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第3話

魔術陣革命が起き、学院や軍の魔術研究部門が忙しくなり始め、俺がこの世界に飛ばされて15日目、魔獣討伐への随伴が決まった。

5日後に出発するとのことでそれまでに準備を整えておいてくれとか騎士団の人に言われた。

準備らしい準備と言われても、基本城の中で来ている服以外持ち物がない。

そんな話をアルフレッドさんにしたところ、王女様に相談してみてはとのことで、カチュアさんの授業の後時間を頂いた。


「司様、ご相談とのことですがいかがいたしました?」

「それがですね、遠征に行くのに何一つ装備や道具が手元にないもので」

「鎧は着ていきますが荷物類は騎士団の方や、従者が持って歩くのではないのですか?」


よくよく考えれば、この子『王女様』だった・・・・・・・・状況が違いすぎる。

荷物なんか自分で持つわけがない。普通の人は馬とかに運ばせるよね


「その鎧とか、剣とかそういった物も持っていないので」

「あっそうですよね、どうしましょう~?城内にあるものは騎士団が使っているものか、我ら王族の物だけなので。今から作らせる?でも時間的に・・・」


なんか気の抜けやり取りだが、決して目の前の王女が天然だとかそういうことではない、立場が違い過ぎて感覚の共有とか共感が出来ないだけだ。


「あっ、あのそこまで考えなくても、少しお金を頂けたら、街の武器屋とかで買ってきますから」

「あ!既製品を買えばいいんですね、でも司様にそんなことをさせられません。リィズ」

「姫様、お呼びに」


テーブルの上の呼び鈴をふり音もなく部屋にメイドのリィズさんが入ってくる。

護衛役も兼ねている人だから、なんとなく動きに隙がない。確かに武器や防具の事だから、適任なのかもしれない


「司様の鎧や剣を用意できる?商会の方に連絡を入れてみて」

「かしこまりました」


このままだと、王宮に商人を呼んでとか大事になりそうなので、リィズさんとこの後買い物に行くことになった。リィズさんの仕事が終わるまではあてがわれた部屋で待機だ


『ねぇ、司君。木製の軽鎧位なら作れるよ私』

「リアの気持ちは嬉しいんだけど、何も持ってない人がいきなり持ってたら怪しまれるでしょ、だから今回はいいんだ。でもここから出て行ったらみんなにお願いすると思うから、その時は宜しく」

『わかったわ、みんなと協力して凄いの作るからね』


後に用意されたものはトンデモナイ物だったが、そんなこと今はまだ知らない。


1時間程してリィズさんと街に向かうことになった。

まずは鎧と武器の調達する為店に向かう。国が豊かなのもあり、品揃えはかなり良いらしいが、リィズさんがお勧めするお店に向かうことになった。でもね何故か裏道の方に進んで行くんだよ、どんどん大通りから外れていくのだ、それもなんかガラの悪い感じの連中の多い所へ


「リィズさん、信用してないわけじゃないんだけど・・・」

「司様、言いたいことは解りますがここは王家に仕える諜報担当が多く住まう場所です。ですので、珍しい商品や掘り出し物が見つかるんです。」

「なるほど、冒険者に紛れるってわけですね」

「そういうことです。あっ、あそこの店です」


紹介された店には看板は無く、外から見て店だとは全く分からない。

店の中に入っても一切商品は並んでいなかった、なんかこうゲームとかだと壁に剣や槍が掛けられていてフルプレートアーマーがあったりすると思うんだけど。そのまま奥の部屋に通され、目に入ったのは乱雑に置かれ商品?


「おや、リィズじゃないか」

「どうも、お客さんを連れてきましたよ」

「ありがとう、呑む?」


カウンターにいたのはリィズさんとそう年の変わらない女性、やっとお店らしく感じられた。

でもね、この部屋の中酒臭い、店あけてる自覚あるのこのお姉さん?


「お兄さん、何が欲しいの?」

「鎧と剣が・・・・」

「ん~~~~、お兄さん面白いね~あんた。エレウムがこんなに反応するなんて、精霊でも連れて来ないとこんなことにはならないのに」


どうやらエレウムという金属は精霊の憑代に使われるものらしく儀式の間にも使われているんだとか、で店内にあるエレウムが薄く発光している、これもこの金属の特性でマギアナに反応すると光ったりすることがあるんだそうだ、ただ身に付けている状態だと光ったりはしなくなるんだと。入ったときは若干薄暗かったのに正直眩しい。

これだけ反応するならと、鎧の一部にエレウムが使われている軽装鎧を出してきてくれた。

武器に関しては刀が欲しかったが軽めの片刃の物を頼んだら細身のサーベルを選んでくれた、少しそりが強いが刀に近い形状のおかげで居合術も使えそうだ護拳部分には魔石が埋め込まれてる。どちらも値が張る、びっくりするぐらいに高い。


「んじゃ、請求書は王宮に送っておくわ。それとお兄さんにおまけね、頭部防具はその鎧一式に入ってないから」


額当てだ、某漫画のおかげで忍者が付ける物みたいに思われているが、武士も普通につけるんだよ。しかし金属部分を見て思う、これおまけでいいの?


「額金がエレウムなんですが・・・いいんですか」

「それうちに卸してる人のお弟子が作ったらしいのよ、売り物にはできないからってタダで置いて行ったからいいよ」


なんて材料の無駄使い。金属と布の縫合が甘めなんでアイリさんに頼んで、縫い直して貰おう。

しかし、こんなに高い装備なんていいのだろうかと思いながらリィズさんに引き摺られるように店を出て、あとは旅支度の為のバックや回復薬、毒消し等の医薬品の購入と諸々購入が終わって部屋についたころには完全に日が落ちていた。

帰りしな、リィズさんから聞いた話だがエレウムはマギアナに反応して、多少大きさが変わるらしくブカブカになるようなこともないらしい。


翌日、フル装備で訓練場に行くとアルフレッドさんが今まで訓練時は木剣だったのを刃を潰したロングソードに替えて訓練するとか言い出した。もちろん俺に刃を潰したサーベルを渡してきた、正直勘弁してほしい。

いくら治癒魔法があるとはいえ、痛いのは痛いし骨でも折れれば討伐に付いていけなくなる事だってあり得るのだ。


「なに気にするな、当たらなければどうということはない。きちんと避ければいい、そんなに言うなら魔術も使っていい」


とまで言われ引くに引けない。


『ツカサ、アタシヤル』


普段あまりしゃべらない氷の精霊リールが俺に入ってくる

俺の固有スキル【エレメントウェア】が発動すると中に入ってきた精霊の力を纏うことができる。


『コノヒト、イツモ、アサカラ、ウルサイノ』


俺が思っている以上の力が解放されていたのか、いやリールのご機嫌が斜めだったのか普通の

鉄のサーベルに完全に魔力付与がされている、これ見せたらヤバイやつだろ、というわけで

鞘に収めたまま居合の型をとる。


「抜かないのか?ならばこちらから行くぞ!」


で一瞬でした。打ち込みに合わせ抜刀、ロングソードに中てて凍らせて粉砕、納刀、残心。

アルフレッドさんポカーンとしちゃって訓練終了になった。

精霊を纏うと身体能力が異常に向上する。無の精霊ゼロ(属性がないから無らしい)からは纏う時間が長ければ取得スキルとして身体能力向上を取得できるらしいと言われた。

スキルとかその辺のことは今日カチュアさんが授業でやるといっていたな。

後で詳しく聞いておこう。


お読みいただきありがとうございます。

不定期更新、誤字脱字ご容赦下さい。


頑張って週1で更新はしたいです

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