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第68話

ラブコメパートに入る予定はなかったのに・・・・

二人の稽古に交じって俺も軽く体を動かす、魔物相手に実戦が続いていたのもあって感覚は鈍ってないけど、対人戦となるとどうも勝手が違った。

外崎は空手だかテコンドーだかわからないけど格闘技は元々やっていたみたいで、割と普通にタリアさんと組手をしていた。

指導を受けたりするとかじゃなくて、勘を取り戻すみたいな感じでやってるのを見ていたら、久々に竹刀を振りたくなる、この世界には無いけどね。


夕食の時間にはナナレシオンの家に行くことになった。タリアさんも行きたいとか言いだしたので同行している。明日休みなんだろうか?と聞いてみた処、ナナレシオン王都のギルド本部の方が例の件の資料は揃えてあるとかで指名依頼の為に資料作成をしに行く予定だったそうで出張だそうです。うちに泊まれば宿代浮くもんね、家の応接間に転移してお茶でも頼もうかと思ったら、応接間にルーが走ってきた。


「おかえりなさい!・・・・・・この人誰?」

「ただいまルー、誰ってのは無いんじゃないか?」

「あっ、失礼しました。ツカサの従者ルー・ガルーです、このお屋敷ではメイド長をしています。」


メイド服はどうやらキチンとサイズの合うものを着ていてすっかり落ち着いたようだ。言葉使いも一昨日よりも落ち着きがある。見た目に合わせて中身も急激な成長をしたのだろうか。


「私は中野君の婚約者で外崎悠って言います。宜しくね」

「お久しぶりです、ルーさん。前回お会いしてから、然程時間がたっていないと思うのですがずいぶんと背が伸びましたね」

「司におっきくして貰った」


おぅ、これに関しては何度言っても言い方を変えないのねうちの子は。そして、横からの冷たい視線、僕は○リコンではありません、○ドでもありません。


「この子は獣人で俺のマギアナを」

「いっぱい貰ったら大きくなりました」

「どういうこと?」


ルーにお茶を用意して貰いながら事の次第を弁明、もとい説明して納得してもらった。

ルーとタリアさんが顔見知りだったのは、どうも俺がテスタロトに行っている間に少し護身術的なことを姫の依頼で教えたそうでその時からの知り合いだそうだ。

見習いさん達が食事の用意を終えるまで多少時間が在るそうなのでタリアと外崎には風呂に入ってくればいいと言って俺も部屋に戻る事にした。


一応、今この屋敷で正式に働いているのはルーとスースのみで後は王宮の見習いメイドさん達、ご近所ではメイド研修所なんて呼ばれているらしい。

ルーは1か月に満たない期間で家事、礼儀作法、一般教養をカチュアさん、リィズさんの王宮内でも一、二を争う猛者に叩上げられた事でそこらの貴族のメイドでは比べようもない程に出来る子になったのだとか。

この辺の話は見習いちゃん達に聞いたので、尊敬交じりで話をしてくれた。

そしてうちの幼女メイド(現・少女メイド)長はおバカな貴族さん方に目を付けられたらしく屋敷に来てはうちで働けとスカウトを受けたりもしたらしい。

そこで登場したのが姫様ですよ!

あの姫様がうちの!うちのルーを王宮に仕えるメイドを教育している者に対してそのような事をうんたらかんたらで、反逆罪で牢に入れられたくなければ即刻辞める様にとお触れを出したそうだ。

なんかいない間にすごいことが起きてたんだよ。この話をしてきた時の姫様のドヤ顔が癪に障ったのは内緒だ。一応、声をかけてきた貴族には後で挨拶にだけは行かなければいけないかなと思っている。


さてさて、食事も出来たとのことで食堂に行けば給仕はカチュアさんが指揮を執っているしリィズさんもいる。

テーブルの上座には・・・・・・・・・姫様・・・・・・・・・なぜここにいるのかね???

少し視線を横に動かすと、落ち着いた感じの淡い緑のワンピースを着た外崎さん、マジ可愛いです。さすがは我が高校のカリスマ!


「司くん、早く座って」

「ツカサさんが座らないと食事が始められないですよ」


何だろう、二人の間に火花が散ってるような感覚。俺にはラブコメは不要ですよ、異世界に来たからってハーレムとかいらないですから!

言われるままに席に着くとルーとリィズさんが皿を並べてくれる。姫様が居るので一応今日はコースで組んでいると言われたけど正直どうなのよ、慣れない雰囲気で正直疲れるんだよ、コースは。


「ツカサさん、この女性があなたの婚約者だというトザキハルカさんですか」

「えぇ、彼女が僕らの元居た世界で将来を誓った女性ですよ」


本当はそんなことしてないよ、でもねもう逃げ道はない。とにかく王族とか貴族とか権力のあるところに強い繋がりが出来るのは極力避けたい。


「外崎悠です、どうぞよろしく」

「私との婚姻はどうされるおつもりですか」

「最初から俺は断ってますよね」


姫様、直球のストレートを豪快に投げ込んできたよ、何コレ、修羅場でも経験させてくれるの?食事が終わってからにしようよ。


「ですが、我が国の宮廷魔術騎士団の顧問職は王の相談役に近い役職です。それ相応の相手と結婚をしなければ」

「じゃあ、身分もこの家も何もかもお返しすればいんでしょ。勝手に呼んで、都合のいいように扱われても迷惑だよね司君」


あっ外崎の目が座ってる・・・・・・・。あれ?タリアさんいたんだ、ゴメン気が付かなかった、一度気が付いてしまえばその圧倒的なお山が、おっといけない。

この場は食事を先に済ませてこの話は後日キチンとしたところでしませんかと言ったら、姫様が引いてくれてたので今日の処は凌げた。

あぁ胃が痛い・・・・・。


お読み頂き有難うございます。

気が付けばPV数20000超えていまして感謝しかありません。ありがとうございます!!


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