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第11話 行き詰る

 はるかは、AIで材料を選出する仕事をしていなかった。ずっと、金属有機構造体(MOF)の開発をしている。もちろんこれもAIコンピュータを使っている。でも、まだつかいものになる汎用のソフトがないので、ベーシックなひな型をAIコンピュータで生成した。


 最終的には、精錬時に出る人体に有害な化合物を閉じ込めるか、通すと無害化できてしまう、超チートなMOFだ。

 精錬時、どうしても、残渣に残る有害物質は数種類ある。研究が進んでもこの残渣は残る可能性が高い。


 前提として有害な化合物がどんな性質を持っているかを調べないといけないが、誰もそんなことをやっていないようだ。

 すごく長い階段のような気がするから、いきおい彼とSexしたくなる。逃避ばっかりしている。

 Sexしているときにも独り言を言っているようで、イやんなっちゃう。


 地道にいくつかの分析器にかけてデータを取って、専用のソフトのデータベースに蓄積していく。

 世の中には似たものがある、とか彼が言うから気にしていた。

 既存の有用な使い方があるMOFの機能データと、残渣の成分を通り抜けたり、捕まえたりできる可能性のある穴の大きさとかをAIコンピュータに調べさせるアプリを書いてほり込んだ。


 関連なるものがないという結果。そんなことはあるはずない。地上の存在するものだから。


 行き詰った。

 

 恭介は、はるかをアホウドリに呼んだ。リモートでも仕事はできるし、気分を変える必要があると判断したからだ。


 彼女が到着した翌日、ついにX装置の稼働実験が始まった。


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