでいた理由を告げると、彼女も謝罪をしてきた。

 

「本当ヒューバートさんすみません。別に私たいしたことしてないので……せっかくですしヒューバートさん休みを貰ったと思ってゆっくりして下さい」


 それは出掛けたくないと?そう思うと何だかモヤッとしたが、逆に誰も呼びに行かなくて良いということか。そう考えると少し心が浮上する。殿下の命でもあるし俺がここにいてもいいということなら、何処かに座らせてもらおうか…この付近に椅子はリア殿が、座っている長椅子とテーブルしかなったので隣に座らせてもらった。

 

「ひゅ、ヒューバートさん、別に私に付き合わなくて結構ですよ?」


 うーん……帰ったら殿下に何言われるか…そう伝えると、婚約者は?と聞かれた。そんなものいたら、サリア殿に女性が好む店など聞いていない。気分が沈む…こんな大きな体に麗しくない顔で、婚約者など…、


「意外ですね。で、これは何処かに出掛けた方がいいのですかね?」


 意外?俺は世の女性からは見向きもされないんだが…?ま、出掛けてくれると言う考えを持ってくれたのは助かった。

 馬を乗れるかと質問に勿論と答えた。これは、馬で来たほうが良かったのか?失敗したが仕方ない、さてどうしようか何処かで借りようか、などと悩んでいたらリア殿が何処かに行ってまた戻ってきた。カメラを持って……景色を撮るんだよな??勿論…サリア殿とリア殿が話をしているが、とてもいやな予感がする…


「何って決まってるじゃん!メイドと騎士のデート写真だよ!?もう、早く撮りたいから行こう!!」


 だと思いました、リア殿!俺は女性がいやがってるのにあんな……あんな…俺はまだ女性とお近づきになったこと無いんだ…


「リア様?私とこちらのメイドが馬に乗っている間の移動はどうなされるのですか?」


「え?移動しないよ?ここの庭でちょっと乗って写真撮らせてくれたらいいよ?」


 もうこの方はこれを持ってはいけない方だ…そう思った瞬間、サリア殿がリア殿からカメラを奪い近くにいた他のメイドにカメラを渡しそのメイドも心得た!と言わんばかりの目で走り去っていった。何だかここのメイド達はカメラが苦手のようだな。気持ちは非常に分かる。あれは精神的にかなりキツい。


「……私から…私からカメラを取ったら……カスしか残らないですよ!!!!!!!酷い!」


って叫んで泣き始めた。

 いや、それさえなければ面白い方なのに、非常に残念なことこの上ない!だが、そこまで…そこまで…カメラが欲しいのか…ここは返して、いや、またあの精神すり減らして…いやこれは返したほうが…


「いっそひと思いに壊してしまいましょうか?」


「はい、申し訳ございませんでした!!!」


 サリア殿の鬼の一言でキリッとした顔で立ち上がったリア殿…泣いてなかっただと……?

 結局リア殿と2人で…御者も居るが出掛けることになった。サリア殿はカメラを取り上げてスッキリとした顔?で私達を見送りさっさと屋敷に入っていった。…メイドとしてそれは良いのか?と疑問に思ったが、ここで立っていても仕方がないのでリア殿に何処かに行くか聞いてみた。


「………もうどちらでも…」


 リア殿がとても落ち込んでいる…ここは何か景色のいいところがいいな…何処かあったか………だが俺は異性と出掛けたことなどないし、場所など検討もつかん……これは詰んだか…いや、昨日同僚が言っていた通りに街に出掛けて…庭園を開放している屋敷にでも行こうか…

 そう悩んでいたらリア殿が急に顔を上げてこっちを見てきた。


「よし!そうと決まれば、とりあえずヒューバートさんは私のこと梨愛って呼んで。私はそのままヒューバートさんと言うから……あとそうですね…敬語は無しで。……はて、こっちのデートって何するのかな?あ、そう言えば坊ちゃんもデートするって………むむ、これは覗きに来いって言うあれかな??覗いて写真とって寄こせって言う…そして見つかったら私達もデートしてましたとか何とか言わせて……」


「り、リア様」


「だから、梨愛だって」


「え、あ、リア?」


 そ、その…名を敬称無しで呼ばせるというのは…いや、リア殿に限ってそこまで頭は回っていないか…それより、殿下達のデートの後を?


