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第12話 海はないでいるかい

 実験当時日、太平洋の波の高さは3mぐらいだったが、アホウドリのスタビライザーは優秀で、全く揺れない環境を提供している。風もないでいる。



 シーケンスにしたがって、各回路の電源が入っていく。AIに指示しておいたので安心してみていられる。

 試料が正しくセットされているのを目視で確認し、反応部屋の重いドアが閉められる。

 みどり色の大きなボタンが押され、X線が1ms、100ms間隔で5回発射された。あっという間に終わり、AIは終了シーケンスを実行して、全ての電源は落ちて静かになった。風もさわやかだ。


 1時間冷却時間がとられ、扉を開けた。試料は変色してそのままトレイに残っていた。実験では、粉体そのもの、粉体に加えてスズ、亜鉛、そのほかの純金属を同じ容器に入れたものもある。

 分析装置にところへ運ばれ、各種分析が始まる。硫酸や王水に溶かすときに発生するガスも分析された。

 どんどん解析結果が計器から送られてくる。東京に送られ、そのほとんどは既知の金属、金属酸化物、化合物などと照合される。


 数日かかる作業らしい。


 反応が行われた短い間の映像も解析されたが、撮像素子が飽和して、何も見えない状態だった。


 部屋も戻ると、さやかがうなっている。

「腹でも痛いのか」

「ここまで、出てきてるのに」

「汚いなー」

「バカ、 ちょっとキスしていい」

いつも勝手にキスしてくるくせに、

口を離してパァーと大きく息を吸い、

「だいぶ上がってきた。

 そこ触ってもいい」

いつも勝手にズボンに手を入れるくせに

「いよいよあらわれそう。

 フェラしていいですか」

いつも勝手にっ咥えるくせに、ズボンを下ろして、咥える。

いつもながら気持ちがいい。


「キタキタキター」

俺もだ。暴発した。

「バッカー」

また怒られた。白いのが顔にかかっている。

「そうなんだ。そういう風に考えちゃいけなかったんだ」

といって、PCに飛びつき、キーボードをたたき始めた。


濡れタオルをもって顔をきれいにした。


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