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LOVERSコード  作者: 蒼貴みかげ


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code05:vision09 ホテル街

 笑顔の男女が消えた角。

 その先がホテル街とだという。


 高桐と、外灯1つの交差点に立った。

 左に続く路地を進む件の男女――。

 

「携帯命令は下りなかったからな」


 高桐がつぶやく。

 拳銃の、という意味だ。

 もし角の先の路地に、車がいるなら。

 最悪の場合、身を挺して女性を。

 奪取する必要が、あるかも知れない。


「まあ行くしかない」


 踏み出した高桐に、三朝も続いた。

 アリアを出て9分が経過していた。


 なぜだろう。

 心なしか表より空気が冷たく感じた。

 かえって手の温度が鮮明になる。

 握られた手が、食い込むほどだったと。

 いま、ようやく意識していた。

 なんならお互いに汗ばむ、そのくらい。

 気づかなければ良かったと後悔する。


「右か」


 うつ向いて歩くという指示なので。

 上目に確認だけすると、

 男女は路地の先を右へ折れて、

 また姿を消していた。


「突き当りの通りは人目がある。

居るとしたら、それより先だな」


 つまり、まだ慌てて追わなくていいと。

 こちらも角を、右へ曲がった。

 十数歩先に、男女が――。


「……あれか」


 高桐がつぶやき、立ち止まった。

 三朝は、初めて顔を上げていた。

 ピンクと青のネオンにまみれた。

 目的の分かりやすい、狭い通り。

 忍ぶカップルの姿が散見される。


 男女は、その並びにあるビルに。

 変わらない笑顔で、入る所だった。


 高桐が無言で歩き出し。

 当然、一緒について行った。

『LOVERSコード』および関連作品に掲載されている文章・画像・動画・ロゴ・キャラクター・設定等の権利は、作者・蒼貴みかげに帰属します。

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