「はいはい、そうですねではとりあえず携帯あるし……ヒューバートさんは殿下達が今日どこに行くかご存じで?」


「ええ、それは…勿論」


「では行きましょうか」


「え!?どちらに?」


「決まってるじゃないですか、殿下達を後ろから尾行しますよ!!そして、写真撮りますよ!」


「え!!!?カメラ取られてたのでは…!」


「甘い!!!このご時世誰もがいつでも写真を撮れる時代なのよ!」


 そんな時代無い!!そもそも、そんな物も無い!!!というかカメラがまだあるのか……また撮られ…いや、この前騎士達の写真を撮っていたし俺単体は前あの後に撮ったから今回俺は大丈夫…きっと…もう疲れたな。やはり、言葉に甘えて帰るべきだったか…

 馬車に乗るのに手を差しだそうとしたが、リア殿はさっと乗ってしまった。…、知らないんだろうな、きっと、そうきっと…

 リア殿も乗ったことだし御者にカーターの屋敷近くに行くように指示を出した。何故かカーター伯爵邸の庭を散策すると言っていた。確かにあの屋敷の庭は素晴らしいが、ハスーラ家の庭には劣っている。そう考えながら馬車に乗り込んだ。


「で、彼らはどちらに?」


「もう、御者伝えております」


 さて、何を会話したものか。これと言って話すことは無い。彼女とはこの間初めて会ったばかりで、今回で2回目だ。なのに、もう2人で出掛けるなど…殿下はいったい何を考えていらっしゃるのだ?そもそも、こう言うのはエスコートになれてる奴が行けばいいのではないのか?……それはそれでモヤッとするな。何故だ?


「ヒューバートさん、昨日の殿下はいつもと同じでしたか?」


「え?」


 リア殿が急に話を振ってこられた。いつもと同じとはどういうことだ?


「いえ、あの、昨日アンジュ様とレイチェル様が、ご様子が変だと申され、それに昨日坊ちゃんにお会いしたのですがいつもと何か違う気がしまして……あと敬語になってますよ?」


「そうですね…確かに少しいつもとご様子が違った気が…リアさ…リアも敬語になってますよ」


 確かに言われてみれば…昨日の殿下は何処か。いやしかし殿下ともあろうものが…だが今学年になり以前の殿下と変わってきた気がしないでもない。……いい傾向では無いことは確かだ。


「そう言えばヒューバートさんがおいくつでしたっけ?」


 ずいぶん話が変わるんだな。


「24歳だ。リア何歳なんだ?」


「あ、同い年ですねー…何でこっちの人は大人びているんでしょうね?何ですかね…私の扱い酷いのは何でですかね?」


 お、同い年だと?殿下達よりは年上というのは分かっていたが…扱いは…まぁ…そうだな。


「それは、貴方の行動がとても自由だからでは?」


「つまり、子供と仰りたい?」


「そうではなくて……何というか……」


 な、なんと言えばいいんだ!?こういうとき皆は何て答えるんだ…口下手なのが恨めしい……


「殿下達は多分というか、ほぼ確定で変わってきたと思いますが、それは学年が上がってからでしょうか?」


 ん、急に話が変わった…はぁ…女性に気を回させてしまった…だが、殿下か…そうだなぁ…確かそうだったと答えると敬語と注意されてしまった。難しい…いや、この方を普通の女性と思わず同僚の女性と思えば……


「殿下の弟君は問題はない?」


「何かあったというのは聞いたことないで…ないな」


 ま、まさか殿下の弟君は表向き仲が悪いと言うことになっているが、リア殿の口調から言うとそうでないと言うことは知っているようだな。だが、何故この様な質問をしてくるのだろうか。そして何故殿下の様子が変わり始めた時期を明確にそこと断定できるんだ?何を知っているんだ、リア殿は……


