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二人の霊媒師  作者: 凛道桜嵐
第一章 霊媒師を探して

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7/21

第一章 姉の存在

こちらの作品は2023年に一度投稿させて頂いた物になります。

気軽な気持ちで読んで頂けたらと思い、区切って投稿させて頂きました。

以前読んだ事がある方も、こんな内容だったなと思ってもう一度読んで頂けたら嬉しいです。

拙い文章でしたので、手を加えさせて頂いております。

実慎が手を小さく挙げて

「あの~七星さんってお姉さん居るんですか?」

と聞いた。

私も今日下調べした中に、お姉さんが居ることについては何処にも書かれていなかった。

実慎と一緒に聞く姿勢になり、七星京采の顔を二人でジッと見た。

「はい。

あー、あんまり姉さんが嫌がるからあんまり表では言ってないですけど。

腹違いの姉が居ます。」

「腹違い?」

と実慎が少し驚いた声を上げる。

「はい、父親が一緒で。

今は姉さんと一緒に祖母の家に暮らしているんです。」

「なんで腹違いのお姉さんと今も一緒に暮らして居るの?

親御さんも一緒に暮らしているの?」

と私が出るまでも無いくらいに実慎が七星京采に質問攻めしていく。

店長の現哉さんもプライベートな話に興味津々という顔で、一緒に七星京采の話を聞いていた。

「いや、親は違う所にそれぞれ住んでいます。

俺の母親は・・・離婚はしていないけれど、他に男が出来て飛びましたし。

姉の母親は、マンションで一人で暮らしているって聞いています。

俺達の父親は今は、少し前に出来た女と一緒に暮らしていますよ。」

「七星ちゃん複雑な環境にいるのね。」

とグスンと鼻を鳴らす現哉さんの目には少し涙が浮かんでいた。

「いや、そこまで複雑じゃないです。

姉とは俺が高校生くらいの時に・・・

姉が居ることは中学生の時に父親から聞いていたので・・・。

俺の姉ってどういう人だろうと思って、住所調べて手紙を出したことをきっかけに仲良くなったんです。

最初は、それこそ離婚の原因になった俺に会うのを嫌がっていましたし。

俺自身嫌われているかもと思っていましたが、段々手紙のやり取りをしているうちに姉が会っても良いと言ってくれて・・・。

高校生の時に会ってお互い同じ環境だし、俺はよく一人で過ごしていたのと。

俺は、父方の祖母の家で・・・

まあ、祖母は仕事でほぼ家に居なかったですけれど、一緒に居ることが多かったので・・・。

最期の方は祖母の介護をしている俺に同情してくれたのか、姉が祖母の家に同居するようになってくれて・・・

祖母が亡くなってからも祖母の家に俺が住んでいられるように。

祖母の葬式の日、父に交渉してくれて・・・

今まで、子供二人分の養育費を払わないで好き勝手にやっていた分を払わない代わりに、家を姉名義にすると話に纏めてくれて・・・

当時もう姉は社会人だったので維持費も払えるからと・・・

自分が引き継ぐと言ってくれたんです。

その結果今は、俺も住む場所が奪われること無く。

姉とその家で一緒に暮らしているんです。」

私は七星京采の話を一生懸命メモしながら聞く。

実慎がそんな私を横目に

「お姉さんはどうして今も一緒に暮らしているの?

お互い介護が必要無くなったのなら一人暮らしくらいしたい年齢じゃ無いの?」

「あ~それは俺が嫌なんで。」

と何も無いかのようにして、七星京采が答える。

聞いていた三人の時が止まった。

頭にハテナマークが三人共出ていた。

時が止まったのを解くようにして、現哉さんが会話を続けてくれた。

「えっ?

