第二章 力の使い方を求めて
こちらの作品は一度投稿させて頂いた物になります。
気軽に読んで貰えるように、区切って再投稿しております。
あの日から私は、積極的に様々なモノと触れ合う事にした。
今まで無関心を貫いてきたが、人に害するのであればこれ以上無関心を貫き通す訳にもいかない。
日々悪意に満ちたモノが私の周囲に来るのであれば、跳ね返さなくてはいけない。
そう、思うようになったのだ。
私は友人から始まり、近所の人達を中心に煙がついていれば試行錯誤のやり方でその煙に触れ、その人の身体から離れるように珠々を左手に持って念を込めた。
しかし、なかなか煙を消す事が出来ない。
どうしたら煙が消えるのか、授業中もずっと考え家の中でも考え続ける。
そして私は珠々をくれた住職さんに訪ねることにした。
住職さんは私の姿を見ると笑顔で出迎えてくれた。
「この間の子だね。
少し前から、貴女がここに来る事を木々達が教えてくれてたよ。」
と言う。
木々達と話せるのかと不思議に思ったが、私も人の煙のようなモノが見えてしまうタイプの人間だ。
様々な人間が居て当たり前なのだ。
そう思うと、住職を不思議に思った気持ちなどすぐに消えた。
「先日はお世話になりました。
また珠々もくださり有り難うございました。」
と言うと
「いやいや、貴女がそれで前向きになったのならそれで良いんだよ。」
と優しい笑顔を向けてくれた。
何て優しい人なのか。
私もこの人のように人に優しい人物になれないか・・・と思った。
「あの、聞きたい事があって本日はお伺いしたんです。
あの、どうしても珠々を使って煙の祓い方が分からないのです。
どうか教えて頂けませんか?」
と聞くと住職さんは、顎を手で擦りながら考え込むと
「私は貴女のような力を持っている訳では無いので、どうしたら良いのかについてまではお教えする事は難しいと思います。
ただ、私達住職はお経をただ唱えます。
何か悩みがある方達が助けを求めに来て頂いた際には、仏様の力をお借りしてただ唱えます。」
「お経。それは修行をしないと扱えませんか?」
「そうですね。
我々はある場所に一定の期間修行する事によって、師匠から認められて一人前になるのです。
ただそのお経を扱えるのかどうかは、その方によるかと思います。
何度も何度もお経を唱え、覚え坐禅をし常に自分自身と向き合うのです。
そう我々は教えられました。」
「私に出来ますでしょうか?」
「それは分かりません。
お経の書いた紙を後で渡しましょう。
そのお経が貴方の力を扱うきっかけになるかは分かりません。
ただ貴女が集中できるのであれば、少しは気持ちが違うのではないのでしょうか?」
そう言われて寺の建物に案内された。
高校時代、私以外で見える体質の子がいました。
そんな話が出来る子なんて生まれて初めてだったので、嬉しくて沢山こんなヒト居るよねとか。
こんな感覚がするよね。と話で盛り上がったのを覚えています。
高校の修学旅行が沖縄でして。
沖縄と言えば素敵な場所でありますが、とても悲しい過去を持った場所でもあります。
ある場所(崖の近くで海が見えていました。)に案内された時、私は夏の暑さでへばっていたので休憩していたら
その友人が
「お前、ちょっと来い!俺の傍に居ろ!」
など言いだして、この言葉だけ聞いたら人によってはキュンとくるでしょう・・・
でも、アイツは違います。
色んな手がこちらにやってくるというのと、兵隊さんがその辺を歩いているから壁になれ
そういう意味で私の傍にいろと言ったのでした。
すぐにその意味を察した私でしたので、資料館でも常に一緒に行動しておりました。
移動バスの中でその子を好きだった子に鏡越しで睨まれた時は、どんな幽霊よりも怖い思いをしたのを今でも忘れられません。