「ヒューバートさん、つかぬ事を伺いますが、不特定多数の異性を惹きつける魔法とか何かありますか?」


 …誰もが知っているはずのことを何故彼女は聞いてくるんだ?リア殿はいったい何なのだ?カメラといい言動といい、可笑しい。

 とりあえず禁忌と言うことを言うと、関係ないかと言っていたが、どう言う意味だ?何かあるのか?もしや殿下は!!……いやまさか、殿下に限ってあり得ないだろう。


 今から行く場所を訪ねられ、殿下達が訪ねている庭の近くとこたえたら、その次はと聞かれたが、サリア殿に店の名前を聞きそびれてしまっていたことを思い出した。とりあえず店の特徴を伝えておくか。


「その次は女性に人気のお店だった気がするな…そう言えばサリア殿がリアとも行ったことあると言っていたな」


 そう答えると、あからさまに凄くいやな顔をされた。リア殿はあの店は好まないのか?だいたいの女性は好きなんだがな……童心に返るという、方もいらっしゃるようだし……いやそれはいいのか?


「居酒屋行きたいなぁ…」


 リア殿がぼそりと呟いた。リア殿はよく知らない言葉を使うが、出身は何処なんだ?リア殿の容姿からすると、北の方に住む顔の形に似て無くもないんだが、あちらはあんな物をを作る技術があるということなど聞いたことが無い。


「イザカヤ…?それはどんなところなんだ?」


「んーー…お酒を飲むところ?いや、仕事終わりとかに同僚とかとお酒飲んだり食べたりするとこらかな?」


「あー、なるほどな。お酒はいける口なのか?」


「それは勿論、と言うか社会人になって分かったけど、お酒飲まないとやってられないよ」


「まぁ、分からんでもないが…そう言えば今、ハスーラ様の所に居てるが、仕事はどうしたんだ?」


「そ、れ、が!事業縮小とかでクビになったんだよね…まだ転職して半年だってのに!!」


 事業縮小??なんだそれは?クビ?とりあえず辞めさせられたと言うことなのだろう。


「た…大変なんだな…次は決まってるのか?」


「んー、今日帰って明日から就活…仕事探し始めるの」


「あ、もう帰るのか…そうか…」


「でもまぁ、用が出来れば来るし、ま、それも坊ちゃん次第かな?」


「エルリック様次第?何でだ?」


「何でって…」


 急に口ごもった。な、何だ?恩を返してもらっている?知り合いと言うことなのか?だが十も離れた知り合いとはいったい……?

そんなことを考えていると馬車が止まった。着いたようだ…

 あ、次は先に出よう……


「あ、ありがとう」


「どう致しまして」


 リア殿は顔を伏せた。

 何だろうかこの、優越感というのか、してやったというか…笑っては駄目だと思うのだが……兎に角必死でこらえた。

 ついでにそうだな…エスコートなんだしこれくらいはいいだろう。そう思って手を差し出したが、とても慌てられた。やはりこれは駄目だっただろうか……いやそうだな……そこに殿下が居るのだし見つかった時を考えると、という事を伝えて見たところ挙動不審な動きをするので、手を取ってさっとエスコートをしてみた。

 案の定、リア殿は顔をまた伏せた。いや…これは面白い。自分と同じように異性になれていないリア殿を見ると、親近感が沸くが、何というかこういう顔を見るのは楽しく思ってしまう。この間のカメラの仕返しをこれで返すのもありか…

 そんなことを考えていると話し声が聞こえてきた。



 「それでは、ダームホワイエに行きましょうか」

 「わぁ!私そこずっと行きたかったんですぅ!嬉しいです!ノア様」

 「さぁ、お手をどうぞソフィア」

 「ありがとうございますぅ、エルリック様!」

 「ダームホワイエまで近いですからね、頑張って歩きましょうね」

 「はい、オリバー様!」


 聞いたことのある名だ。ノア殿とは確か宰相様の息子だったな…確か次期宰相とか誰かが仰ってたか…オリバー殿は確か武術に優れた…まぁ今はどうでもいい……殿下、流石に婚約者でもない女性にその様なことをなさるのはいけないだろう…

 婚約者であるレイチェル様とは護衛の時に何度かお会いしたことがある。


「ひゅ、ヒューバートさん……」


「はっ!すみません、リア。ちょっと殿下に話しかけても宜しいですか?」


「構いませんが……」


 これが他の貴族に見られたら…いやもうこの屋敷に来た時点で駄目ではないか!何故私はお止めしなかったのだ!!


