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LOVERSコード  作者: 蒼貴みかげ


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code04:vision11 首都高湾岸線

 21時過ぎ。

 現地へ向けて出発した。


 三朝は、高桐に乗せてもらっている。

 一度も隣は見れていない。


「だいぶ馴染めたみたいだな」


 本部を出てすぐ、高桐が言った。 


「いつのまにか白石とも打ち解けてるみたいだし」


 視線は前方固定のまま、答えた。


「宿直あけに書類で苦労してたら、

横から助けてくれたんです。

ものすごいキータッチで。それで」


「そうか」


 電子煙草を出している。

 昔、聞かなくて大丈夫ですと言ったからか

 再会後も一度も訊かれたことはない。


「うん、あれはすごい。

見たとき、こんなヤツいるのかと思った。

だから三係へ引っ張ったんだ」


「そうだったんですね」


 非常に納得のいく話だった。

 あの鮮やかなパソコン技術。

 誰でもそう思う。

 

「白石は刑事になったばかりだったけど。

本部からちょっと先の港南署。

視察に行ったら、もの凄い勢いでパソコン触ってるだろ。

上司に訊いたらサイバー捜査がやりたいみたいだが、

ウチじゃなかなかさせてやれないって言うので声かけた。

ふたつ返事で『やらせて下さい』って受けてくれて、

助かったんだ」


 三朝は、それでかな、と思った。

 一見、無口でおとなしそうだが、

 どこか熱のようなものを感じていた。 


「ウチは一応、都内全署、

俺が見てまわって集めたヤツらばかりだ。

奈守はちがうけどな」


「奈守さんはどうだったんですか」


「あいつは俺と同期だから。

もともと四係の司令長として話が進んでいた。

詐欺、特殊犯罪の部署が独立するはずだったんだよ。

実現しなかったけどな、あいつが蹴ったから」


 ちょっと驚いた。

 辞令……って蹴れるものなのか。


「……奈守さんぽいですね」


「まあ司令長なんて肩書は、

らしくないと言えばそうだけど。

ああも華麗に辞令を断るヤツは、はじめて見たな」


 華麗に、とは言い得て妙だと思う。

 三朝にはとても出来なかった。

 

「蹴れないですよね、ふつう。辞令は」


「うん、立樹もそうだろ?

俺は、ちょっと奈守にはかなわないって思ったよ」


 車がETCのゲートを通過した。

 窓の外が市街地に開けて、

 通りに灯りと人があふれはじめる。

 祝日の今夜は、いつにも増して華やかだ。


 やがて高桐がコインパークに車を入れて。

 2人で月岡町へ入った。

『LOVERSコード』および関連作品に掲載されている文章・画像・動画・ロゴ・キャラクター・設定等の権利は、作者・蒼貴みかげに帰属します。

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