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妹と兄、ぷらすあるふぁ  作者: 姫崎しう
いちねんめ
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夏の日の一ページ

 ミーンミーンと蝉が騒音に近い音量で鳴いています。お兄ちゃんなら「夏だな」の一言で済ませてしまうのでしょうけれど、一人でいるあたしにしてみれば煩くて思わず耳をふさいだりしています。


 あたしがいるのは市民プールの近くの公園です。公園と言っても遊具などなく通りの隣にひっそりとベンチだけあって、目の前の植え込みの向こうには競技場があります。


 友達と一緒にプールに行こうと約束をしたのですが少し早く着きすぎてしまいました。


 暑くてのども乾いたので自動販売機で冷たいジュースを買って、ベンチに座って友達を待ちます。


 このベンチに座ると、ほぼ真上を人が歩いていくので少し変な感じがしますが、ほかにベンチがないので仕方がないです。


 右手には川が流れています。とはいってもすぐそばというわけではなく、階段を下りて行かないと行きません。


 その川を眺めながら、真上を通る足音を聞いていると、あたしだけ世界に取り残されたようなそんな気がして、そわそわしてしまいます。


 たまに競技場に行く人が隣を通っていくので、その度に驚いて、その度に少しだけ安心します。


 このまま友達が来なければ……そう思っていると「ごめん、まった?」と女の子の声がしました。


 あたしはちらりと時計を見ると、約束の時間を十五分は過ぎていて「遅いよ~」とあきれた声で返しました。


 でも、実際はそんなに待ったような気はしていません。あたしがベンチに座っていた数十分はどこに消えてしまったのでしょう。そんなことを考えてしまう、何でもない不思議な時間でした。

夏休みの不思議な感覚

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