「殿下!これはいったい……」


「ん?何だ、ヒューバートか。何用だ?」


 何用だと?これはいけないことだとおわかりで無いのか!!?

 頭の中で怒りの言葉を叫びながら殿下を見据えていると殿下の腕の中にいた女性がこちらにやってきた。


「わぁ!この方が殿下付きの騎士様ですか!!?お話しになっていた方より、とても魅力的じゃないですか!」


 なんだお前は!!お前が殿下を……ん、なんだこの娘は??いいなぁ…待て!こいつは殿下を……だが、とてもいい香りだ


「はぁ…ヒューバート、お前今日の任務は……やってるな…とにかく私達の邪魔をするな」


 そう言って、娘の腰に手を回して4人で歩いて行った。去り際に忘れず、手を振ってきた娘…。何か…、これはこれで腹が立つな。ん?何故私はそんなことを思っているのだ?だが、悪い気はしなかった。


「不思議な方ですね、彼女は?」


「……顔がにやけてますよ?」


「い、いえ!…あの…その…魅力的とか言われたの初めてでして…」


 そ、そうだ、だから私は……


「まぁ、いっか、どうしますか?この後…」


「そうですね、彼らと同じダームホワイエに行きますか?」


「………ヒューバートさんはあの子に興味おありで?」


「い!…いえ!!」


 そんな、今日会ったばかりの娘に……だが、


「ヒューバートさんは、あの4人を客観的に見てどう思いましたか?」


「どう…とは?」


「そうですね……皆婚約者が居る身で別の女性にうつつを抜かし、そして彼女もそれを知っていて彼らと出かけている。しかもあんなに密着して…駄目だと思ったから殿下に注意しに行ったのですよね?それに異性をあんなに侍らして……紛いにも貴族…と言うか貴族ですけど!周りを気にせず、あのようなこと貴方方貴族はそういうことしていいのですか?」


「……すみません、ですが!」


 言い分けないと思います。でも、私もあの中に……


「1度冷静になりましょう。貴方にとって嬉しい言葉だったのかもしれない。でも、男を侍らしたあの子の言葉に説得力ありますか?実際にそう思ったのかもしれない。でも、貴方は彼女の今している行動を貴族として許せますか?」


「…………」


「私帰りますね?失礼します」


 ……リア殿なんか機嫌悪い?まぁ、そうだよな。本人からすれば殿下の命令と言えどもエスコートしろと言われて、押しかけて連れ出されたと言っても過言では無いよな……しかも、カメラを取り上げられて…もしかしたら今日はあれを持って外に出掛けるつもりだったのかもしれない。

 それに彼女の言っていることは正しい。確かにあのような行動は許されがたい。なのに私は入りたいと……入りたいが客観的に見ればそれはいけないことだと分かる。何故急にこの様な気持ちになるんだ…?そう言えばリア殿、馬車の中で異性を惹き付けると……まさか?いやしかしこれは、、、。リア殿がやっている?それはあり得ないな。こんな事聞いてこない。では何か知っている?何を?

 と、とりあえずリア殿に謝罪をしなければ!そして、何を知っているのか聞き出さないと!!


「待って下さい、リア!」


「もうデートは終わりですので、呼び捨てを辞めて下さい。では失礼します」


「先程はすみませんでした。不愉快な思いをさせて」


「いえ、別にヒューバートさんが不愉快にさせたのでは無くて彼らが不愉快にさせたんです。それに、任務確認は出来ましたし、これで角が立ちませんから、帰りますね?」


「待て。せっかくここまで来たんだし、一緒に街を歩こう」


「いや、昨日歩いたしいいですよ、別に…」


「いや、俺の気が晴れない。行こう、お詫びに何か贈らせてくれ」


「いやいらないし……!!」


 ここで逃げられては…!!今日で帰ると言っていたから次いつ会えるか分からない。そうなっては何故かあの娘に行く私の気持ちを取り消せない!殿下のあの奇行も止められない!もう、この手しか無いか…。

