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ようこそ〇〇へ!

迷走した上、勢いだけで書き上げた代物です。読みにくかったらごめんなさい。


「・・・実は俺、女なんだ。だからごめん、フローズとは付き合えない」


ゼンから突然告げられた言葉に、フローズは、思考停止した。

いま、有り得ないような言葉が聞こえてきた。

フローズはいつもと変わらない用務員室を見回して、落ち着こうと努力したが、それは失敗に終わる。


「えっ、でも・・・」


たどたどしく言葉を捻り出そうとするフローズに、ゼンは申し訳なさそうに眉を八の字にした。


「本当にごめん。後それと・・・」


呆然としているフローズに、ゼンは封筒を差し出した。

差し出されたそれを、フローズは素直に受け取る。


「フローズとは、親友だと思っているから、良かったら、来て欲しいな・・・」


恥ずかしそうに顔を真っ赤にするゼンから、視線を外して、フローズが封筒を見ると、そこには"結婚式招待状"と書いてあった。


「えっ?」

「実は俺、ニコと付き合ってて、この間、プロポーズされたんだ」


そこからのフローズの記憶はない。

どのように、それに対応して、それからどのように生活したのか分からないが、気がついたら、ウエディングドレスに身を包み幸せそうに微笑むゼンと、真っ白のタキシードに身を包んだニコが、寄り添って立っているのを見ていた。

周りを見てみると、どうやらここは、ゼンとニコの結婚式の会場らしい。


「皆さん、今日は俺・・・私達のためにお集まり頂き、ありがとうございます」


ゼンの言葉に、フローズはハッとした。

やばい、このままでは()()ゼンが、取られてしまう。

その結論に至ったフローズは、なりふり構わず立ち上がった。


「あ、お・・・私達の結婚式にようこそ、フローズ。来てくれてありがとう」

「異議あり!!」


どの裁判よりも力強い異議ありを叫んだフローズは、ツカツカとニコに近づいた。


「ゼンが、女の筈はないわ」

「どうして?」

「それは、私がゼンの着替えている姿を見たことがあるから」


言っておくが、別にゼンが着替えているとわかっていて、部屋に乗り込んだ訳では無い。ドアを開けたら、たまたまゼンが着替えていたのだ。

確かに、ゼンは男だった。


「見間違いだろ。ゼンは女だ。な、ゼン」

「うん。私は女だよ?」


しかし、それもゼンとニコによって、否定されてしまう。


「見苦しいぞ、フローズ」

「アレン・・・」


後ろから、肩を叩かれて、振り向いた先にいたのは、引退してからも衰えないその覇気と体格を持つゼンの父親のアレンだった。

フローズは、彼の胸ぐらを掴んだ。


「本気で言っているの?」

「何を言う。お前だって、"ゼンをお嫁さんに下さい"と言っていたではないか」

「あれは、私が転生者だとあなたに分かってもらうためなの!」

「でも、ゼンの意思を尊重すると約束したのは、お前だろ、フローズ」


グッと押し黙ったフローズを尻目に、式はどんどんと進んでいく。


「それでは、近いのキスを・・・」


そんな神父の言葉に、フローズの我慢は限界を超えた。


「こんなこと、認めるわけないでしよ!!」

「きゃっ、フローズ!?」


ニコの隣からゼンを攫ったフローズは、ゼンの額にキスをした。


「もう我慢の限界よ。ゼンは、貰って行きます」


そう高らかに告げたフローズに、魔法が放たれる。

放ったのは、ニコだった。


「ゼンを返せ・・・」

「嫌よ。だって、ゼンが女だなんて間違ってる」


言葉の応酬と魔法の応酬が、さほど広くない教会で、繰り広げられる。

2人の魔法の余波が、着実に教会に、ダメージを与えた。


「2人とも、これ以上やったら、教会が!!」


そう叫んだゼンを見て、フローズとニコはピタリと魔法を止めた。


「そうだ、ゼンに決めて貰えばいいんだ」

「そうね、ゼン。私とこの男のどっちが本当のことを言っていると思う?」

「ええっと・・・」


2人から言われ、たじろぐゼンに、フローズとニコは、ゼンに詰め寄った。


「わ、私は・・・・・・!!!」


ゼンが答えを出した瞬間、耐えきれなくなった教会が、音を立てて、崩れ去った。



ハッとフローズが目を覚ますと、そこはいつもと変わらない自分の部屋だった。

キョロキョロと辺りを見回して、数秒後、やっと理解した。


「・・・夢か」


ホッと息を吐いたフローズは、カーテンへ近づいた。

シャッとカーテンを開けると、そこに広がるのは、朝焼けに照らされ、神秘的な色を湛える空だった。


「嫌な夢を見たわ・・・」


ボソリと呟いたフローズは、ふと机の上を見て、ピシリと固まった。

そこにあったのは、”結婚式の招待状”。


「ふっ、とりあえず、ニコ先生を殴りに行こうか」


そう決意したフローズは、いつもニコがランニングで通る道に待ち伏せした。

いつも通り、ランニングをしていたニコは、フローズに気がつくとにこやかに近づいた。


「あれ、珍しいね、こんな所で会うなんて・・・」

「ようこそ地獄へ。先生、歯を食いしばって頂けます?」

「ちょっ、ちょっと待て、俺が何かしたか!?」

「問答無用!!」


こうしてニコは、フローズが冷静になるまで、理不尽に殴られたのだった。まる。

ちなみに、フローズの机の上にあった招待状は、フローズの従兄弟の結婚式のものであった。


お粗末さまでした。

これで私の分のコラボ作品は終了です。時島長雨さんへのお題は『終わりよければ全てよし!!』でお願いします。まだ、これから長雨さんが書いてくださるのですが、とりあえず、1度この場をお借りして、お付き合いを頂いた時島長雨さん、ありがとうございます。もう1話楽しみにしております。また、機会があれば是非、よろしくお願いします。

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