第73話
見張りに立っていた女を担いで保護した獣人の子達を連れて街に向かった、途中で檻に入れたままの盗賊を回収。
目的の街マロカまでは普通に歩いて後1日。しかし獣人で身体能力が高めの子供たちを連れてましてや、10人以上のお荷物を抱えて行くと考えたら一度野営をする必要がある。食料にもあまり余裕がない。どうしたものかと思案していたら、最年長の兎系獣人の子イリスが近づいてきた。
「あの街まではどれ位かかるのでしょうか?」
「普通に歩けば後1日って所だな」
「そうですか、アイネやセナが居る事を考えるともう1日、早くても半日かかりますね」
「たぶんな、それにあの荷物もある」
「そう、ですね」
「あいつらに水はやっても食事をやる必要は無い、さすがにチビ達に食事なしはな」
「すいません」
「ちょっと狩でもしてくる。今日はここで一旦野営をして今後の相談だ」
盗賊たちのアジトにあった保存食なんかは持って来てなかったのを思い出した。
大の大人が10人以上いるんだからそれなりにため込んでるだろうと思ってアジトへ再度行ってみる事にした。往復でも子連れで徒歩小1時間位の距離で森の中、1人で行くなら飛んで行った方が早い。
【フライト】
ふわりと空へ上がって飛ぶ、さすがに【疾風迅雷】みたいな複合魔術を使う必要はないし、あの子らの前でいきなり【テレポート】するわけにもいかないので一旦空へ上がって【テレポート】した。
なんだかんだでゼロには助けられっぱなしだ。
奴らのアジトには保存食がかなりの量貯蔵されていた。正直山賊や盗賊がため込んでおける量じゃない。
獣人の子供たちが入れられていた牢の奥にまだ扉があった、倉庫とかだろうと保存食を全てバックに詰め込んでからその部屋に入ったらとんでもないものが置かれている。そりゃ確かに他国の獣人があれだけいれば人攫いとか非合法な奴隷商人とか色々考えたけどまさかの敵国さん一中隊単位で騎士を送って来たってらしい。
部屋の中には国の紋章が刻まれた武器防具が並んでるんだから今更連中から情報を聞き出す必要も無くなった。ただ、この辺まで何喰わぬ顔で進軍されたってのも事実、これは一回王都に行って騎士団とかに話をした方がいいかも知れない。
ここで一人で考えてもしょうがないし、獣人の子供達がお腹を空かせて待っている。一旦食事を済ませてから考える事にした。
ただ何度もここに足を運ぶのは面倒臭いので、武具防具も一通りバックに詰めて持ち出した。
野営地に戻るまでざっと2時間位だろうか、途中兎を4羽に猪を1頭確保した、食事は問題ないだろう。解体はイリスが得意だというので任せた、手際よく革をはがしたり血抜きをしたり、あら!やだ!!この子出来る!
腹ごしらえしたら色々動くかね
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