第63話
退屈な報告会は実に1時間もかかった。
テスタロトで救った村や町の状況、王都の復興に関することまで。正直復興に関しては直接王様同士でやり取りしてくれよと思ったんだけど、さすがに言えない。
あんな大人数の視線に晒された状況もう2度と嫌だ、複数人で一気に質問とかボッチには対処できない、普通の人にも出来るか分からないけど、対人コミュスキルの低い自身を呪うしかない。
報告会の後は王族の方々と会食だと・・・・・。俺をストレスで殺す気か!と思いながら、豪華な食事を全く楽しめずに味も解らず食べて終わった。相変わらず糞王子はウザい、なんなんだあの上から目線は、今度魔術師何でもって王様が言うから受けてやるかと思ったけど、絶対に容赦しない、食休み後軽く魔術指導だそうだ、全力で揉んでやろう。
この世界に召喚されて最初におにぎりを持って来てくれたメイドのアイリさんが訓練場まで案内してくれたんだけど何故に騎士団の訓練場よ。しかも宮廷魔術騎士団が整列して待っている。なぜこうなった、あの糞王子を扱き倒す予定が・・・・・っくそぅ。
「司殿、我らにもご指導を頂けると聞いております。希望者を募りましたところ全団員がここに集まってしまいました」
確か魔術騎士団の団長さんだったな。もうこうなったら自棄だよ、自棄!
やってやるよ、とことんまでやってやる。
「さすがにこの人数を相手取るのは・・・・・はぁ~わかりました、まず皆さんと僕とで模擬戦をして、それで今の実力を見させてもらいます。王子の指導もありますしね」
「では、準備をさせます。」
「あっ、完全装備でお願いします。人数が人数なので手加減が出来ないと思うので、エレウムを使ってるものとかもキチンと使って下さい。」
さて、どうやら王様とか貴族連中は上から観覧するらしい、ということは喧嘩を売られたとみていいかな、大人げなくいかせて貰おう!!
バックから取り出したるは10個の魔石でもって、ゴーレム用の材料も出して。剣も出す、1本はレティとの戦いで使い物にならなくなっているからメンテに出さないといけないんだよな。
「じゃあ始めますか」
魔術騎士団は精霊達のゴーレムで瞬殺して貰う。さすがに団員500人を1度にとはいかないので100人ずつ編成して貰った。数では10倍だけど、火力はこちらのが上というか、上過ぎてヤバイ。
開始1分で最初の100人が全員気絶している。みんな張切り過ぎだよ!全力でやる必要ないよ!ラビとミルクの魔法を掛け合わせて、スタングレネードってそりゃいくらなんでも無いよ、俺でも考えたけどやらなかったよ。
上ではみんな何が起きたのか光で見えなかったみたいで呆然としている貴族がいっぱいいるし、王様は目を覆っていた。
第2陣、今度はミーデ先生のピットフォールとディーネさんの水攻めで終了、時間にして僅か30秒。開いた口が塞がらない団長が横にいる、そりゃそうだよね。国内最大戦力の騎士団が1分半で半壊って考えたらそうなるよね。でもね報告会からの流れで俺はイライラしているので、ボッコボコにしてやるんだ。あの糞王子に心折れて貰おう
「だらしなさ過ぎですね、今は魔術でやりましたが十二分にあり得る罠ですよね、第1陣に関しては光と音だけの魔術で戦意喪失、最高戦力とか言われて調子に乗りましたか?」
「いや、いくらなんでもあれは・・・・。」
「一応顧問ですから、指導をしなければいけないのでしょう。それでも魔人や魔物相手に常識で事に当っても無意味ですよ、人間相手に戦う事だけを想定した訓練しかしていないなら、通常の騎士団の方がマシでしょう、森に魔物狩りに行き常識が通じない事をキチンと新兵の内に叩き込んでいるのですから。」
「それは・・・・。」
「ピットフォールにかかった時点で浮遊魔術等の対応を見せようとした者が一人もいなかった、もしこれが戦場、魔物討伐の最中であれば全員死んでいます。あなたは200人の団員を死なせた指揮官ということになります。」
「確かに、おっしゃりたいことは・・・」
顔を青くしたり、真っ赤にしたりの百面相をしている団長は置いておくことにして、呆然としている団員には指導をしなければいけないですね
「1陣、2陣の方々今から全魔力が尽きるまで浮遊魔術で地面から拳一つ分浮いた状態で保って下さい。浮遊魔術が使えない人は訓練場の周りを完全装備のまま走り続けて下さい、ただし、装備に軽量化の魔術を施して身体強化の魔術を使い続けた状態で走ってください。
残りの300人は王の御前である事をしっかりと意識して無様を晒すな!」
と第3陣には最初から自分に結界魔術を使ったり浮遊魔術を使って上空から攻めに来るとか個人プレーに出るやつも出てきたけど5分で鎮圧、4、5陣も対して変わらず10分持たずに終わった。
糞王子はというと最初のスタングレネードで気絶してそのまま医療班に連れていかれてしまった。
2時間後には魔力切れでぶっ倒れた、魔術騎士団の団員がそこらに転がっていた。
完全に八つ当たりなんだけど、すっきりした!
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