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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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人

「ねえ、妹ちゃん」


 あたしがソファに座っていると、急にねぇねに声を掛けられました。


「どうしたんですか?」


 ねぇねの方を向いて首をかしげると、ねぇねはあたしの隣に座ってから尋ねてきます。


「妹ちゃんは人が独りでは生きていけないってどういうことだと思う?」


 いつになく真面目な声のねぇねにあたしも気が引き締まり、ねぇねの求める答えは何かと考えますが、何も浮かばなかったので学校で聞いたことがあるようなことを話してしまいます。


「電気を作ってくれる人がいるから冷蔵庫が使えますし、お魚を捕ってきてくれる人がいるから夕食に焼き魚を出すことができます……って事でしょうか?」


 ねぇねは恐る恐る言ったあたしの言葉を聞いて、笑いながら「そうね」と返してくれました。


 それからねぇねは続けて話します。


「私もそう考えてたことはあるんだけど、最近ちょっと違うかなって思って」


「どういうことなんですか?」


 あたしが首をかしげると、ねぇねは遠くを見ながら口を開きます。


「勿論、私たちの生活に欠かせない物を提供してくれる人がいて私たちの生活が成り立っているんだけど、そんな機械的な関係と同じくらい他人との関係ってのは生きていくうえで大事なのかなって。例えば学校の友達がいるから行きたくない学校に行くって人がいたり、誰かが頑張りを認めてくれるから頑張ろうって思ったりね」


 そういわれてみると、あたしにも思い当たる節があります。そもそもあたしが家事をしているのはお兄ちゃんのためですから。


 でも、あたしには気になることが一つあります。


「どうしてねぇねはそれをあたしに話してくれるの?」


「妹ちゃん前に私にどうして小説家になりたいのかって聞いたことがあったでしょ?」


 ねぇねの質問にあたしは頷いて返します。


「その時は忘れたって言っていましたよね?」


「そう、それを少し思い出してね」


 そう言って笑顔をあたしに向けてからねぇねは話します。


「私が初めて小説を書いたとき、今思うと酷いものだったんだけど、それでも面白いと言ってくれる人が居てね。それがとっても嬉しくて。少しでも多くの人に読んでもらいたい、小説でつながっていたいって思うから……かなって」


 「よくわからないよね」とねぇねは照れながら頬を掻きましたが、あたしは首を振ってから「教えてくれてありがとうございました」と言いました。

 まあ、そういうことです。

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