 逃げようとしたリアの腰に手を回した。凄く嫌がられた。が、逃がさない。手を離して欲しいと言われたが、逃げられてはこの事態の解決の糸口が見つからない。だが、ここまで頬を染めて焦られると……もがく鳥のようだな。鳥か…肉が食べたいな。そうだ、屋台に行こう。 


「やはり、殿下が言うようにデートしたこと無いんだろ?」


「な!!!に…2次元で腐るほどしたわぁぁ!」


「ニジゲン?まぁ、なら、こうして歩いてもいいだろ?」


「よくないわぁー!!!!!!」


 やはり、リア殿は面白いな。


 殿下達が行った店には行かずに、出店が出ている所に行って食べ物を買って2人で食べ歩いた。途中リア殿が「うぉー、異世界!!メシウマウマ」とか訳の分からないこと叫んで、写真を撮りはじめたので、取り上げておいた。これがケイタイとか言うやつなのか…これがあっては私の心は安まらん。リア殿はまた、嘘泣きを始めたので、腰に手を回して歩かせると、顔を真っ赤にして焦るのがとても面白い。これで、あの辛い日を忘れられそうだ。あの、サリア殿と……くっ…。つい腕に力が入り隣から「うぎゃぁ」って聞こえたがスルーだ。






――――――――――

 今日はとても楽しかった。

あのリア殿の慌てよう……思い出しただけでも顔がにやけてしまう。

 ……ふぅ…兎に角殿下に報告しに行こうか…

殿下の執務室の扉をノックする


「はいれ」


「失礼いたします」


「ヒューバートか、何だ?」


 こちらを確認した殿下はすぐに机にある書類に目を通していく。


「は、本日殿下の命でリア様をエスコートして参りました」


「あぁ……要件はそれだけか?下がっていいぞ」


「いえ、本日殿下と一緒にいらっしゃった方のことで少し…」


「何も話すことは無い」


 こちらを見ることなく殿下は告げてくる。


「本日リア殿と会話をして私も気が付いたのですが、殿下と共にいた女性は異性を惹き付ける何かをしていると思われます。かくいう私も今日初めてお会いしたのにもかかわらず、彼女を魅力的に感じました。客観的に見て、あのような振る舞いをしている方に魅力的を感じたと言うのは「分かっている」おか………では何故?」


「そんなことを…言われなくても分かっている。だが、彼女に会うと私もどうしようも出来なくなってしまうんだ。会わなければいいと思うが、学園に行けば彼女はこちらにやって来る。それにエルも巻き込まれているんだ…奴を俺は失いたくない……」


「……いつからなのですか?彼女を気にしだしたのは?」


「入学式が終わった後に彼女と初めて接触した。その時はそこまで違和感は感じなかったのだが、段々と……とくにここ最近はキツくなってきた気がする……私という立場を分かっているのだが、歯止めがきかなくなってきている」


「…そうでしたか……」


「お前、今日はリアに何か俺達の今の現状を何か言っていなかったか?……リアは変わっているから何か私達と違う何かに気が付くかもしれない」


「それで私にエスコートと…」


「そうだ…リアのことだから俺達が固まっていれば写真を影から撮りに来ると思ってな」


「……リア殿は私に「不特定多数の異性を惹き付ける魔法はあるか」と聞かれました。あと、香りがきついと。それからよく分からないのですが「ふらぐけんせつ」とか……」


「ふらぐけんせつ?なんだそれは??……香り?……ソフィアのつけている香りがきつい感じたことは無いんだが……異性か…女性なら違うかもしれんな…その類の魔法が可能か調べてこい」


「畏まりました」


 そう言って私は殿下の部屋を後にした。


 リア殿の思考回路というか欲望は読みやすいのだな…確かに今日は写真を撮ると息巻いてたな……あ、ケイタイを返し忘れた。また、会えるかな……

読んで下さりありがとうございます!

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