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二人の霊媒師  作者: 凛道桜嵐
第一章 霊媒師を探して

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12/21

第一章 一段落

こちらの作品は2023年に一度投稿させて頂いた物になります。

気軽な気持ちで読んで貰えるように、区切って再投稿しております。

また、拙い文章でしたので手を加えております。

お互い一日の仕事を終え、9時に私達は新宿二丁目にある七星京采が働いているBARに来ていた。

電話で店長の現哉さんに七星さんが今日来るかどうか聞いてみたところ、8時半から出勤だと教えてくれた。

私はどうかお姉さんにインタビューや、他にもお祓いの事について話を聞けないかと思い、一応菓子折を片手にお店に向かった。

また実慎は会社の帰りに買ったのか、それともそれより以前に購入していたのか両手で持てる程の大きさの白い箱が入ったデパートの袋を手にしていた。

中身何?と聞いてみたらフラワーアレンジメントと言っていた。

この手もあったかと思いながら、お菓子が七星京采含めお姉さんも好きだと良いなと思いながらBARのドアを開け中に入った。

BARの扉を開くと、黒を基調としたシックなお店の雰囲気に包まれた。

私はまた話掛けやすいと思われるカウンター席が空いているか見ていると、店長の現哉さんが私達の入店に気が付いたのか

「いらっしゃいませ~!あら~!また来てくれてありがとうね~!」

と大きな声で他の店員にも、他のお客さんにも私達が入店したことを聞こえるように声を掛けてくれた。

他の店員さんがサッと目の前に来てくれて

「カウンター席でも大丈夫ですか?今日テーブル席が空いて無くて。」

と少し申し訳なさそうな顔で私達に聞いてくる。

私達は元々カウンター席が希望していたので

「カウンター席が良いと思っていたので大丈夫ですよ。」

と伝えると申し訳なさそうな顔だったのがパァと晴れて

「良かったです。お席までご案内致します。」

と言って、カウンター席に案内してくれて椅子を引いて座らせてくれた。

今日はバイトさんの数が前回より多いが、それ以上にテーブル席には沢山の女性が座っていた。

その中に一際目立つイケメンを見つけた。七星京采だ。

その女性集団は七星京采のファンらしく七星京采を何度も呼んでは、色々と質問をする。

七星京采はそんな質問に対して一つ一つ丁寧に、でも無表情で答えていく。

今日はもしかしたら七星京采と話すことは難しいかもしれないと思いながら、他の店員さんに私はカクテルを実慎は麦茶を頼んだ。

暫く飲み物とおつまみを食べながら実慎の話を聞いていた。

実慎の話によると、このお店に来て貰った塩を舐めるようになってから本当に藁人形、髪の毛が実慎をつきまとう事が無くなった。

そして急に強い孤独感を感じ不安なったりした時や、一人の空間になる時は必ず貰った塩を舐めるようにしていたらしい。

塩を舐める事で安心感も得られ、ここ最近恐怖心で全く眠れなかったのが、睡眠も食欲も昔のように戻ってきているのだと言っていた。

あの塩はこの店の塩で料理にも使われている何か特別な物のようには思えなかったがここまで効果があるとは驚いた。

暫くその話を聞き、実慎が職場の同僚含めて職場の人に今までの話をした所。

皆が味方になってくれ、もし時和君が現れても上司も含め、会社の人達が実慎と会わせないように注意しつつ、しつこく騒いだりする場合は警察に対応をして貰えるように話し合ってくれたようだ。

本当に良かったと思い、実慎に良かったねと言おうと思った時に目の前で急に

「本当に良かったわね~。」

と声を掛けられたので驚き私達は声のした方をバッと見ると、目の前で空いたグラスを布巾で拭きながらウンウンと頷く店長の現哉さんが居た。

多分途中から話を聞いていたのだろう。

実慎に

「本当に良かったわ~。

貴女の事も記者をしたいって言って訪ねてきた貴女の事もちろん覚えているし。

心配していたのよ~

七星ちゃんに相談しに来る人は本当に多いから来てくれた人全員を覚えているわけで無いのだけれども。

貴女達みたいに相談と取材両方を七星ちゃんに聞いてくる人は今まで居なかったから。

それに、七星ちゃんも初めて取材を受けていたから印象的でね~。

元気なって本当に良かったわ~。」

と涙もろいのかグスグス鼻を鳴らしながら、目頭を押さえて私達の会話に入って来た。

実慎は

「先日は本当にお世話になり、助けて頂き有り難うございました。

今話していた内容がほぼほぼ全部なのですが。

本当に七星さんにお話しした事で、ガラリと物事や気持ちが変わって。

今は周囲の人が作ってくれる優しさに溢れる環境や気持ちの変化に慣れるのに必死です。」

とフフフと口元を手で隠しながら、話す実慎に現哉さんは

「七星ちゃんにそれ言ってあげて~

きっとあの子なら喜ぶわよっ!」

とウィンクしながらちょっと待っててね~と言って拭いていたグラスを棚に戻して布巾を干した。

そして、女性達が集まってお酒を片手に騒ぎ、七星京采を捕まえては無表情の彼にまだ色々質問をしている所に、現哉さんはスッと上手く会話の流れに入っていき

「ちょっと~

七星ちゃんばっかりに夢中にならないで!

