第一章 生まれ持った力
こちらの作品は2023年に一度投稿させて頂いた物になります。
第一章はこの投稿にて終わりになります。
ここから、七星姉弟の話が始まります。
最後までお付き合い頂けましたら嬉しいです。
先月、生まれて初めて取材を受けた。
弟がバイト先から電話をして、取材を申し込まれたと話してきた事がきっかけだった。
弟は毎日何が起きたのかを私に、いつも笑いながら話してくれる。
夕飯の時間は、弟の話を聞いて聞いてという声で食卓が溢れる。
私が、大学生になった時に手紙が来た腹違いの弟。
最初は両親の離婚のきっかけだった彼と会う事は容易ではなく、最初は何度もお断りの文を送った。
しかし、何度も会いたいという弟の言葉に負けて弟の最寄り駅にある喫茶店でお茶をした。
話したら抵抗感が無くなり、何度も会うようになった。
それから色々合ったが、今は2人で助け合って生活をしている。
時には彼がモテている話を聞いて、彼女とか居るなら同棲とかしたいのでは?と思った事もあった。
しかし、弟はそんな心配は要らないから大丈夫の一点張りで別に暮らすことを嫌がった。
今まで父にも弟の母にも放置され1人でこの家で父方の祖母と暮らし、最後の方は介護をしながら暮らしていた事を思いだし、また1人になるのが怖いのかもしれないと思うとそれ以上は言えなかった。
そんな事を思っていると玄関のドアが開く音がした。
弟が大学から帰って来たのだ。
私は急いで玄関に向かいお帰りと声を掛ける。
弟は少し汗ばんだ額を腕で拭いながら、ただいまと歯を見せて笑う。
彼は外では無表情だが、家ではいつも笑顔だ。
幼さがまだ残る彼を見て、今まで一人っ子として育った私にとって可愛い可愛い弟に出会えて良かったと思う。
弟は帰ってきて早々に鞄から一つの雑誌を手にして私に見せてきた。
その雑誌は、先日取材を受けた所が出版している雑誌だった。
弟は買う時に見つけたのか、ここに載っているよと言いながらページをペラペラと捲る。
そんな弟に早く手を洗ってうがいをしなさい。
と言いながら、私は床に無造作に置かれた弟の鞄をリビングに持って行く。
私が歩くとその後ろにページを探しながら着いてくる弟に、親鳥の後ろを歩くヒヨコのようだと思いながらフフフと笑った。
そして私達はリビングに着いて弟は、私達の事について書かれた記事を見つけ机の上にそのページを開いたまま洗面所に手を洗いに行った。
私は今、生まれて初めて受けた取材の記事を読んでいる。
記事から溢れてくる霊媒師についてどんな者なのか、またお祓いがどのように行われてどのように空気が変わっていったのか。
また友人の久しぶりの笑顔を含めて、家族愛の奇跡に立ち会えた喜びが記事の文字からとても伝わってきた。
あの時に来た人がこんな風に私達のお祓いを見て感じたのかと思うと、少し自分の事なのに不思議な全く別人の話のように思えた。
今日は少し風が強い。
庭に生える木の葉っぱが風に吹かれて音を立てている。
また暫くしたら弟を通して・・・
電話で私に助けを求めてくる人達に出会うかもしれない。
ただ、1人でも多くの人が今の苦しみや辛さから救われて欲しいと思う。
その人達を救う為に、私はこの力を持って生まれてきたのだ。
七星姉弟を異母兄弟にした理由は、実際私に会ったことはありませんが異母姉弟がいるからです。
弟なのか妹なのかは分かりませんが、居るのは確かだと言われています。
実際に私の元同級生が私の父が知らない女性と赤ん坊を抱いているのを目撃し、不審に思い手紙をこっそり送ってくれた事と母方の祖母に異母姉弟が出来た事を父方の祖母から聞いたと言われたからです。
普通の姉弟でも良かったのですが、私が書く上で世界に入り込みやすいという理由から異母姉弟にしました。
父とは縁を切ってしまっているので、会うことは無いかと思いますが
もし、その子に会えたら
アナタもあの女の人に会った?
と聞きたいです。
その女の人とは、代々伝わる女の霊です。
祖父と父は女は枕元に座ってこちらを覗き込んで睨み付けられ息が苦しくなり気を失ったそうですが、私はただ、背後から鏡越しで見つめてくる女の人を母だと思い、普通に話掛け続け真顔で無視しつづけるのでぶち切れたらどっか行き居なくなりました。
その頃はまだ父と連絡が取れていたので、父に確認すると代々視るモノだと言われました。
霊媒師の方に話を聞いた所、父方への強い恨みを持つ人であること
そして、私がもし子供を産んだ際には男であれば気を付けるように言われました。
まあ、私の父も祖父も女癖がくっそ悪かったので先祖も禄でもない人間だったんだろうなとその女の霊には同情しかありません。




