第51話
儀式の間にゼロが入って30分位だろうか、中からドサッという音が聞こえてきて身形のいいおっさんが出て来て王妃さんに抱きついた。ん・・・・・抱きついた?
あぁ、このおっさんがこの国の国王なんだと理解に一瞬時間がかかってしまった。
再び、儀式の間からドサ、ドサドサっと何かが大量に落ちる音がして中を覗くと首から上が繋がっていないオークのとかオークサージェントとか魔物の体が転がっていた。
やったのはゼロだろう。
この死骸を片付けるの大変そうだなぁとか思ったけど気が付いたら全部無くなってた。これもゼロの仕業だろう、どうやって仕舞ったかはあえて聞かない。
ディーネが手招きしてる。どうやら俺は入室を望まれているらしい。
これでやっと[外崎 悠]かどうかの確認をとれる。
『初めまして、僕はクロノス』
あれ?精霊?
何故に話し声が聞こえる?
『あぁ、僕は君と契約しているわけじゃないし、ここではガイド的な役割だからね』
「そうなのか、で俺はなんで呼ばれ・・・・・・た。やっぱり外崎だな」
『そう、彼女にかかった呪いを解かないと彼女の時間を進められないんだ』
「呪い?」
『そう、呪い。呪術式と言えばいいかな?』
「術式の解析が必要ってことでいいんだな」
正直、外崎と会うと思わなかったというのは嘘だ。彼女が失踪して俺がこの世界に来た、ならこの世界に来ている可能性はゼロじゃない。元の世界で本当に失踪とか誘拐をされていたら話は別だけど。
早速だけど、
【術式解析】
「スプリクトオープン」
なんて酷い、むちゃくちゃな術式だ。こりゃバグだらけっていうより機能するのがおかしいレベルだ。だからこその呪いってことだろう、さてさて何処から手を付けるかね
「外崎、すまん。」
制服のブラウスのボタンを外して術式の中心部のある腹部を露出させる、基幹術式を見てもどうやって動いているかさっぱりわからん、そもそもこの術式色々たらな過ぎるだろう。
この術式がどの段階で外崎に?召喚時?それともこちらに来て目覚める前に?
「クロノス、この術いつ外崎にかけられたんだ」
『判らない、目が覚めた時にはそこの仮面をつけられて、解呪できそうなところからと思って仮面を外したんだけど』
「仮面?」
足元に落ちている仮面、まさかね、そんなわけないよね。とりあえず解析・・・・・・・・
こいつだ!こいつがこの術式の本当の基幹術式を動かしてたんだ
でもって、完全にトラップだ!。
「こいつを外したせいで術がおかしくなって制御が利かなくなってる」
デバックというか、システムの再構築と無効化の同時進行でいけるかと思ったけどそうもいかないみたいだ。
外崎から仮面が外れているので、完全に術式から離れしまっている、こいつを使ってどうこうというのは時間がかかりそうだ。しかも消して0から書き直すようなことも出来ない。
この部屋全体には召喚魔術陣、他にもいくつかの儀式用の魔術陣が・・・・・・。
連動してやがる、こいつら連動してやがる。どうやったらこんなに系統の違う術式が繋がるんだよ。
召喚、最適化、能力付与、存在固定、仮面による支配術式、肉体への隷属術式、属性の特定、属性への最適化
最初の4つまでは俺にも適用された術式でナナレシオンでも見たものだ、その後のは悪意しか感じない内容だ。この属性がきっとグロースの場合は暴食だか悪食だかってことだろう、完全に体が最適化したらきっと人じゃなくなる。
クロノスが時間を止めた理由はこれだろう、絶対にこんなバグ、いや呪いは消し去ってやる。
外崎は助ける。
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