ワタシにも沢山質問して頂戴よっ!

寂しいじゃない!」

と言いながら七星京采にカウンター席の私達の所に行くように指示してくれた。

そんな現哉さんの対応を見ながら私はつい

「本当、あんな上司が良かった。」

とつい愚痴をこぼした。それを聞いた実慎が

「確かに現哉さんの対応力とか周囲への気の使い方が凄いよね。

尊敬するし、そんな上司だったら残業代出なくても必死に働けそう。」

と私が思っている事をそのままを言ってくれる実慎に、無言で完全同意という意味を込めてハイタッチを求めた。

実慎は一瞬何のハイタッチなのか驚いた顔をしたものの、すぐに理解し何も言わずに一緒だねと言わんばかりにハイタッチをしてくれた。

そんな私達を不思議に思ってか七星京采が

「なんでハイタッチしているんですか?」

と聞いてきた。

私達は本日もバラの花びらを背後で舞わせて、目の前に現れた本日もレオナルド・ディカプリオな七星京采に

(この世に存在してくれてありがとう。顔を見るだけで疲れが浄化される)

そう心の中で拝みながら

「現哉さんが私達の上司だったら、幸せなのにねっていう話をしていたんです。」

と話していた話をすると・・・

七星京采はチラッと女性達の集団の中で、お酒飲んでいないはずなのにあの集団の中で一番騒ぐ現哉さんの姿を見ながら

「確かに、あの人には大変お世話になっていますが・・・」

と言った。

実慎がカウンターから身を乗り出すようにして

「あのさ、現哉さんとの出会いってどうだったか聞いても良い?」

と聞いた。

確かに七星京采がBARで働いている理由や現哉さんとの出会いは気になる。

私達は密かに心の中できっと運命的な出会いだったのではと期待していた。

しかし、七星京采は無表情で

「いや、タウンワークを見て給料が良かったので応募したら受かっただけです。」

と言ってきた。

きっと良い話が聞けると思っていたので、

「「え?」」

と私達は拍子抜けし

「現哉さんとの出会いはさ。

例えば七星さんがあまりにも格好いいから採用されたとかでは無いの?

もう、現哉さんに一目惚れされたとか。

忘れられない人に似てたとか・・・」

と思っていたのと違うと言いたげな顔で、私は七星京采に聞いたが

「いや~・・・

あの人あんな話し方していますけれども・・・。

あの話し方なら、きっとどんな相手も話しやすいだろうて言う理由で、女性らしい話し方しているだけで。

結構性格は男でサバサバしていますよ。

まあ、恋愛対象は俺の予想ではきっと男だと思っていますが・・・」

と言ってきた。

あれだけ理想の上司、現哉さんの素性が本当は努力の末に出来上がったキャラなのだと知り先程までの自分の発言が恥ずかしく思えた。

そんな事を考えていると、七星京采にお礼の品を渡すのも取材をもう少しさせて貰えないかという話をするタイミングを完全に失ってしまった。

暫く現哉さんの話をしていたが、実慎が思い出したかのように

「そうだ!忘れないうちにこれ。

あの前回本当にお話を聞いてくださりありがとうございました。

本当にあれから怪奇現象というか嫌がらせが無くなって。

今日それで七星さんにお礼を言いたくてBARに来たんです。」

と袋を渡した。

七星京采はその話を聞いても、ニコリとせず無表情で

「それは良かったです。

お礼までわざわざ持ってきてくださり、ありがとうございます。

でも、もしまた何かあったらいつでも話をしに来てください。

その時はもうお礼とかは持って来て頂かなくても大丈夫です。

俺も姉もお礼の品とかを貰いたくて霊媒師しているわけでは無くて、悩んでいる人が苦しんで助けを求めている人に、ただ少しでも力になれたらとしているだけなので。」

と言った。

見た目も完璧な上に姉弟揃って特別な力を威張って振るうのでは無く、あくまで報酬もいらないあくまでボランティアとして活動をしている事に同じ人間なのかと思うくらい感動した。

しかし私は記事を書くために心を鬼にしなくては・・・と思い、まずは紙袋を取り出して渡しながら話をしようとした時、BARのドアが勢いよく開いた。


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