第50話
『これはこれは、重力さん』
『ソウイウノハイイカラ、時ノクロノス』
『そうは言ってもね、挨拶っていうのは大事だよゼロ』
精霊同士の話し合い。
入口はディーネが抑えてくれている、会話が出来ないのがこんなに面倒臭いとは思わなかったとゼロは初めて思った。
『おやおや~君、契約者のランクが上がってて会話ができないのか』
『君ハ別ニ契約シテイル感ジジャナイヨネ』
『そうだよ、彼女の呪いを解かないとこの世界のバランスがおかしなことになるからさ。君のいや、君達の契約者も異世界から来たんだよね』
『ソウダヨ』
『でも呪われていない、何が違うのかな』
クロノスによってこの部屋の時間が止められていて、この部屋にいるすべての生物は今停止している。精霊でさえもこの空間の中では動きを止める事になる、しかし同じ無属性のゼロは例外的にこの中を動くことが出来た。
そして、ゼロの目の前には司の知り合いと思われる少女が一人。
腹部に刻まれた魔術陣からは禍々しい気配が漂ってきている。司のおかげで少しだけ魔術陣を読むことが出来る様になったおかげか、この魔術陣が危険なのは良く理解できた。
『コレハ司ニ術式ヲ解析シテ貰ッタ方が早イカナ。クロノス、僕ノ契約者ヲ中ニ入レテクレナイカ』
『それはいいけど、そうすると入ってすぐの豚顔達の時間が進んじゃいそうなんだ』
『ワカッタ、ソコニイル人モコノ部屋カラ出シタイ』
オーク系の魔物が入口に数体いる、司が入る時に干渉するんだろう。ゼロはふわりと手を振って出現させた重力場の円盤でオークの首を切断する。
『大丈夫かな、そこの人から動かすね』
クロノスが空中に輪を描くと王の停まっていた時間が動きだした。部屋の中をキョロキョロと見回したが入口に王妃の姿を見つけた為か何も言わず部屋を出た。
『ディーネ、司ヲ中ニ』
『わかった』
ディーネに腕を組まれ司が部屋の中に入ってくる。魔石を核にしたゴーレムではない、これが本来の精霊の実体化。ただし契約者が居る場合はかなりのマギアナの消耗を強いるのでみんな司の作るゴーレムで活動する。その方が圧倒的にマギアナの消費を抑えれるからだ。
クロノスが先ほど同様空中で何度か輪を作る様に腕を振ると中にいたオーク達が一斉に首から上を失い倒れ、部屋の時間が完全に動き出した。
やっと50話、もう50話どちらでしょうね。
気が付けばPV数も1万近い数になっていまして、本当にありがたい限りです。
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