第69話
一夜明けて、タリアさんは資料をまとめる為にナナレシオンギルド支部に向かった、外崎は屋敷でカチュアさんからこっちの世界の一般教養みたいなものを教わる事になった。
俺は朝からマイリさんの処へ諸々支払いに向かう。
と思ったけど先にボロボロにした剣のメンテナンスをしてくれそうな店を探しに行く。マイリさんの店は売り専門でメンテナンスはやっていないそうなので、いつものあの店に向かうのだ。
店に入ると珍しく表のカウンターにいつものお姉さんがいた、しかも今日は酒も飲んでないみたいだ。
「いらっしゃい、ずいぶん早かったのね」
「どうも、何処に何しに行ったか知ってたんですか?」
「ひ・み・つ」
「どうせ、この辺に住んでる諜報関係の人達と懇意にしてるとかでしょ」
「あらあら、宮廷魔術騎士団の顧問様は感がいいのね」
「さぁどうだろ」
「まぁいいわ、今日は何を探しに?」
俺は収納バックからボロボロになった剣を取出して、お姉さんに見せる。
「ずいぶんと酷い刃毀れね、でも刀身は歪んでないからきちんと使えているっと」
「何とやりあったかは知ってるってことでいいのかな?」
「いいわよ、でもずいぶんと綺麗にマギアナを通したのね~。エレウムも混ぜてないのにこんなにマギアナが残ってる、いっそ変質してるんじゃないかって位だよ」
「さぁ、特別な事は何もしてないよ」
「で、こいつをメンテしてくれそうな人はいる?」
「こいつを打った本人に頼めばいいよ、目の前にいるんだし」
目の前にいるのは飲んだくれのお姉さんだけなんですけど、このお姉さんがこの剣を作ったの?剣だけは上手く打てるとか防具は下手とか言ってたのは自分の事?
「そういえば、まだ名前を言ってなかったね。みんなからはラナリアって呼ばれてるわ」
「じゃ、この剣頼んだよラナリアさん」
「ラナでいいわ。師匠みたいにうまくないわよ私、でも研ぐだけで良さそうだから夕方には仕上げとくから取りにおいで」
「よろしく」
店を出てそのまま支払いの為に転移して行って、日用品とかも色々買ってナナレシオンの冒険者ギルドへ向かう。
「ツカサさん、もうこんな時間なんですね」
ギルドの資料室には各方面から集められたランサイワ関連の情報が持ち寄られタリアさん以外にも5人資料をまとめていた。
「タリア~こっちの報告書まとめ終わったよ」
「ありがとう、クー」
「私も、もうチョイで終わるよ」
「あたしは明日のギルマス会議用にこっちをまとめてるから」
「で、愛しの方の為にまとめているタリアちゃんは?」
「い、いっ愛しのって、な、ななななな何を言ってるんですぅか」
めっちゃテンパってるよ、なんというか昨日の話で妙に意識してる気がするんだよ、俺も彼女も。
「今集まっている情報はまとめたので」
「ありがとう、早ければ2・3日中には出発すると思う」
「そんなに早くて大丈夫ですか?」
「むしろ、準備に時間をかけて戦争が始まったら指名依頼失敗だからだよ」
なんか、一緒にいた職員の人達にタリアさんは連行されて行ったけど、俺まで連行される前にさっさと撤収しよう。
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