目は口ほどになんとやら
君を見つめて一週間、君に恋して一週間。 目は口ほどに物を言う。だとしたらこの気持ちは伝わるかな。 恥ずかしくて口には出せない、もともとコミュニケーションは苦手な方だから。でも、伝わって欲しい。 だからこんな風に君を目で追ってしまう。 意気地なしの小さな努力、いつか君に伝わればいいな。
何も変わらない毎日。 視線の先には君がいる。 笑った顔見て元気が出て、想う気持ちがどんどん大きくなって。 ただ見ていることに虚しくなって落ち込んで。 それでも好きなのやめられなくて。 はぁ、と付いたため息。 見てるだけじゃ満足出来ない、意気地なしの勝手なわがまま。それでも見てるのが精一杯だから、今はこれでいいと思い込む。
突然の夕立ちに気持ちは沈む。 足を止めて雨宿り、一人空を見つめてた。
「あ……」
聞こえた声に視線を向ける。 少し濡れた君の姿、どこか嬉しそうな顔。 「嫌んなるね」そう言って笑う君の顔、目に焼き付けた。 二人並んで雨宿り、いつもは見れる君のことも、こんな近くじゃ恥ずかしすぎてまともに見れない。いつも見てるくせに、本当に意気地なし。 それでも勇気は出ないから、私は空とにらめっこする。
「俺、いつもうるさいかな?」
雨音に混ざって聞こえた君の問い。 そこで初めて君の顔見れた。 私のことまっすぐ見てくれてる。 君の瞳に私が映る。 それだけで嬉しくなってる自分がいる。
「そんなこと、ないと思う」
頑張って言った。 初めての会話になんだか気持ちがフワッとする。 ドキドキして心臓早い。 平常心と言い聞かせても、言うこと聞いてくれない。
「その。 俺を…… いつもこっち、見てる気がするからさ。 うるさいと思われてるかなぁ、と」
その言葉に反応して、心臓はさらに早くなる。 顔は沸騰するみたいに温度が上がる。 悪いことしてるつもりじゃないけど、やばいと思ってしまう。 ばれた。ううん、ばれてたが正しいのかな。 でももしばれてたなら…… 私の気持ちも、ばれちゃったかな? もしそうなら嬉しい。 形はどうあれ気持ちが伝わったなら。そんなことありえないって分かってるけど、小さな期待は抱いちゃう。
「ご、ごめんなさい」
見ててごめんなさい、でもね。君が好きだから。 それが言えるならこんなことしてないんだよ。 言えない気持ちがどうしようも無くなって、こんな風に君を見てるんだから。意気地なしでも、好きって気持ちは捨てられないんだよ。
「え、っと。 ……な、なんかさ! はぁ、話したいこととかあるならさ! い、いつでも言ってね‼︎」
私は君を見た、 照れたように空を眺める。 嬉しくなってなんだか泣きそう。 泣いてもいいかな、雨のせいにしてしまおうか。 でも泣いたら君も困るよね。 だから少し我慢します。 だってこんなに嬉しいから。
二人並んで空を眺める。 「雨、弱くなってきた!」 独り言? それとも私に言ってるかな? 分からないけど嬉しいよ、君を近くに感じれて。
君の瞳は何を思ってる? 早く雨が止め、とかかな。 私はねーー
どんな景色を見ていても、君のことを想ってしまうよ。