私てっきり住む場所とか生活費を節約したくて、一緒に暮らしているのかと思っていたのだけれど・・・

え?違うの・・・?」

と言うと七星京采は、何がそこまで疑問なのか・・・と言わんばかりの顔で

「はい、違います。

何なら一回姉は家の維持費は私が払うから、別に暮らそうと言って一人暮らしする為に部屋探しをしていましたけれど・・・

俺が止めたんです。」

「七星さんが、一人暮らしが嫌だったという事なのでしょうか?」

と私はきっとこれは誰も知らないスクープになるかもしれないと思い、メモを必死に取りながら聞くと

「いや、俺一人には慣れているんでそういう理由じゃ無いです。

ただ姉と離れたくなかったんです。

姉が居ない生活なんて考えたくなかったし。」

また三人の時が・・・いや思考が止まる。

「・・・七星さんってもしかしてシスコン?」

と実慎が、皆がすぐにその言葉が頭に浮んだが怖くて言えずに居た言葉をズバッと言った。

七星京采の顔を見るのが怖い・・・。

先程まで聞いたことはすぐに答えてくれた七星京采の声が止まった。

正直、反応が気になったが怖くて顔を見ることが出来ない。

なので、横に居る実慎を見ると何も気にしていない。

聞きたいことを聞いただけだという顔で七星京采の顔を見ている。

現哉さんも私と同じ気持ちなのか実慎をジッと見つめ、七星京采の顔が見られないという表情で固まっていた。

数秒の出来事が数時間に感じた。

それくらい私達を纏う時間が止まり酸素さえも止まったように感じた。

七星京采は暫くした後に

「・・・分からないです。

ただ、姉にはそう言われています。姉離れしてくれって。」

と言い出した。

私はバッと七星京采の顔を見るが、何ともないように答える七星京采が怖く感じた。

この年齢なら例えシスコンであっても、恥ずかしくて言わない人が殆どだろう。

また七星京采の見た目の年齢からして、お姉さんは私達と変わらないはずだ。

結婚や彼氏が居てもおかしくない。

私は恐る恐る左手を小さく挙げ、七星京采の顔を遠慮がちに見ながら

「お姉さんに彼氏とか結婚の話は無いんですか?」

と聞いてみた。

七星京采へのインタビューなのに、全く関係ない七星京采のお姉さんの質問をしてしまっている。

しかし、今はそんな事よりも興味の気持ちが勝ってしまった。

七星京采はそれまで実慎を見ていたが、さっきまでメモを取るのに必死だった私の顔を見ると

「姉さんに彼氏とかそういう奴、居ないんで。・・・必要ないんで。」

と少し怒りを込めた目で答えてきた。

その目を見てヒッと思ったが、すかさず現哉さんが

「でも、お姉さんもいつかは彼氏とか出来るんじゃ無いの?

だって七星ちゃんの腹違いとは言え、血が繋がったお姉さんよ~!

絶対モテるじゃない!

男が放っておかないわよ!」

と言ったが七星京采はさっきまでの静かさが何処に行ったのか・・・

無表情はもう何処か消え、瞳の中に嫉妬の炎が見える。

苛立った言い方で

「姉さんは結婚しません。させません。

絶対に・・・。俺がずっと傍に居るんで・・・。

俺以外姉さんの隣に居る人なんて存在しません。

いえ、させません。」

と堂々と姿勢で断言した。

さっきまでのバラの花びらをバッグで散らすくらい、全てが完璧に見えたイケメンすぎる七星京采のキャラが・・・

急に関わったらヤバい重度のシスコンイケメン野郎に印象が変わった。

こんなに想われているのは、お姉さんはそれこそ迷惑に嫌に思っているかもしれないが・・・

どれだけ前世で徳を積めばこんなイケメンに・・・

全ての女性を虜にしたあの名作タイタニックに出てくる、レオナルド・ディカプリオにそっくりな顔で、こんな誰もが彼からの好意を向けて欲しいと思うこの彼に、ここまで想って貰えるのかと思うと。

姿知らぬ七星京采の姉を私は、心の底から羨ましく思った。


見た目も中身もイケメンなんてこの世に存在してはいけないと思っております。

出来れば、イケメンであればあるほど実は残念な性格をしてくれと・・・

世の中平等であってくれと常々思っております。

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