第85話
多神教国家ランサイワ、宗教大国と言われる国だそうだ。
多神教と言われれば言わずと知れた故郷日本八百万の神が居るなんて言われる国だ、地域によって信じる神が違うなんて別段おかしくない処に生まれたおかげか、ランサイワの異様さになんとかちょっと引く位でどうにかなっている。
50人位しかいないような村でさえ15もの宗教団体の教会や寺院が立ち並んでいるのだ。
なんかもう、なんて言っていいかさっぱりわからない。とりあえず一件しかない宿に入った。部屋は取れたけど台帳に当然偽名を書いたけど、信仰する神の名前を書かされるのはさすがに引いた。
で俺は「日本武尊」と書いた。だって他に浮かばなかったんだよ、よくよく考えれば浮かんだかもしれないけど。北欧神話とか色々拗らせてるっぽくて言えない。
で日本武尊だったら、まぁ自分の国の神様だしと思ったんだ。
荷物を置いて少し村の中を歩こうと思ったら、村人からやたらと話しかけられる。話題は何処の宗教を信奉しているか?で会話に入って来られても、何故こういう時、場所に機能しないんだ気配遮断さん!
魔力探知で気付かれているのだろうか?とりあえず、来る人来る人面倒臭い、なんで入信特典で洗剤がもらえるとか小麦粉がもらえるとか新聞の勧誘かよ!しかも周りをよく見ると立派そうに見える教会とか全部タダの民家らしい。
この国のなのかこの村のなのか判らないけど価値観が違い過ぎて頭が痛い。マギアナの放出を抑える様に意識しだしてからは声をかけられなくなった、それはもうそこに俺なんかいないよってな感じです。ちょっと寂しいで、人生でこんなに声をかけられたの初めてでしたよ・・・・。
宗教の勧誘で喜んでたら自分の何かが終わる気がするから忘れよう。
宿に戻ったら、夕食で食べる事の出来ない食材はあるかどうか聞かれたが、やはり宗教的にNGな食材があるかどうかの確認だった。
ダメな食材は無いと答えたら、宿の女将さんはほっとした顔をしていた、気苦労が絶えないんだろうな、この国って。
この調子で行くと戦争がどうのって話にはならない様な気がしてきた。
でも世界の戦争の何割かは宗教戦争だと思いだし、明日にはもっと中央に向かうことにしよう。
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