第一章 レオナルド・ディカプリオに似た男
こちらの作品は2023年に一度投稿させて頂いた物になります。
一度に何十ページにもかけて投稿していた為、長くて読む気がしない・気軽に読めないのでは?と思い区切って再投稿する事にしました。
それでも、長いような気がしますが・・・
一度この作品を読んだ方は、懐かしいなと思って頂けたら嬉しいです。
新作で無く、申し訳ございません。
背は180㎝くらいある。
髪はタイタニックに出演したレオナルド・ディカプリオを思い出させるようなセットされた感じ、顔は日本人離れしたハーフ顔・・・
いや、タイタニックからそのまま出てきたレオナルド・ディカプリオにそっくりだ。
あまりにも美しいその顔から目線を外せず、細かく観察してしまう。
眉毛は凜々しく整えられていて二重の幅が日本人よりも幅広で鼻が高く、白い綺麗な肌には髭一本も生えていない。
職場に居る先輩達とは違って青々した色にもなっていなかった。
こんなイケメンならそれは人気が出るなと感心していると、その男性と目が合った。
毎日無精髭を生やした人達に囲まれ、社会人になってからはイケメンという人達との関わりも含めて、恋愛事態を忘れていた私でさえも一瞬で恋心を奪われるような気持ちになった。
しかし、すぐに頭を切り替えて今日は仕事で来ていること。
今回雑誌の記事にならない内容だったら、本気で上司に薄給な上に減給されるかもしれない事。
また、七星さんが取材に答えてくれるかは分からないこと。
それだけに集中しないと本気で立場が危ういことを必死に頭を回転させて思い出し、両頬を軽く叩いて気合いを入れる。
七星さんは他の店員に挨拶をしながら空いたグラスを下げたりさりげなく、テーブル席の片付けをしてはお客さんに順に挨拶をしていた。
「イケメンで仕事も出来るのか・・・。」
と独り言を呟くと実慎が
「本当にイケメンだよね。
最初出てきた時、彼からバラの花びらが舞っているように見えた気がした。
少女漫画に出てくるイケメン登場のシーンみたいに思えた。
あの人が七星さんなのかな?」
「分からないけれども、あのイケメンさはそんな気がする。
久しぶりにトキメキを思い出させられた。」
と頭を抱える私をクスクスと実慎は笑っていた。
そんな実慎の姿を見て私は少しだけ安心した。
何故なら電話越しでは、かなり思い詰められていたようで、実際に会った時もそうだった。
久しぶりに見た実慎は、不幸その物を背中に背負っているように見えたのだ。
七星さんに実慎が話を出来るのかも最初は心配だったが、今の実慎だったらちゃんと身の周りで起きた出来事を自分の口で話せるだろうと、再会してから初めて見せた実慎の笑顔を見ながら安心した感じがした。
そんな私達のカウンター席にあのイケメンが、空いたグラスとお皿を持って近づいてきた。
そしてカウンター前にある流し台に置くと、目の前で食器を洗い出した。
背中越しからでも分かるイケメン・・・。
これが仕事で無ければ・・・
イケメンを拝みながら飲むお酒は、きっと何倍も美味しかっただろう。と思うと少しこれがプライベートではないのが悔しかった。
すると洗い物をしているイケメンに、店長の現哉さんが近づいて声をかけた。
会話までは聞こえないが、何かコソコソと二人で話している。
店長の現哉さんは私達に接客していた時と同じような雰囲気で話しているが、イケメンは物静かなのか笑顔が無く無表情で相槌をうっては何かボソボソと返していた。
「無表情のイケメンも最高かよ・・・。」
と言う私にお腹を抱えながら
「もう恋に落ちてるじゃん。」
と実慎が笑う。
「お願いだから、私が仕事を忘れそうになったら机の下で私の太ももをつねって。」
と言うと余計に笑い始めた。
私は半分以上本気で言っていたのだ。
そんな私のトキメキとの戦っている最中に、現哉さんが洗い物が終わったイケメンの手を引っぱってカウンター席に来た。
イケメンは腰に巻いたエプロンのポケットからハンカチを出して、現哉さんの手を振りほどき、洗いものをした事で濡れた手を拭きながら近づいて来た。
店長の現哉さんが私達に
「ほら、さっき言っていた七星ちゃんよ~!」
と言いながらイケメンの背中を押して私達に紹介してきた。
イケメンは無表情ながらも、目つきは優しく少しペコリと頭を下げながら
「七星です。いらっしゃいませ。」
と低い声で言ってきた。
「声までイケメンかよ・・・。」
とつい呟くと現哉さんが
「あら!やだ!
アナタもう、七星ちゃんに恋しちゃった?」
と聞いてきた。
私は思いっきり顔を振って
「恋していません!!」
と強く否定する。
「あら~残念!
恋バナ出来るかと思ったのに~。
結構七星ちゃん目的で来る人が多くてね~
皆男女関係無しに、七星ちゃんに惚れる人が多いのよ~。」
「そうなんですか?
確かに本当に、イケメンさんですもんね。
男性にも恋されるんですね。」
とビールと片手に持ちながら、実慎が現哉さんに聞く。
「令和の時代は同性愛なんて当たり前になってきているじゃない!
まだまだ日本は法律が遅れているけれども、海外では当たり前の所では当たり前なのよ。
恋愛に、好きという感情に性別なんて関係ないわ!
それにイケメンを見て飲むお酒は最高よっ♡」
とクネクネ腰を曲げて話す現哉さんの意見は、最もだと思いながら私は頷いていた。
少しお酒が回りすぎたのかもしれない。
お酒は弱い方では無く、むしろどれだけ飲んでも酔わない私が・・・
今日はイケメンに出会って舞い上がったからか、頭の中が雲の上に居るようにフワフワした気持ちになっていた。
「それで!今日は何で七星ちゃんに会いに来たの?」
と現哉さんが私達に聞いてくる。
私は戸惑いながら素直に答えた。
「私は記者をしていて、今霊媒師について調べているんです。
その時にたまたまこの子が・・・
実慎が、自分が呪われているかもしれないと私に相談してきまして。
それなら取材も含めてお話しできないかと今日そのお願いをしに来た次第です。」
「なるほどね~。
話は大体分かったけれど、七星ちゃん写真を撮られることも含めて雑誌とかのインタビューも今までお断りしているのよね。
やっぱりバイトさんだし一般人だからね。
私も店長として七星ちゃんが働きにくくなるのは嫌だし。」
と現哉さんに遠回しに断られた。
しかし、私も負けない。
こう断わられる事は、ここに来る前から既に想定済みだった。
「そうだろうと思っていました。
どんなに七星さんの名前が出てきても七星さんのお顔や雰囲気の写真を含め、どんなお祓い方をされるのかについてもSNSを始め何処にも記載されていませんでした。
なので、お断りされる覚悟もありました。
私が七星さんの情報を知ったのもきっかけも、会社の先輩である佐々木から聞いたからです。」
と答えるとそれまで無表情で聞いていたのに、佐々木の名前に七星京采が反応した。
「佐々木さんってあの少し頭が後退してきている人?」
と言ってきた。
イケメンとは言え佐々木に失礼だが、他に特徴が無いのが彼のある意味良いところかもしれない。
そう思いつつ私は共通点が見つかったことに対して、このチャンスを逃しはしないと思い仕事モードを全開にして七星さんの目をジッと見ながら
「そうです!その人です!」
と少し前乗りになりながら、大きな声を出してしまった。
実慎に少し声を抑えるように言われ、ハッと気が付き姿勢を正す。
「その佐々木さんっていう人は、七星ちゃん知っているの?」
と現哉さんは七星京采に聞くと、七星京采は頷きながら
「昨年くらいだったかな。
それくらいにあるお祓いの依頼を受けたときに一緒に佐々木さんていう方が一緒に来て、是非取材させて欲しいって言ってきたんだけれど・・・
姉さんが断ったんです。
俺はチラッとしか見てないから話してないですけど・・・。」
なるほど、佐々木が七星京采の名を知っていても顔など知らなかったのは直接会っていなかったからだったのだ。
「そうなの~。お姉さんにね~
七星ちゃん的にはこの人の取材とかは受けても良い感じなの?」
「俺は顔の掲載NGで、後名前とかを仮名にしてくれるなら良いですよ。」
「えっそうなの?
私てっきり七星ちゃんって取材も含めて、全てNGなのかと思っていたわ~。」
と七星さんの発言に驚く現哉さんに対して静かに
「姉が嫌がるんですよ。取材とか。」
と言った。
少し前になりますが、金曜ロードショーでタイタニック放送がありましたね。
この物語を書いてから大分時が経っていますが、改めてどうしてこんなイケメンをイメージキャラにしてしまったのか・・・・
本当、ファンの方も含めて不快に思われる方もいるのでは?とガタガタ震えております。
本当にすみません。(ジャンピング・スライディング土下座)




